セメドとディニュの活躍が足りない!両SBがローテの最も悩むポジションに
スタメンのうち約半数をローテーションして挑んだエスパニョール戦。大雨の影響でピッチ状態が悪く、評価が難しい試合でした。
そんな中、セメドとディニュは試合の出場のチャンスをもらいました。国王杯が始まる1月に入ってからこの2人の出番は多くなり、スタメンで起用される機会は多くなっています。今回は
1、11のポジションでベンチメンバーを見たときローテが一番心配なのは両SB
2、積極性がなくうまく攻撃参加できないセメド
3、積極的に攻撃参加するも効果的なプレーが足りないディニュ
主にセメドとディニュの改善について書いています。
■ 目次
1、11のポジションでベンチメンバーを見たときローテが一番心配なのは両SB
・ローテーションしだしたバルベルデ監督だが苦しんでいる
シーズン前半戦はバルセロナの周辺が予想した以上に、ローテーションをしない主力選手中心で戦ってきたバルベルデ監督。
試合が続くということもあってシーズン後半戦となる1月からは、ローテーションする機会が増え、スタメンに日ごろベンチに座っている選手の名前が連ねる機会は増えてきています。
ここまでローテーションしたバルベルデバルサの印象は、前任のルイス・エンリケ監督の時と変わらず、試合内容が良くなく、勝利するのにとても苦労して、スコアが動きそうにない時間帯が長い。
バルサファンだけでなくおそらくバルベルデ監督自身もこのような現状は予想外で、主力を多く使わなければ苦しむバルセロナという現状になっています。
・ローテーションのメンバーではサイド攻撃がうまく機能しない
ローテーションした時のバルベルデバルサで、問題になっているのは守備面ではなく攻撃面です。
さらに絞ると、ローテーションしたバルベルデバルサはサイドをうまく使えず、ピッチを広く使えないことで対戦相手が中央を絞れば守りやすくなっています。
また、バルサの攻撃の中心のメッシもローテしたメンバーの中では信頼度の低い選手がおり、その選手にパスを露骨に送らなかったりと、バルサの攻撃パターンは少なくなるばかりです。
ローテしたバルサはサイドをうまく攻撃できず、中央突破に偏り過ぎるという悪循環となっています。
・両SBのセメドとディニュ「守備はOK、攻撃ダメ」のらく印を押されている
そしてその信頼度の低い選手は、両SBのセメドとディニュの名前を挙げることができます。
メッシはセメドやディニュがフリーでも自分の突破を選択する時があり、それでもメッシが得点に絡むこともありますが、チームの攻撃としては長い目で見ればサイドを使った方がいいです。
セメドとディニュに関してはメッシだけでなく、おそらくバルサファンの中でも攻撃面で、もう少し活躍してほしいと感じている人は多いのではないでしょうか。自分もその一人です。
セメドとディニュの現状をはっきり言うと、「守備はまぁ大丈夫、攻撃では厳しいな」です。
そこで、ここからはセメドとディニュがバルセロナの攻撃面で、これから何をすることで攻撃の貢献度が高くなるかについて考えていきます。
2、積極性がなくうまく攻撃参加できないセメド
・まずはメンタル面で積極的になりチャレンジすべき
まずはセメドで、昨夏に加入したばかりのバルサ1年生であり、チームに適応することが求められる状況です。守備面では個人として対応の悪いところはありますが、右SBの選手としては対応がうまく、予想以上に活躍しています。
そんな中で攻撃面も言及するのは少し厳しいと思いますが、ここまでセメドの持ち味である高速ドリブルという、ドリブルが全く出ていないことは心配な点です。
セメドの攻撃面での最大の課題点は、まずはメンタル面でより攻撃的になることです。
ほとんどチャレンジする攻撃をみせないセメドであり、無難にパスをつないでいるという現状になっています。
メンタル面が後ろ向きなことと本人の意識が守備的なのか、ポジショニングが後ろ過ぎて攻撃参加に遅れることもしばしばあります。
