15/16リーガ第21節 1/23 マラガVSバルセロナ 試合評価
■ 目次
試合支配率
※赤色はバルセロナ、黒色はマラガ、白色は互角
・バルセロナ0分、マラガ20分、互角70分
前半はほぼマラガペースの試合だった。合間にバルサも少し試合を落ち着かしたが、マラガのプレスに試合のコントロールを失った。マラガが同点に追いついて前からのプレスを弱めたことで、バルサには残り15分間ぐらいがとても助かったようにも思えた。後半はどちらも試合を支配しきれずにイーブンの戦いだった。どちらに試合が転んでもおかしくなかったが、メッシの決定力と最後の最後でバルサの選手達が踏ん張って頑張ったことでバルセロナに勝利の女神は微笑んだ。本当に苦しい試合で試合内容はマラガに負けていた試合だった。
試合での問題点
監督の指示か選手達自身の判断か分からないが、メッシの中央起用は今季ほとんど上手くいっていないと断言できる。この試合ではアルダが右の中盤のセントラルをしていたことでアルダが開き気味のポジションで、メッシが中央と言うのが前半の主な形だった。中央ではメッシがボールを受ける回数が激減し、メッシにほとんどパスが通らない。パスが通っても後ろ向きや低い位置などで受けるシーンが多く、決定的な仕事がメッシ自身出来ない。それなら基本スタート位置は右サイドでスタートし、相手の左SBの選手と1対1でボールを受ける方が、中央でなくサイドということもあってスペースがよりあり、メッシにボールを渡る回数が増える。メッシも相手のゴールに対して半身の状態で受ける回数が多く、また1対1という状況なら相手もうかつにボールを強引に奪いに来れない。サイドなので相手の囲い込みや挟み込みも時間がかかり、メッシにある程度ゆとりのある中でプレーさせることが出来る。このマラガ戦では左サイドにネイマールがいないことで、よりマラガの守備をサイドに広げれず相手は中央を固めておけば大丈夫な感じがした。恐らくアルダやビダルの飛び出し含めてメッシが右サイドでなく中央に入ることでそのスペースを使いたいという意図なのだろうが、メッシが生きないシステムはどうかなと感じる部分であった。
この試合ではバルサ側に信じられないほどのミスがあり、普通の試合なら1つか2つぐらいのミスが何度もあった。失点シーンもブスケツのCBへのパスがマイナス気味だったり、ブラボの珍しいキックミスが連発したりとチーム全体としてミスが多すぎた。疲れかピッチコンディションか原因は分からないが、本当に負けなくて助かった試合であった。チーム全体のやる気と言うモチベーションも低いように感じられ、厳しい試合の連続もありこのマラガ戦を少し軽視し過ぎていたのかなとも感じられた。
チーム全体として攻守においてコンパクトではなくなっており、前半は特にライン間の距離が遠すぎた。ビルドアップで苦しんでいるのでブスケツがCBの間に入ったり、イニエスタを思い切ってアンカーのポジションまで下げさしても良かったのかなとも感じた。運動量がなくボールを貰う動きが少ないのがチーム全体として問題があったのでそれでも解決しなかっただろうが、悪い時間をズルズルいっているのなら何か動かなければいけないだろう。マラガの得点はとても必然的に感じる得点であった。
試合での良好点
チームの出来は全体として良くはなかったが、後半はそれでもイーブンの試合内容までは持っていけた。後半はマラガに疲れが見えだしたがマテューやラキティッチの投入でチームの危ないシーンは激減し、パス回しや守備でも安定感が高まった。試合内容が悪いことでルイス・エンリケの交代はいつもより早い時間帯に集中し、その交代はほとんど上手くいっていた感じがした。選手交代だけでなくピッチの選手だけを動かして、前半をもっとイーブンに持っていければもっと良かった気はするが。
ちょっと目についた選手
・バルセロナ
DFビダル
守備時にボールが逆サイドにある時のポジション取りで気になることが。自分の背後でサイドに開いた選手がいるにもかかわらず最終ラインより高いポジションで守っており、ボールを出されたらとても危ない気はする。ビダル自身は自分のスピードならそれでも対処でき、守備から攻撃への切り替えで右サイドのフリーランニング含めそのポジション取りをしているのだろうが、最終ラインにしっかり入って守る方が良い気はする。ルイス・エンリケがそれでも良しとしているなら問題ないだろうが、見ていて逆サイドの相手選手ががら空きでボールが渡れば、余裕で前をもって仕掛けれるという守備に見える。また、この試合ではピケ不在もあって最終ラインの上げ下げの中心はマスチェラーノだったと思うが、ビダル含めラインが揃っていなかった。これは試合をしていけばバルサの最終ラインに慣れ、問題ないとは思うが。
MFアルダ
中盤のセントラルよりもウイングに入った方がアルダ自身はとてもプレーしやすそうに見えた。後半は左サイドをスタート位置として逆サイドからの攻撃に、中央に走り込んで何度もゴール前でボールを受けたりと、より攻撃的なポジションで動きが多かった。アルダの場合は左ウイングに入ってもしっかり守って左サイドの守備もするので、ネイマール不在の時はアルダの左サイドで決定かなとも感じられた。相変わらずのキープ力もチームとして助かった。
最後に一言
「優勝するにはこういう苦しい試合内容でも勝つ必要がある」という言葉の代表的な試合であり、苦しいを通り越して負けの試合内容でも勝てたことは大きかった。昨季もバレンシア戦など決してバルサが試合内容で勝てていなくても勝利したりと、こういう試合はシーズンの中では確かにつきものである。優勝するのに1つのミッションをクリアした感じであり、選手達の頑張りと粘りはとても良かった試合であった。まだまだ厳しい連戦となっており苦しい試合は続くだろうが、それでも最後は粘って勝ちたいというチームの勝利への欲求が見られた試合でもあった気がした。本当にバルサの選手達お疲れさま( `ー´)ノ。少し休んで次の試合にまた集中お願いします<(_ _)>
ムニルとアドリアーノはゴールに絡みましたが、この二人とフェルマーレンの起用はチームにとってマイナスだったように思いました。
ネイマールが抜けたときが一番苦戦する印象でしたが、
代わりがムニルというのはターンオーバー以外の理由が全く見出せません。
フェルマーレンにとっては試練の1戦となりましたが、マスチェラーノも今後ボランチとしてプレーする機会がさらに減る気がします。