16/17ICC 7/30 バルセロナVSセルティック 試合評価

試合支配率

※赤色はバルセロナ、黒色はセルティック、白色は互角

20160731 セルティック戦

・バルセロナ15分、セルティック0分、互角75分

試合開始間際の数分こそセルティックのプレスに対応するのに時間は掛かったが、すぐさまにボールを支配して試合を落ち着かせた。先制点を奪いメンタル的にも楽になった15分を過ぎる頃からバルサが完全に試合をコントロールしており、プレシーズン初戦だったが良い試合を演じた。試合を落ち着かせた時間帯は結構あったが、バルサらしい試合を支配した時間は多くはなかった。しかし、プレシーズン開始から短い期間の現段階としてはとても良い試合だったように感じられた。

試合での問題点

チームの戦いと言うよりも選手個人で問題はあったが、コンディションもまだまだ上がっておらずトップチームの選手では現段階でそこまで気になる選手は見られなかった。マテューのパスミスは少し目に余るものがあったが、昨季はシーズン終盤怪我で試合に出られず怪我を治してのこの試合だったので、これから良くなるでしょうと楽観する問題に感じられる。元からマテューはちょこちょこパスミスがある選手だし( ̄▽ ̄)

試合での良好点

チームとして良かったのは選手がよく走り守備では挟み込みや後方への戻りがとても速く、チーム(DF4枚と中盤4枚)の守備ブロックを作るのが速かった。攻撃からのミスで危ないシーンはあったが、守備が崩されたというシーンはそこまで見られなかった。とても守備への意識が高く、攻撃から守備への切り替えも素晴らしくメリハリのある動きで見ていて気持ち良かった。

新シーズンになってチームの変化としてはシステムや戦い方に大きく変化がある感じはしなかったが、チームとして守備への意識が高くチーム全員で守備をするチームとなっていた。メッシが結構プレスなどでも守備をしたり、スアレスが最終ラインのゴールライン付近で体を張って守備をするシーンも見られた。元々MSN以外はしっかり守備をしていたが、今シーズンからはMSNにも守備への負担を分散しているように見受けられた。守備ブロックを作る時にメッシが右SHの位置にしっかりと入っていたり、自分達のPA付近で守っているときはスアレスも相手のボランチの選手より低い位置で守備へ参加している部分が多かった。前線の3枚が下がるとネイマールが戻ってきたら1つの武器であるカウンターは減るように感じられるが、この3人なら少し低い位置からでも速攻を決めれそうな印象はある。

攻撃ではボールの動かし方などはバルサのパス回しだったが、チームとして相手の最終ラインの裏への飛び出しは相当意識して戦っている印象は受けた。ウイングや前線の選手はもちろん、SBはウイングの選手の大外を何度もランニングして裏を狙っていた。中盤のアルダとデニス・スアレスも飛び出せれば前線に飛び出したりと、バルサの悪い時の足元だけでなく動きのある攻撃を見せていた。最近は対戦相手が最終ラインを上げて中盤をコンパクトにするチームが多く、シンプルだが裏へのランニングはメッシのキラーパスもあることから大きな武器になるだろう。

ちょっと目についた選手

・バルセロナ

今回はシーズン初めての試合だったので選手多めで、良かったと思う選手を中心に書いています。

DFビダル

攻撃では先制点の基点となるランニングや股を抜いて相手をかわすなどは、ビダルに求めている突破の部分であり、攻撃では全体的に良い印象を受けた。チームとしてビダルの右サイドから攻撃するシーンは少なく、メッシが中央に入り気味で左サイドへパスをすることが影響しているのかもしれないが、右サイドからのビダルの攻撃をもっと見たいと思う。守備では正直ワンツーへの対応、相手の裏への飛び出しの対応、1対1の対人での守備、全体的なポジショニングや足のステップや体の向きなどまだまだだったが、PA内で体を張ってスライディングで守ったりと、昨期よりは少し良くなっているのかもしれない。1対1の対人で足を止めるのだけは印象が相当に悪いので追いかけてほしい。

