決定力不足というテーマに意味はない!? 日本代表で考える

少し時期的には遅くなったが、アジアカップでの日本代表の成績はベスト8敗退だった。UAEに敗れことにより、アギーレ監督の進退問題にも発展している。

しかし、このブログではサッカー寄りのテーマにしたいので、日本代表の敗戦の理由が今回のテーマです。

アギーレジャパンは予想以上の強さ!?

アジアカップの途中にもアジアカップに少し言及したのだが、それまではアギーレのやるサッカーがイマイチ理解出来ないでいた。私のように期待よりも不安が大きいままアジアカップに突入したという日本人サポーターは多くいただろう。(下の関連記事の中にあります)

しかし、ふたを開けてみればグループリーグでの日本代表の戦いは相手チームを圧倒していた。パレスチナ戦はある程度の大勝は予想できたが、イラクとヨルダン戦ではスコア以上の差が感じられた。

試合を見たバルサファンは少ないかもしれないが、守備では安定しており攻撃では初戦のパレスチナ戦を除けば、得点チャンスは多かった。決めれないシーンが多かっただけで、3点差以上の内容の差はあった。

点差こそ開いていないが、内容では不安要素がほとんどないまま決勝トーナメントのUAE戦を迎えたアギーレジャパンであった。

試合の主導権を120分中110分支配する日本代表

UAEとの試合が開始された日本代表は、約10分間のパニック状態に陥った。相手チームの戦術がいつもと違い4-2-3-1から4-4-2であり、キープレーヤーのオマルが右に配置されていた。

そこから中に入ってくるマークを掴み切れなかった。日本代表は長谷部の所で数的不利になる状況が多くなり、中盤でボールを支配される展開になった。

ボールをほとんど触れない状況での日本代表は、その流れのまま失点をしてしまった。UAEは得点後の10分過ぎから、もうすでに守備を重視したカウンターのサッカーに切り替えていた。

このことにより、日本代表はどんどん流れを自分達に引き寄せることに成功した。相手のカウンターの中心であるオマルをしっかりマークすることで、相手の攻撃の迫力は半分以下になった。

ここからの延長も含めた110分間は、日本代表のペースで試合は進んでいく。ピンチの場面は少なく、得点チャンスは山のようにあった。

それは数字に完全に表れている。シュート数は35対3、コーナーキックの数は18対0である。圧倒したと言って間違いない数字になっている。

アギーレジャパンの敗戦の理由は決定力不足なのか!?否!・・・だと思う( `ー´)ノ

試合後にも様々な所で見る「決定力不足」の5文字である。もうこのテーマには飽きたと思うのがバルサファンであろう。

「決定力を上げる為には~~~」、「決めきれない日本代表は~~~」などの決定力のテーマに本当に意味はあるのだろうか。

そもそも決定力は選手一人一人の感性や感覚によるものが大きく影響する。簡単に言えば、その選手の実力次第で入りやすいシュートと入りにくいシュートが存在するということである。また、そのシュートが入る確率も全然違ってくる。

例えばメッシーと本田が同じ状況でキーパーと1対1になった場合、10本勝負をしたなら何回してもほぼメッシーが負けることはないだろう。

それは実力差であり、メッシーのゴール感覚は他の選手を凌駕している。それを一つのシュートを決めなければ「決定力が~~~」、「あのシュートを決めていれば~~~」などの決定力を嘆く声が聞こえるのは全く意味がない。

サッカーというミスの多いスポーツの中でのシュートミス、パスミス、トラップミスなどは日常茶飯事なのである。それよりも数多くのチャンスを作ることの方が大事だと私は強く思う。

もしメッシーのシュートが2回中1回決めれる50%の決定力なら、2回チャンスを作れば1点になる。もし本田が5回中1回決めれる20%の決定力なら、5回チャンスを作れば1点になる。

それなら5回チャンスを作るように作戦を建てるのが最良の解決策だと思う。決定力が上がるなら20%から30%になれば良いのだが、それが現実的に伸びる選手はごくわずかの選手にしか見れない。

また、得点が簡単に入る選手や時期というものがあり、得点が入らない時期も後から見れば絶対に存在する。

バルセロナでは最近のネイマールは完全に得点が入る時期なのだが、逆にスアレスは得点が入らない時期である。このような一流選手でもこういう時期は絶対に存在する。

最終的に何が言いたいかというと、決定力不足というテーマにほとんど意味はない。それなら1つでも多くのチャンスを作る話し合いが重要になる。シュートは入るときは入るし、入らない時は入らないものなのである。

だから、あれだけのチャンスとシュートを放った日本代表の内容は上出来だった。しかし、運がない日であったと結論付けるのが結果論になると思う。

改善・修正する部分はあるものの、それは決定力ではないと声を大にして言い切りたい。

 
 

1 Responses to “決定力不足というテーマに意味はない!? 日本代表で考える”

  1. daimatu より:

    国際マッチウィークを、このサイトを見て楽しんでおります。
    決定力の考察、とても共感する部分があります。

    一時期、フェルナンド・トーレスが決定力が無いという事でスラング的に「師匠」呼ばわりされていたことがありましたが、その時自分は、「この評価が下がるだけ下がったこの時期に、バルサが獲ったらどうだろうか?」と思いました。
    バルサが数多くチャンスを作り出す中盤を持っている為に、結果的にフェルナンドトーレスもシュートをより良い形勢で打つことが出来、結果得点できるのでは?と思ったからです。

    今ではアトレティコに復帰し、徐々に持ち味を出しつつあるのかなと思って見ておりますが、数年前の思いが実現できていたらと夢想しています。

    それでは、これからもブログを楽しみにしております。

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