15/16リーガ第12節 11/21 レアル・マドリードVSバルセロナ クラシコ 試合評価

試合支配率

※赤色はバルセロナ、黒色はレアル・マドリード、白色は互角

20151121 レアル・マドリード戦

・バルセロナ40分、レアル・マドリード0分、互角50分

90分を通してほぼバルサペースで試合は進んだ。前半は特にバルサペースであり、後半は途中交代などもあり守備のバランスが少し悪くなってレアルの攻撃を受けたが、基本的にはバルサペースだった。完勝という言葉がぴったりなほどに試合をコントロールしていたのはバルサであった。

試合での問題点

レアルが不甲斐無かったがバルサの完璧な完勝と言える試合内容であり、問題点は少ないと言えるほどの試合を演じた。今日は完勝を喜んで良いと思うので、バルサの問題点については書きません。代わりにダメダメだったレアルについて。

まずベニテス監督の意図が全く分からない戦い方だった。「高い位置からプレスをかけたかった」と試合後の記者会見で言っていたが、全く実践出来ていなかった。攻撃では4トップのようにも見えるほどアンバランスな攻撃配置であり、ビルドアップが出来ずに小学生がただ攻撃的な選手を並べただけのようなシステムであった。

守備ではプレスという言葉を使えない、ただバルサの選手に付いていって見ているだけのマークで、ブスケツに2タッチも出来るプレースペースを与えたらパスをつなげることを知らなかったのかなとも思えてしまう。狙うボール奪取の位置も分からず、マスチェラーノをターゲットにしていたのかなとも思えたが、周りの選手が全く連動していなかった。チームとしてまとまりを見せなかった強烈な個が11人並んでいるだけと言われても仕方ない試合を演じた。今日のマドリーなら100回やったらバルサが95回は勝てるような不甲斐無いマドリーだった。

試合での良好点

ここからはバルサの話に戻り、選手達の集中力やモチベーションは素晴らしかった。ルイス・エンリケ就任以降何度も見せたビッグマッチで予想を超える試合を演じた試合の1つであり、エンリケの言葉なのか行動なのか指示なのか、選手達のその原動力の要因をバルサファンが知りたいほどだ。ルイス・エンリケのゲームプランも今のバルサには王道気味だったが、代表ウイーク後の短い期間でしっかり実践できて勝ったことも素晴らしかった。レアルの不甲斐なさもあり狙い以上に良い試合展開だっただろう。

バルサの中盤の守備がコンパクトを保ち続け、常に数的優位を作りセカンドボールを拾えた。レアルのスカスカの中盤と違いバルサの中盤の3人がしっかり中央を固めスライドすることで、この3人のギャップを突かれることはほとんどなかった。この1節前のビジャレアルの中盤の中央が固い守備のようであり、この3人のハードワークは光った。ウイングの2人もしっかり守備をすることで、レアルにサイドで数的有利を作らせなかったことも最高に良かった。

攻撃ではレアルのプレスが弱く楽にパスを回していた感があったが、要所要所にハイレベルのプレーを見せた。1つ1つの判断が素晴らしく、細かいミスを除けば全員が完璧に近いパス回しを見せた。中盤のセントラルであるラキティッチかイニエスタのどちらかがゴール前に必ず入るのも攻撃に厚みを生み出し、守備だけでなく良い攻撃をするにもしっかり走り切らなければいけないというお手本のような試合を見せた。決定力に効率性もあり、スアレスとネイマールはバルサの選手だが、その存在は本当にバルサファンの自分でも怖く感じる。

ちょっと目についた選手

・バルセロナ

選手全員に評価に満点を与えてよいほどチームプレーが光った。ここでは全員にコメントはしないが他にも素晴らしい選手が多くおり、チームの頑張りと献身的なプレーはバルサに強さを感じさせた。

GKブラボ

今季も昨季に続き安定したパフォーマンスを見せていたが、この試合ではビッグセーブ含め完璧な試合を演じた。1回のハイボールのキャッチミスを除けば完璧にレアルのシュートを防ぎ、反射神経やキャッチングやパンチングも素晴らしかった。何度も足元のプレーで参加する機会があったが、落ち着いてパスを通して素晴らしかった。シュテーゲンよりも経験面も含め上だと完全に世界に知らしめた。

