16/17ガンペル杯 8/10 バルセロナVSサンプドリア 試合評価
■ 目次
試合支配率
※赤色はバルセロナ、黒色はサンプドリア、白色は互角
・バルセロナ20分、サンプドリア0分、互角70分
試合の大半はバルサがペースを握っていたと言える試合展開だった。前半はバルサペースで始まり、2得点奪った後もバルサはボールを保持して攻め続けた。後半はペースダウンして攻撃は出なくなったが、サンプドリアに多くのチャンスを与えずに試合を終わらせた。サンプドリアは昨季セリエAで4番目に失点数が少ないチームだけに、試合中でやられている所への対応する力があり、守備でも頑張っていたので簡単にチャンスを作れるチームでもなかった。
試合での問題点
安定したビルドアップが出来たとはいえないプレーぶりだった。サンプドリアは前からプレスをかけてくるチームだったらしく、このバルサ戦でも躊躇なく前線からのプレスを仕掛けてきた。バルサもGK含めて上手くパスを回してビルドアップが悪かったわけではないが、この試合もイニエスタのパスミスから失点という結果を残した。パスが変に横にずれたりする場面があり、パススピードが遅いシーンも結構見られた。まだまだ良いバルサのパス回しではないので心配な部分はあるが、公式戦が迫っているので後は試合を通して修正するしかないだろう。セビージャの前からのプレスに引っかかって失点しそうなのが恐い((+_+))
プレシーズン2試合目までは前線のメッシやスアレス含めてチーム全員での守備が実践できていたが、ここ2試合はある程度メッシとスアレスが守備をしない場面も見られてきた。メッシは近場の時でもプレスをかけるシーンは少なくなり、スアレスも押し込まれた時に下がってくることもなくなった。速攻を狙うのであれば攻撃の為に体力温存と前残りが良いのかもしれないが、メッシとスアレスが懸命に守備をしているチームの方が個人的には好きで印象が良い。ここにネイマールが左に入れば変にさぼって、中盤の選手が苦しくなりそうな時期や時間帯が出てきそうなのは今シーズンも変わらないのかもしれない。
試合での良好点
チーム全体としては攻守の切り替えが速く、素早くボールを奪い返すシーンは何度も見られた。特にサンプドリアの縦パスに後方の選手がインターセプトをするシーンが何度もあり、プレッシャーをかけてコースを限定しているからこその守備が出来ていた。プレスと囲い込みも結構良かったが、メッシやスアレス含めチーム全体で連動して守備をし、もっと集中したバルサならもっと良い守備ができるだろうとは感じる。コンディション面含めてここから徐々に上がって機能してくれれば。
攻撃は中央に寄せてサイドを使う攻撃が出来ており、特に左サイドのディニュやアルダが良い形でボールを受けるシーンは多くあった。逆に右サイドへはサイドチェンジで一気にパスが渡ることが多く、ネイマール復帰後は左寄りから右への展開を増やすのが1つの狙いとはなりそうだ。サイドチェンジも積極的に狙っており、オープンスペースでボールを受けるシーンを何度も作れていた。
ちょっと目についた選手
・バルセロナ
MFアルダ
この試合では左のウイングのポジションに入り、中盤の位置に入るより良いプレーを披露した。ウイングの位置ならデニス・スアレスも面白そうだとは思うが、このアルダ起用も今シーズンのバルサは1つのオプションとして考えていけそうだ。プレシーズン初戦からアルダの評価は少しずつ上がっており、今シーズンにしっかり目覚めて活躍したことでアルダ売却を考える必要はなさそうだ。中盤の6人(イニエスタ、ラキティッチ、ラフィーニャ、アンドレ・ゴメス、デニス・スアレス、アルダ)をどう使っていくかはとても興味深い所になりそうだ。
FWメッシ
この試合では2得点1アシストを記録し、プレシーズンの試合でさすがメッシというプレーをしっかり見せてくれた。代表への招集問題が最近出ているが、それは見守っておいてバルサでは変わらず活躍してくれるのは間違いなさそうだ。プレシーズンだからなのかベンチに座ることにそこまで抵抗感を表すこともなく、今シーズンはもしかしたらMSNを試合途中に下げて休ませることも可能なのかもしれないと感じている。基本は出場してもらってOKなのだが。
最後に一言
プレシーズンの4試合を終えて練習期間が短かった割には、スーペル・コパのセビージャ戦に向けて良い準備が出来たようには感じる。今回はツアーも行っていないので疲れはほとんど溜まっていない状態で、逆に選手を見るとコンディション不足の選手の方が多いといった印象が強い。良い面と悪い面も出たプレシーズンだったが、今の出来ならセビージャ相手に勝てる作戦だったりスタメンの選手も揃えられる状態だとは思う。前線からプレスをかけてくるチーム相手に試合を重ねたことで、セビージャ戦に対して良い準備が出来たと思いたい。