15/16CLラウンド１６　２ｎｄ　3/16　バルセロナVSアーセナル　試合評価

試合支配率

※赤色はバルセロナ、黒色はアーセナル、白色は互角

・バルセロナ１０分、アーセナル１０分、互角７０分

試合は両チームともにスリリングな試合となり、両チームともに得点のチャンスが多くあった。バルサから見たらもっと試合を落ち着かせて進めたかったがアーセナルの攻撃がそうさせてくれず、アーセナルからしたらある程度打ち合いの試合にしながらも得点のチャンスを狙ったという予想の範囲内の試合だったかもしれない。結果はバルサの勝利だったが、試合内容面ではアーセナルに分があった気がする。

試合での問題点

中盤の守備が機能しない時が多かった。中盤の選手のギャップを何度も通され、ブスケツの背後を取られるシーンも何度もあった。バルサの守備がいつもと比べて悪いと言うよりアーセナルの攻撃が良いものであったが、もっと攻撃が強いチームだったらさらに失点をしていたようにも感じられた。やはり４枚と３枚の守備ではある程度限界があり、悪い状況ならネイマールかスアレスを下げて４枚と４枚のブロックで守る時間帯も必要だろう。今回はアーセナルの攻撃に守備陣がうまく対応できていなかった。

今回のようにリードしている試合展開でもバルサは追加点を狙う姿勢は素晴らしいのだが、もっとボールをキープして試合を落ち着かせても良かった。アーセナルの前からのプレスが良くビルドアップが簡単ではなく、突破して相手陣地に入ったら素早く攻撃をする回数が多かった。この試合ではラストパスがずれる機会が多く、カットされてすぐに守備に回るという状況があまりにも多かった。本来バルサがしたかった試合はハーフコートマッチでアーセナルに攻撃させないことだったが、バルサのプレスをかわされて試合をスローダウンさせることが出来なかった。

アーセナルはバルサを研究してか４枚と３枚のブロックで極端に中央を固めた守備を見せ、バルサもやはりその狭い中央を突破しようと苦労した。バルサの２点目の右サイドへの展開など１度サイドを使えばもっと楽に攻撃できそうだが、攻撃が中央により過ぎてMSNが何度も良い状況ながらチャンスを演出できなかった。今シーズンこの４枚と３枚で中央を固める守備がバルサが最も嫌う守備の形なのかもしれない。変にボールを持っている選手にプレスがかかっていないこともありラストパスを送ろうと攻め急ぐ感じも見せ、パスが引っ掛かる悪い感じがする。

試合での良好点

チャンス数ではアーセナルとほぼ同数でバルサがもっとチャンス数で圧倒すると思っていたので誤算だったが、最後の決定力や効率性では実力の違いを見せた。MSNそれぞれが１ゴールを決め、PA内からのシュートはほぼ全て枠内を捉えていた。リーガでもっと苦しい試合もあったし、最後はしっかりと勝ち切った選手達の頑張りも素晴らしかった。

ちょっと目についた選手

・バルセロナ

DFマスチェラーノ

今日はマテューとCBを組んだが、最後の所で体を張ってバルサゴールをよく守った。ピケ不在時にマスチェラーノがバックラインで主役になることが多く、頼れるCBの１人だった。他にも守備陣は頑張っていたが、あまり褒めることがないので今回はマスチェラーノに焦点を当てました。

FWスアレス

スアレスらしいのからしくないのか、ラストパスでのミスがこの試合ではとても目立っていた。それでも１ゴール１アシストを記録し、しっかりと得点に絡んでくる辺りはスアレスらしい活躍だった。アーセナルが中央を固めるのでボールタッチ数は多くなかったが、良い所良い所でボールを絡むのはさすがだった。

・アーセナル

MFエルネニー

髪型でもアーセナルの中で目立っていたが、それ以上にプレー面でも運動量豊富で戦う姿勢は素晴らしかった。アーセナルの唯一の得点の豪快なミドルシュートも決め、アーセナルの中盤ではMVP級の活躍を見せた。

FWアレクシス・サンチェス

カンプノウ帰還を無事に果たし、やはり危険な選手だった。今日は左サイドではなく右サイドでのプレーだったが、バルサでは右サイドだったので問題なくプレーしており突破含めて攻撃の起点となっていた。もっとサンチェスがボールにタッチすればより怖かったが、また来シーズンアーセナルでタイトル獲得に燃えてほしい。

最後に一言

正直アーセナルがここまでカンプノウで対抗してくるとは思っていなかったが、それでも最後はやはりバルサが勝利した試合であった。課題が多く見つかった試合でもあり、今週末のリーガのビジャレアル戦後の代表ウイークでしっかり対処しなければいけない。試合としては第３者が見てもとても面白い試合だったと思うし、CLの決勝トーナメントで簡単な試合はないと気を引き締め直さなければいけないと感じた試合だった。