闘将イニエスタキャプテン誕生か!?
ビジャレアル戦でバルサファンは、少し珍しいイエローカードを受ける選手を目撃した。その名はイニエスタであり、審判への抗議でイエローカードを提示された。
今回は「イニエスタは今季からチームの第1キャプテンとなり、キャラクターも闘将に変化!?」というテーマです。
■ 目次
おとなしく冷静でポーカーフェイスのイニエスタ
バルサファンだけでなく、サッカーファンなら誰もがイニエスタのことを心優しいグッドガイと答えるだろう。ピッチ外ではおとなしいイメージがあり、あまりバルサにいるブラジル人のようにバカ騒ぎをするタイプではない。
ピッチ内では常に冷静にプレーし喜怒哀楽の内、喜んだり痛がったりする顔はあれども、怒ったり哀しい顔、またはそこまで笑顔を多く見せる選手ではない。ポーカーフェイスな部分があり、感情を前面に出さずに燃える闘志は心の内に秘めるタイプの選手である。
ピッチで冷静沈着なイニエスタは、相手選手や審判に声を荒げて怒ることはほとんどなかった。むしろ喧嘩や小競り合いを仲裁する役割が多く、ある意味サッカー界の“平和主義”の見本の選手であった。
第1キャプテンとなり、リーダーとして責任感の受け止め方に変化か!?
しかし、そんなイニエスタにも少し変化が起きているのかもしれない。その原因が恐らく今シーズンからバルサの第一キャプテンに選出(バルサはキャプテンを投票制)され、これまでイニエスタから見ても常に頼りになる存在のプジョルやシャビがチームにいなくなったことである。
イニエスタは現在31歳だが、昨シーズンまではシャビ、その前のシーズンまではプジョルというイニエスタよりもカンテラの先輩がおり、この2人がチームを引っ張ってくれる存在であった。
シャビは冷静で頭の回転が速く、これまでの経験から多くの視点で物事を見ることが出来た。プジョルはピッチ内外でリーダー資質があり、声や指示を出してチームを引っ張ったり、闘志むき出しのプレースタイルは選手だけでなくファンも引っ張っていた存在であった。
長くバルサに在籍した絶対的なリーダーのこの2人が完全にバルサからいなくなったことで、チームには大きな変化が起きることも懸念された。それはチームを声を出して引っ張ってくれる存在が欠如し、チーム内を激しく叱咤する存在がいないのではないかと言うことである。
イニエスタ、メッシ、ブスケツなどカンテラ選手は序列的にまだチーム内にいるが、全員が声を出して引っ張っていく存在には疑問が付く。キャラクター的に現在のバルサではマスチェラーノが適任だろうが、どこかバルサにはカンテラ主体な部分があり、アルゼンチン代表のように完全にチームを引っ張ってくれる役割になるかは疑問符が付く。
完全なリーダーの欠如が今季のバルサの1つの懸念材料だったのは間違いないだろう。そんな中、これまでは日本の言葉で言うと職人気質や背中でチームを引っ張っていたイニエスタが立ち上がったのかもしれない。
これからは感情を前面に出したイニエスタの姿も!?
チームに必要とあれば「第一キャプテンの自分がチームを引っ張っていかなくては!」と強く感じていたのかもしれない。その為にはピッチ内でこれまで見せなかった感情を前面に押し出して、プジョルのようにチームを奮い立たせる役割を担おうとしているのかもしれない。
ビジャレアル戦のイニエスタのイエローカードを受けたシーンを自分は、審判への積み重なる不満(その前のプレーでファールを取ってもらえなかった)や、プレー内容が良くないことでのフラストレーションとその時は感じていた。
しかし、後半にイニエスタが決定機でトラップミスをしてゴールを奪えなかったシーンで思いっきり悔しがるシーンを見返して、この姿を見せてチームを奮い立たせているのかもしれないと感じた。
ピッチ内で感情を前面に出した引っ張っていく熱い男を演じており、これからは抗議やリアクションでチームの先頭に立っているイニエスタが見られるかもしれない。
全ては自分の憶測だが、チーム内の変化と共に必要な存在になろうとしているかもしれないイニエスタは、リーダーの資質を持った素晴らしい人間に疑いはない。