MFブスケツ

守備面での中央を崩されない守備も素晴らしく、スライドしてサイドをカバーした守備も素晴らしかった。攻撃ではいつも通り落ち着いてパスを通し、先制点はブスケツの素晴らしい縦パスから生まれた。試合最後までテクニカルファールでイエローを貰うなど無失点での勝利に大きく貢献した。チームへのメンタル面の影響でも、ブスケツがいることで締まる存在にもなってきた。

FWスアレス

2得点を決めただけでなく、ポストプレーや動き出しの速さでもチームの攻撃を助けた。シュートの上手さは怪物級で、やはり決定力が半端ないと感じさせる。どこの国でも誰が相手でもその得点力に陰りを見せず、頼りになるバルサのストライカーとしての地位を完全に確立した。守備では前線からよく走りプレスをかけ続けて後方を楽にしてくれた。2得点目のモドリッチからボールを奪ったのがスアレスであり、最近はスアレスの前線のプレスからゴールが生まれる機会が多くなっている。個人での打開力とチームへの貢献度のバランスが絶妙であり、文句を何一つ言えない存在になってきた。

 

・レアル・マドリード

DFセルヒオ・ラモス

自分の中ではブラジルW杯の時はピケ同様にセルヒオ・ラモスのパフォーマンスも悪かったが、責任を何故か免れてここまでやってきていた感が強いと感じていた。この試合では不可抗力もありながら失点シーンに全て絡んでおり、遂に化けの皮がはがれてきたと思う。肩の怪我などコンディションが万全ではないのはあが、正直ヴァランの方がよく守っていると思う。

MFイスコ

途中交代で入り、唯一チーム内に追い風を持ち込んだ選手であった。個人でのドリブルやボールタッチは素晴らしく、これなら存在感が全くなかったベンゼマを起用せずイスコ先発の方が良かったように感じる。最後はネイマールを蹴り退場したが、監督への不満だけでなくチームメイトへの不満や完敗の苛立ちなど、様々な問題が今のレアルにはあることを表面化させたように感じる。

最後に一言

少し拍子抜けするようなレアル・マドリードだったが、バルサの完勝は完勝なのでレアルに大ダメージを与えることに成功した。これでレアルとの勝ち点差は6となり、メッシ復帰でここから加速するかもしれないバルサは大きなアドバンテージを得た。ベルナベウクラシコでの4対0の今回の勝利はスコアも内容も素晴らしいものがあり、今日はただただ喜んでよい1日になった。

 
 

2 Responses to “15/16リーガ第12節 11/21 レアル・マドリードVSバルセロナ クラシコ 試合評価”

  1. バルファン より:

    興奮しました。あれから何回も見返しましたが 特に前半は完璧な45分間。開始直後からマドリーは前からきたが 寄せが少し甘かった。この点セルタやアトレティコの方が上。やり慣れてないからでしょう。すごかったのはセンターサークル付近の攻防。セルジが偽のエストレーモとしてラキティチ アウベス ブスケツらと共に右サイドと中盤を完全支配。マルセロ クリスティーノに何もさせず、ベンゼマにはボールすら触らせなかった。偽エストレーモは昨年からメッシでやっているが 時として陣形を崩すメッシと違いセルジの戦術理解は完璧。判断もかなり速く正解なので もっと技術を磨けば凄い選手になる予感。さて ここからが質問です。バルサが良過ぎたのか、マドリーが悪過ぎたのか?大勝に浮かれる事なく分析して今後の選手補強 戦術面を含め改善点を総括していただきたいと思います。思うにマドリーはあのメンツなら もう少し引いて世界一のロングカウンターを繰り出すか、ピボーテにカゼミーロ入れてベイル落としてイスコ入れて、とかの方が良かったかな?それでも2ー1でバルサ勝利だったと思いますが・・・長々失礼しました。

  2. レト より:

    イスコはスタメン落ちに激怒したという噂もあり、移籍するかもしれませんね。
    最近は守備意識も低いみたいですし。

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