15/16リーガ第１５節　12/12　バルセロナＶＳデポルティーボ　試合評価

試合支配率

※赤色はバルセロナ、黒色はデポルティーボ、白色は互角

・バルセロナ５分、デポルティーボ２５分、互角６０分

バルセロナの時間と言える時間帯はほとんどなかった。対するデポルは前半と後半共に１０分近く良い時間帯があり、試合全体を通しても守り切って試合の主導権を渡さなかった。バルサから見たらこの試合では７０分までは悪くなかったが、決して良くもなかった。

試合での問題点

この試合では全体的に動きのない攻撃陣であり、デポルの想定外の守り方を崩せなかった。サイドを広く使うことも出来ず、変に楽にプレーできるせいか攻め急いでいる感が強かった。もっとじっくりサイドを何度も変えながら相手を走らせ、攻撃を組み立てても良かった。

また攻撃だが、サンドロやムニルにパスを回す気がないなら起用しない方が良い。この２人はほとんどパスを受けることはなく、良い位置でも無視されていたように見えた。選手達の心にサンドロやムニルにパスを回すぐらいなら自分がと言うメンタリティがあるなら、アドリアーノやマテューを左ウイングで起用した方がまだマシ。変にスアレスが左に張ったりする時間があったりと、最後は中勝負なのに中央が手薄になっていた。

攻撃しているときの最終ラインのリスクマネージメントがとても悪かった。結果的にはこれが最後の２失点につながったと思っている。前半からデポルが２枚残しているのは明白であり、最低でも１枚数的有利の状況を作っておくべき。前半から何度も２対２の同数対決がありピンチにならなかったが、後半終盤にデポルの３トップに１枚足らないシーンや対応の遅れを作り出す大きな原因であった。

リード時にチームでどうするかのメッセージが伝わっているのか不安。前の選手は攻撃（追加点）にいっており、後ろの選手はそこまでリスキーに攻めることに賛成しているのかが分からない。リードするまではそこまで悪くないのに、リードしてからの対応の悪さが目立つ。今回の試合は本当にもったいない試合だったと感じる。

試合での良好点

試合自体は同点で終了したが、そこまで悲観的になるような試合内容ではなかったのは確か。１失点する直前の７０分ぐらいまでは危ないシーンはほとんどなかったし、飛び道具的だが２得点奪い勝つ試合だと疑うことはなかった。試合終盤の試合の終わらせ方のバランスや戦い方を見直して、次に活かしてくれればまだまだ勝てる試合内容は出来る状態である。

ちょっと目についた選手

・バルセロナ

ＭＦブスケツ

後ろの事はブスケツやピケやマスチェラーノで試合中にどんどん指示して対応するべき。これからはリスクマネージメント含め展開が悪くなったら前線の選手も下がらしたり、攻め急がずにパスを回して落ち着く時間を作ったり、積極的に自分達で対応していくことが求められる。監督の指示は重要だが、最終的には選手達で判断して良い試合を演じる必要がある。ブスケツには恐らくそれが分かっていると思うし、対応する具体的なアイデアもチームに提示する必要がある。

最後に一言

バレンシア戦に続き、リードしている状況から追いつかれたもったいない試合だった。試合内容は悪いとは言えないが良くもなく、言いたくはないが現状ネイマールがいなくなったことで攻撃の加速装置がなくなったように感じずにはいられない試合だった。ネイマールがいなくてもメンバーは揃っているので、選手達の団結と奮起に期待したい。次はクラブワールドカップの広州戦となっており、日本でその勇姿が見られる。