15/16CLラウンド16 1st 2/23 アーセナルVSバルセロナ 試合評価
■ 目次
試合支配率
※赤色はバルセロナ、黒色はアーセナル、白色は互角
・バルセロナ15分、アーセナル5分、互角70分
前半はイーブン気味の試合展開で進んでいたが、何度か良い速攻を見せていたアーセナルペースとも言える試合だった。前半ラスト10分間に限ってはバルサペースとも言えた。後半は立ち上がりからバルサの猛攻で始まりバルサペースで試合は進んでいた。途中にアーセナルも反撃したが、オープンの試合展開でバルサが得点を奪ったことで、ほぼアーセナルに次のラウンド進出の可能性はなくなった。それでも最後まで攻めたアーセナルだったが、それを必死に守ったバルサというイーブンの構図で試合は終了していった。
試合での問題点
試合序盤の10分間ぐらいは縦パスを通そうとし過ぎた。アーセナルがしっかり守っている中、バルサは強引とも思える縦パスを通そうとトライした。じっくりパスをつないで前線の3人が動き出してボールを貰うのがベストだったのに、不用意なボールロストの回数が多かった。試合序盤で焦る必要もない状況なのでアーセナルがどうやって守るかをじっくり観察してやろうと言うぐらい、慎重にパスを回してアーセナルに速攻のチャンスを与えるべきではなかった。
この試合での問題点というわけではないが、今シーズンのバルサの選手層に問題が少し浮き彫りになった試合でもあった。このアーセナル戦では交代枠を使わず、最近の試合も3枚全部切る回数は少なく2枚の試合も多くなっている。ある意味途中交代で投入してもチーム内の戦いに変化がなかったりマイナスと考えられ、鉄板の11人でどうにかしなければいけない試合が続いている。昨シーズンは守備固めやペドロ投入によって前線を活性化する交代があり試合中に選手交代で変化を付けれていたが、今シーズンはスタメンの11人で通用しなかったらお手上げの状況になるかもしれない。
試合での良好点
バルサの守備を評価するのはバルサファンだけだろうが、ゴール前で良く体を張り守り切った。中盤から後ろの7人全員が1度はシュートブロックしたのではないかと思えるほど体を張り、よく走りアーセナルから無失点を達成した。アーセナルにチャンスは何度も作られたが、決定機は2回ぐらいだった。シュテーゲン含め集中して守っており、アーセナルの攻撃(速攻)が予想以上にうまくて冷汗はかかされたがミッションコンプリート。これがユベントスなら「さすがゴール前でのユベントスの守備!」とか思われるのだろうが、バルサの場合は「やっぱりスカスカだな!」とか言われるのだろうな。第3者の意見は気にしないけど<(`^´)>
終わってみればMSNの力で得点を奪い、タレント力の違いを見せつけた試合であった。試合前にルイス・エンリケがジョークで発言した「アブラ・カタブラ」と唱えなくてもMSNならやってくれるという印象がある。守備である程度下がってこなくて許されているが、それを攻撃面で結果を残し続けるのが怪物級だなと改めて実感させられた。あまりにも理不尽にも思えるこの3人の攻撃力で、今シーズンのバルサは2年連続の3冠を狙う( `ー´)ノ
前半30分ぐらいまでバルサのチャンスらしいチャンスがなく縦パスもほとんど通せない状況でアーセナルの攻撃を受けることが目立ったが、それでも選手達は浮足立たずに試合に入れていた。自分達のサッカーが出来ていないと変なプレーも出てきてもおかしくはないが、パス回しにも落ち着きが見られたりと我慢する時間を完全に見極めて試合を進めていた。あまり動きを見せないルイス・エンリケ監督も、アーセナルの体力が削られることも踏まえて後半の決勝ゴールまでの道筋が前半の段階で見えていたのかもしれない。
ちょっと目についた選手
・バルセロナ
GKシュテーゲン
セービングの機会こそバルサDF陣のシュートブロックで少なかったが、数少ないピンチのセービングで存在感を見せた。特に後半のジルーのヘディングでの横っ飛びのセーブは勝利に大きく影響し、あそこで失点していればバルサの敗戦もありえた。エンリケバルサになってからある意味ピンチでのGKの活躍も1つの楽しみになった。
FWメッシ
最後はエースでもあるメッシがゴールを奪い、チェフから得点を取れていないという報道に終止符を打てた。PKの獲得など大事な試合での活躍ぶりはさすがであり、まだまだスアレスとネイマールに負けていないというのをアピールした。まだコンディション的にスピードがなくメッシの調子が出ていたらもう少し早い時間帯にバルサの先制点も生まれていた気もしないが、3月に入ってこれからという片鱗は見せた。
・アーセナル
MFラムジー
ゴール前への飛び出しでフィニッシュのシーンで何度もゴール前に顔を出し、バルサに脅威を与えた選手。ボール保持の時間が短く持ち前のテクニックを見せる機会は少なかったが、運動量やハードワークという部分でもトップレベルというプレーを見せた。もっとテクニカルな選手と思っていた分、良い意味で必死さとチームへの献身性が見れて個人的に評価が大きく上がった選手。
FWアレクシス・サンチェス
バルサでも活躍しており、やはりボールを持たせると簡単にボールを奪えない選手。ドリブルの切り返しが深く足を伸ばしても届かず、突破力もあるので本当に厄介な選手と実感させられた。1失点後に一気にやる気がなくなっていたが、それでも復活して最後までアーセナルの攻撃を左で引っ張っていた。エジル獲得を狙うぐらいならサンチェスの出戻りの方が・・・。サンチェスは戻る気はないだろうが( ̄▽ ̄)
最後に一言
正直アーセナルにここまで苦しめられると思っていなかったが、最後は自力の差を見せてしっかり勝利で終えた。アーセナルのゴール前での精度の低さに助けられた部分はあるが、中2日の連戦の中このアーセナル戦に挑んだという状況も踏まえれば完璧な結果だったに違いない。恐らく自分がアーセナルを過小評価しすぎていたのと、バルサを過大評価しすぎていたのだろうなと反省<(_ _)>。来週もミッドウイークにリーガの試合がある連戦のスケジュールは続くが、今週末のリーガの試合まで中4日あるので選手達はしっかり休養を。CLの2ndレグまでに4試合のリーグ戦があるので、全勝を狙ってもう一度気を引き締めなければ<(`^´)>
タグ:アーセナル, チャンピオンズリーグ, 試合評価
つくづく今のバルサはアウェーで粘り強くなった印象です。
アーセナルの戦い方はチェルシーを彷彿とさせましたが、
ペップの頃はスタンフォード・ブリッジで1点しか取れなかった事を考えると感慨深いです。
もちろん、アーセナルにはかなり手こずらされたわけですが、
ロングカウンターを繰り返していればそれだけ消耗も激しいわけで
リスクを冒さない質的優位の戦い方の強みが出たかなと。
サンチェスもスピードに乗った攻撃は脅威ですが、
ディレイをかければ怖さが半減することはDFも覚えていたように思いました。