サポーターの在り方はチームや選手を腐らす!?
リーガ第23節のレバンテ戦で、スタジアムに来ているバルセロナのサポーターが、レアル・マドリードのロナウドに対して侮辱発言のチャントをしたことにより、何かしらの処分を受けることになるかもしれない。
また、不調のミランのサポーターがチームにブーイングを浴びせたことにより、それに対しての本田の発言が少し物議をかもしている?みたいなニュースも流れている。
今シーズンのバルセロナも悪い時期を2回ぐらい味わった中で、現在の調子の良いバルセロナがあるわけだが、今回はサポーターの在り方の一つの意見として読んでほしい。
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サポーターの反応が選手を終わらす
プロサッカー選手自身の活躍は本当に分らないもので、そのチームで実際にプレーしてみないと分からない部分がある。
今シーズンで言えば、スアレスの今の活躍の方法を完全に読んでいたクレはほとんどいないだろう。多くのクレは得点を量産するか、得点を取れずにブーイングを喰らうかのどちらかの意見だったのではないだろうか。
バルサファンは我慢強くなくネガティブなサポーターであり、少しの期間悪いプレーをしたら、ブーイングや諦めをしてしまう。
後半戦になって改善されているからはっきり言うが、前半戦のピケとアウベスのパフォーマンスはバルセロナのレベルには程遠かった。しかし、ルイス・エンリケ監督が我慢強く起用したことによって、選手達も復活を遂げている。
これは良い例であるしピケ自身は、バルセロナ復帰当初のペップ1年目の前半戦では低レベルのパフォーマンスだったが、サポーターとペップが我慢強く辛抱したことにより、後半戦では欠かせないセンターバックまで成長していた。
前半戦でサポーターとグアルディオラに諦められていたら、現在のピケは絶対に存在していない。特に、サポーターのピケに対する反応は自分の息子のようにミスを大目に見ていた。カンテラ出身の選手だということもピケにはプラスに働いた。
逆の失敗の例としては、セスクとチグリンスキーの存在がある。セスクの場合、戻ってきた移籍金が高額になったこともあり、普通の活躍ではバルサファンは許さなかったのだろう。ブーイングされる基準が厳しく、ブーイングを浴びる機会が多かった。
チグリンスキーもペップ熱望のCBの選手で、当時のディフェンダーの選手では高額な移籍金2500万ユーロで獲得したこともあり、期待に応えれなかった。数試合出場した時に悪いプレーをして、それでチームが敗戦したことにより、カンプノウのサポーターからブーイングが頻繁に出るようになり、ペップも使えなくなってしまった。
良くも悪くもサポーターがスタジアムで起こすリアクションは、選手の活躍も左右してしまうことがある。
バルサファンの中では結構諦められているドウグラスも、私はまだまだ期待しているのだが、このままでは試合に出場することなくバルサから移籍することになるかもしれない。
フットボールの勝利の日はいつに!?
サポーターにはチームに対して良いプレーには拍手、悪いプレーにはブーイングではなく奮い立たせる叱咤が必要なのではないだろうか。
もちろんチームの試合におけるモチベーションと姿勢が気に入らないのであれば、厳しい言葉も必要かもしれない。しかし基本的に一生懸命試合をしている場合は、勝っても負けても試合終了後には拍手が正しいサポーターの反応だろう。
戦った選手を非難するのは間違っている。バルセロナと対戦し、大敗した対戦チームの中でも、チームの戦う姿勢とサポーターの応援に感動してしまうチームが、リーガ・エスパニョーラにはいくつかある。代表的に例を挙げれば、アスレティック・ビルバオである。
このビルバオのサポーターは応援に関して一流である。選手達が100%の力を出さなければならないような応援をしている。全力で戦った選手達には、惜しみなく拍手をする一流のサポーターである。また、何が善悪かの判断がしっかりついている。
1つのエピソードとしては、08/09の国王杯の決勝でバルセロナと対戦したビルバオだったが、逆転され4対1で敗戦濃厚な時に、一人のサポーターがスローインを投げようとしたアウベスにカンを投げつけてそれが頭に命中。
その犯人を周りのビルバオサポーター達が、警官隊に服を掴みながら突き出したのだ。その間、同志であるビルバオサポーターから大きなブーイングが浴びせられた。
このことを試合終了後に当時監督だったグアルディオラは、「今日はバルセロナが勝ってビルバオが負けたのではない。今日の勝利はフットボールの勝利だ」というコメントを残している。
サッカーチームを応援するサポーターは多くいるが、善悪の判断を見極めて、しっかりチームをサポートできているサポーターはどれだけいるのだろうか。
バルセロナを応戦するバルサファンだけではなく、将来的に日本人の多くのサポーターもこれが実践出来れば、応援するチームが強くなる一つの助けになるのではないだろうか。