リーガ第1節 8/24 バルセロナVSエルチェ 試合評価
■ 目次
試合での問題点
リーガ開幕という事もあり少し緊張していたのか、開始5分は相手の圧力に押される場面が目立った。試合の入り方が悪い部分があった。
ルイス・エンリケが監督になってから、攻撃する時のパス回しの選手の位置取りが大きく変更した。2-3-2-3の形でミッドフィルダーの三人がピッチを平行に大きく開いて下がり目の位置でパスの展開をするようになった。その分、サイドバック二人がサイドハーフのような高い位置をとるようになった。前線の三人はそれに伴い、前シーズンよりコンパクトにペナルティーの横幅の範囲で動くようになった。このエルチェ戦では選手の距離感が遠く、メッシーが孤立したり、トライアングルが構成できずに、パスコースが限定される部分が多数目立った。
前シーズンと同様に、引いた相手を崩すことがまだ出来ていない。連携面もあり、戦術もまだ浸透していないこともあるが、前半のゴールが入るまでに、大きく選手の位置を修正できなかったことが、ルイス・エンリケの課題である。後半は、一人数的不利もあり、4-3-2で守備時は4-4-1が良い判断に思えた。スコアが均衡状態に、いかに打開するのがこれからの注目ポイントであり、ルイス・エンリケの手腕が楽しみである。
試合での良好点
選手の運動量はとても豊富で良い印象を感じた。攻守の切り替えが結構速く、特に攻撃から守備への切り替えは、ルイス・エンリケになってからのベストゲームであるように感じた。この切り替えが出来るなら、今シーズンも期待できると感じさせてくれるチームであった。
退場シーン以外はピンチという場面もほとんどなく、最終ラインと中盤ラインが凄い集中していた。マテューとマスチェラーノのカバーリングの範囲が広く、対人の対応でも落ち着いており、あまり守備に不安を感じることがなく、得点をいかに入れることに集中できた。
後半の一人少ない数的不利の状況で、ピッチにいる選手全員が同じベクトルを向いており、後半は安心して試合を見ることができた。
選手評価
()内は、1~5段階評価で3が普通、5で最高、★はマンオブザマッチ
GKブラボ(3)
セービングする場面はなかったが、時折足元にくるパス回しは無難に行えていた。さすがベテランキーパーだなと感じた。ブラジルW杯のチリ代表の時のように、安定感は期待出来そうだ。
DFアウベス(2)
前半の入りが悪く、前半の中で一番の心配な部分だった。後半は良くなったが、右サイドの攻撃はこの男にかかっているのでもう少し、活躍を期待したい。
DFマスチェラーノ(3)
前半終了間際に退場してしまったが、それまでは何も問題はなかった。流石、ブラジルW杯の影のMVPと感じさせてくれた。
DFマテュー(4)
退場シーンは連携にミスがあったが、それ以外は守備に問題はなかった。パス回しでも結構安定しているように感じた。少し甘めに評価は4にした。
DFアルバ(4)
試合を通して、質の高いプレーを見してくれた。左サイドで何回も相手の裏を取れていて、攻撃の起点になっていた。守備でも左サイドを崩される場面はほとんどなかった。
MFブスケッツ(4)
前半序盤に数回ボールロストがあったが、それ以外は安定していてチームの先制点のお膳立てをしてくれた。中盤の真ん中にいないと大きく影響する選手だと常に感じさせてくれる。
MFラキティッチ(4)
運動量があり、アシストもしてくれた。度々見せる、フリーランニングの飛び出しには目を見張るものがあった。守備でもしっかり追いかけ、闘志が感じられた。
MFイニエスタ(4)
前シーズンの運動量は全く評価できなかったが、よく走り、後半は流石のキープ力で一人少ない数的不利を、全く感じさせなかった大きな要因になってくれた。
FWラフィーニャ(1)
プレーシーズンからいまいち実力が発揮できていないのか。今の所、攻撃の不安要素の一つである。ルイス・エンリケのお気に入りでカンテラ出身なのでこれからに期待したい。
FWメッシー(5)★
こんなメッシーは久しぶりだと感じさせてくれた。ゴールだけではなく、相手にとって攻撃の一番危険な存在になっていた。守備でもよく走り、貢献してくれた。こんなメッシーをバルサファンは、待っていたと感じた。
FWムニル(4)
公式戦のデビュー戦でゴールを決めるとは、ラッキーボーイである。前半のバーに当てたシュートまでの過程も良かった。まだ出来ることは少ないが、ペドロのように少しづつ成長を期待したい存在である。
DFバルトラ(3)
後半頭から入り、率なくプレーをしていた。このような安定したパフォーマンスが継続的にプレー出来れば、スタメンもすぐそこのように感じる。
FWペドロ(3)
守備でも貢献して、時折攻撃でも輝いていた。後はゴールだけだが、落ち着けば問題なく入りそうに感じる。
MFセルジ・ロベルト(2)
期待を込めて、評価を2にした。もっと良いプレーが出来るといつも感じさせてくれる。変に遠慮してる部分があるように感じてならない。
最後のまとめ
全体を通せば、良い試合が出来たように感じた。特に、選手の姿勢はとても良かった。意欲的にプレーできており、集中力が半端なく感じられた。開幕の試合で勝ち点3を取れたことが、なによりも良い点である。マドリード勢に少しでも、プレッシャーを駆けることに成功した試合であった。頑張ってくれた選手達に感謝である。