バルサの逆サイドでのパス回しの中でどのタイミングで自分に回ってくるかを予測するのは難しい判断になりますが、ピケが誰もマークしていなくて高い位置をとれる状況でも低い位置にいます。
また、スピードに乗ったりサイドで1対1の状況なら得意のドリブルで突破を狙うのは良い判断ですし、バルサファンもそれを待ち望んでいます。
セメドのカバーリングが遅れて1失点や2失点なんかバルサにとって大きな痛手にはならないですし、それくらいの失点はDFならシーズンを通せば予想の範囲内です。
まずはメンタル面でより攻撃的になり、状況次第でポジショニングを高く保ち、いけるならドリブル突破をするということがセメドには求められています。
・ボールロストを怖がり周りの目におびえてしまっている
ここではセメドの現状のプレーの判断の基準を解析しています。
バルセロナでは攻撃で最もダメなのはボールロストであり、基本的にいかなる状況でもパスを味方につないだりとマイボールを失わないことが求められます。
このこだわりは他のチームとの優先順位の違いを生み、ほぼ確実に成功するプレーでないチャレンジするドリブルやパスやシュートもバルセロナでは認められません。
だからこそまずはコツコツと信頼度を高めるためにボールロストせず、マイボールをキープすることになります。
セメドは現状その壁にぶちあったっており、その壁を乗り越えることが次の課題になっています。
チームメイトやバルサファンの厳しい目はプレーするのに大きなプレッシャーでしょうが、このプレーのままなら今シーズンはまだOKですが、2年目や3年目には厳しい状況になってしまいます。
まずはチャレンジする状況を見極めて、そこで積極的にチャレンジするセメドの姿が必要です。
3、積極的に攻撃参加するも効果的なプレーが足りないディニュ
・周りからの信頼度が低くパスが回ってこないことも
ここからはディニュです。ディニュに関してはセメドのぶち当たっている壁を乗り越えて、現在チャレンジしている状況であります。
しかしそこで効果的なプレーが少なく、主力選手の中にはディニュに対してパスをあまり回さない選手も出始めています。
ディニュに関しては攻撃参加のタイミングは昨季より改善されており、ポジショニングも高く攻撃に意欲的です。
裏への飛び出しもみせていますし、何度か良い状況でディニュがいいランニングをみせていることもあります。
ただパスが回ってこないという、ディニュに対しての信頼度が低いことが問題です。ディニュはスアレスのようにパスが回らずチームメイトに怒ることもないので、ディニュの攻撃の活躍は少なくなっています。
攻撃のプレーがサイドの縦一辺倒なのも問題で、もう少し斜めの動きの攻撃参加があればいいという部分もありますが、ディニュに関してはまずチームメイトの信頼度を高めることが求められます。
・何度か効果的な攻撃が出るものの継続的にできない、何か大きな仕事を
上記でもディニュの現状を書いていますが、何度か良い攻撃参加はできています。ディニュ自身も良い攻撃参加ができているという感触は得ているでしょう。
あとは試合で継続的にその攻撃をするだけとなっています。
チームメイトの信頼度を得る簡単な方法は、何か大きな仕事をすることが一番です。
ここ数シーズンでSBとしてセルジ・ロベルトは完全に地位を確立していますが、セルジ・ロベルトも初めは不安視されて足りない部分はありました。
それでも昨季のCLのパリ戦での劇的な逆転ゴール、クラシコや多くの試合でドリブル突破して得点に絡んだことでチームメイトから絶大な信頼を得ています。
セルジ・ロベルトはカンテラ出身で長くバルセロナでプレーしているので、SBとしても適応するのは早いのですが、ディニュも何か一つでも大きな仕事(ゴールやアシスト)をすることで周りの目は変わってくるでしょう。
そうなればディニュ自身も自信がついて、好循環で良いプレーが増えてきます。するとディニュに求められる継続的な活躍というのも実現するはずです。
なので、ディニュにはどこかで大きな仕事をするのが早いのですが、左SBはアルバが試合に出場するので難しいので、ゴールやアシストをするという活躍が必要です。