今シーズン最高の補強選手 ラキティッチ

終焉と思われているトリオ

近年のバルサの中盤のレギュラーは、ブスケッツ、シャビ、イニエスタの3人であった。このカンテラ最高傑作の3人により構成される中盤で、バルサはいくつものタイトルを獲得してきた。またスペイン代表もそれに伴い、タイトルを獲得したのは誰が見ても疑いの余地はないだろう。

しかしペップがいなくなってからの2シーズンでは、研究し尽くされたこともあり、徐々に試合を支配する事が困難になってきていた。この3人が揃うとパス回しに特化され、試合を支配する事が出来る。そんな状況は最近見られなくなってきていた。

この3人が揃う事は逆に言えば、パワー不足や高さ不足や守備力の低下などである。そんな場面が多く見られるようになり、昨シーズンやブラジルW杯での敗戦の大きな要因だろう。

バリエーションを与えてくれるラキティッチ

そんな中、今シーズンからクロアチア人のラキティッチが、バルサのユニフォームを着る事になった。セビージャでヨーロッパリーグを制したが、実力には少し懐疑的なファンも多かったのではないだろうか。

セスクとの入れ替わりの形で加入したラキティッチには、高齢になったシャビのバックアップとして獲得した、と私は感じていた。スタメンではなく、途中出場やシャビやイニエスタを休ませる為の獲得だと私は思っていた。

しかしふたを開けてみたら、ラキティッチの実力は良い意味でファンの印象を裏切ったのではないだろうか。ロングパス、プレースキック、ポジショニング、パワーなど、これまでバルサになかった要素の選手であった。

ゲームメイク力と守備でのハードワークとカバーリングなどを考えれば、中盤の底でも起用可能だろう。そのままブスケッツの位置に入れたり、3-4-3のフォーメーションの変更時に、センターの位置にブスケッツと並べても面白いだろう。

ラキティッチには豊富な運動量がある。守備に貢献し、ゴール前に飛び出し、ブスケッツやサイドバックのカバーリングが出来る事によって、バルセロナの守備力は確実に上がっている。開幕から3試合の無失点の要因の一つである。

ブスケッツ、ラキティッチ、イニエスタから構成される中盤は、攻守共に抜け目がなくなっている。パス回しでは少し劣ったかもしれないが、それ以外の守備力、運動量、プレースキックなど成長した部分は多くある。

現段階での今夏に獲得した選手の中で、1番に輝いている選手である。これからも、この活躍を持続させてほしいと期待させる選手だ。

 
 

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