バルサファンから見るバルセロナ対策② たられば編
昨日の「バルサファンから見るバルセロナ対策① 一般論編」の続編の記事です。この記事を読む前にそちらを先に読んでください。その記事は下段の関連記事にあります。
昨日の簡単なおさらいとしては、バルセロナ対策としては大きく3つある。1つ目は、バルセロナにボールを保持させない。2つ目は、バルセロナの攻撃を防ぐ。3つ目は、バルセロナをイライラさせ冷静さを欠かすことである。
今回は「もしペップバイエルンが上記の3つを試行したらどうなるか?」というテーマです。ファーストレグの両チームの状況で考えていきます。
■ 目次
バイエルンがボールを保持しても攻撃できない!?
まず1つ目のバルセロナにボールを保持させないという対策から考えていきたい。これは逆に言えば、バイエルンがボールを保持することとイコールになる。
怪我人が多数いるバイエルンという状況もあって、バルセロナにボールを保持させないということが出来るほど、メンバーが揃わないと言える。まず攻撃面での比較から考えてみたい。
バイエルンの中盤はシャビ・アロンソ、シュバインシュタイガー、チアゴの3人で構成されるだろう。ここにラームが加わるかもしれない。
対するバルセロナはブスケッツ、ラキティッチ、イニエスタの3人である。積極的にメッシが下りるので4人と考えて良い。
状況判断力、キープ力、パス回しの上手さ、ミスの少なさなどを考慮した場合、バルセロナの中盤がバイエルンの中盤に、カンプノウで負けるとは到底思えないというのが自分の考えである。
バイエルンのストロングポイントがパス回しというより、リベリとロッペンでボールが収まり、そこからの速攻、押し上げての人数をかけた攻撃、ドリブルで敵の守備組織を崩す攻撃だと感じている。
逆に言えば、この2人がいないと攻撃にアクセントをつけれる選手は多くない。また、ボールキープでもこの2人のキープ力が強豪相手では必要な能力になると感じている。
結果的にバイエルンはパス回しの攻撃で、効果的な攻撃が出来る回数は少なくなるだろう。その為パス回しでも効果的な攻撃のパス回しと言うよりも、失点しない為のパス回しの時間が増えるだけで、ただボールを持っているだけということになる可能性が高い。
次に守備面から考えていきたい。
バイエルンはバルセロナのボール支配率を下げようとして、バルサのディフェンスラインから激しいプレスは必須なミッションになる。お互いにハイプレスが持ち味の一つとも言えるので、ビルドアップでの速いパス回しが、相手の守備組織より上回れば良いと言うのが簡単な結論になる。
この問題に関してはお互いに大差はないと考えている。お互いに攻撃が良く、ボールを持たれれば両チームともボールを奪うのは容易ではない。
しかし前線でボールがキープ出来るバルセロナと、前線に起点の少ないバイエルンでは、最後にボールが保持できるのはバルセロナに軍配がどうしても上がるのではないだろうか。
結論から言うと、バイエルンがバルセロナにボールを保持させないようにハイプレスを仕掛けても、ある程度の五分五分に近い数字までしか下げられない。そして最後は前線に主力をそろえるバルセロナが、ボールの主導権を握りやすい展開になると考えられる。
意外にバルセロナの攻撃を防ぐのは可能!?
次に2つ目の、バルセロナの攻撃を防ぐことについて考えていきたい。これをする場合は、バイエルンはボール支配をある程度諦めて、バルセロナの中盤の位置に全員で激しいプレスをかける守備を実践してくるだろう。
バイエルンがもしこのようにバルサのディフェンスラインからのパスの出所に激しく圧力をかける守備を実践すると、バルセロナは攻撃するのが難しくなるだろう。
パス回しでの攻撃力が高いバルセロナと言っても、バイエルンのような豪華なチームが全員で守備をしっかりしてくれば、前線の3人に良い形でボールを送る回数は激減するだろう。
中盤に多く人数をかけたバイエルンの守備組織の周りで、ぐるぐるパスを回して縦パスを送れない状況が続くことになるだろう。特にメッシにパスを送らせないためと、そこからの良いパスを出させないために、中盤の中央の守備はグランダーのパスが通せないほど、スペースを潰した守備を構成してくるだろう。
むしろ悪い形でボールを奪われて、何回もレバンドフスキー中心にカウンターを喰らう羽目になってしまうだろう。
結論から言うと、バイエルンはペップらしくないサッカーになってしまうかもしれないが、これ寄りの守備的なサッカーを実践することが一番バルセロナを苦しめ、一番良いスコアでセカンドレグのホームに帰還できることになるだろう。
食いつかせるパス回しは実践する!?
次に3つ目の、バルセロナをイライラさせ冷静さを欠かさせることについて考えていきたい。露骨な時間稼ぎなどの嫌悪感を抱かせることはしないが、時間の経過とともにパス回しで、チームを落ち着かせる意味も込めて攻撃しないパス回しは実践する可能性はある。
主に後半になるだろうが、バイエルンがセカンドレグでこのスコアなら逆転できると思うスコアなら、スコアが動かないようにパス回しをしてくるだろう。
バルサもよくやることで、バイエルンのメンバーのパス回しとバルサのプレスを考慮したら、十分に可能である。またバルセロナがここで変に陣形を崩してプレスをかけにいくと、その隙をついてバイエルンがアウェイゴールを狙ってくるだろう。
結論から言うと、展開次第でパス回しをして時間を経過させ、変にバルセロナの守備が食いついた守備の穴を狙って攻撃してくるかもしれない。
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