DFカマラ

バルサBではウイングをしている攻撃的な選手だと思うが、この試合では左SBとして起用された。SBとしてなら攻撃力は十分に高く、パス回しやフリーランニングでとても良い攻撃を見せた。勝ち越しゴールとなる相手のオウンゴールを誘うクロスを上げたりと、攻撃ではほぼ文句なし。守備では不慣れで対人での弱さはあるが、スピードがあり慣れれば十分バルサのトップチームでもやっていける選手に感じる。ディニェを左SBとして獲得したが、カマラという選択肢もあったのではと思えるほど良かった。

MFセルジ・ロベルト

もはやバルサのスタメン選手としての風格があり、中盤のアンカーでのプレーぶりはどっしり感が半端ない。出足の速さでセカンドボールを拾ったり守備をしたりと、ブスケツとはタイプの違うアンカー選手として見ていて面白い。ビダルが右サイドでいけそうならこのアンカーでの出場も、セルジ・ロベルトの選手としての評価を上げそうなポジションとなりそうだ。

MFデニス・スアレス

バルサデビュー戦だったが、とても落ち着いてプレーしていて十分活躍出来そうなプレーだったように感じる。試合初めはメッシに相当遠慮したり無難なプレーに終始していた感はあったが、後半になりウイングの位置に入ったせいか積極的なプレーも増えて惜しいシュートも放った。全体的に分かっていたが質の高いプレーを見せており、出場機会さえもらえば活躍してバルサファンから愛される選手となる印象。

MFアルダ

昨シーズンの出来の悪さで今夏は少し騒がしい感じもあるが、そんなピッチ外での雑音をピッチ内のプレーでかき消すきっかけになりそうな活躍ぶりを見せた。ボールを奪われたシーンはなかったように思え、持ち前の体を上手く使ったキープ力の高さでファールを何度も受けた。今シーズンのバルサの1得点目も決め、シュートも素晴らしかった。バルサの中盤の問題は本当に選手の数がただただ多いだけとなった気がする。

FWメッシ

相変わらず簡単にプレーしているように見せながらスーパーなプレーを何度も見せ、体がキレているわけではないがパスを散らして攻撃の起点となっていた。これぐらいハーフライン付近ではシンプルにパスを散らしてくれた方がチームとしてもリズムが生まれて良い感じがする。守備では右サイドにしっかりとポジションを取ったり、プレスなどで走るシーンが多くなっており、メッシがこれぐらい守備をしてくれるとチームの守備も締まる。試合においてバルセロナのリーダーであり、言葉ではなくそのプレーぶりでチームを引っ張っていってくれそうな感じはする。ハーフタイムでただ1人交代させられてもそこまで不満そうな顔には見られず、メッシベンチ作戦が上手くいったように感じる。

FWムニル

試合の中で消えている時間やシーンは多く、プレーもそこまで良いものでもなかった。それでも今年のムニルは得点を決めることは忘れず、この試合でも1得点を記録した。ある人から見れば「ただの押し込んだだけのごっつぁんゴールだろ!?」と思われそうだが、多くの試合でゴールを決めてくれる選手がいるというだけでも十分価値ありに感じる。前半に得点が集中しており、ムニルのスタメン起用でどんな試合内容でもムニルが1得点決めてくれるみたいな、1つのストーリーが生まれてくれれば実に面白い。まだまだという印象は大いにあるが、第4のFW探しが難しいのならムニルに賭けてみる作戦で良いのではと思う。

最後に一言

プレシーズン初戦の試合で、親善試合なので結果よりも試合内容、そしてコンディションアップに役立てればそれで良かった。そんな試合でバルセロナはバルサファンに良い印書を与える試合を演じたように見られる。期待の出来そうな選手が多く見られ、次の試合にその期待はつながったに違いない。バルサBからもう少し目につく選手が出れば尚良しだったが、贅沢過ぎる要求だったのかもしれない。

 
 

1 Responses to “16/17ICC 7/30 バルセロナVSセルティック 試合評価”

  1. レト より:

    ビダルは今後の成長次第でしょうねー。
    正直、メッシとの連携もデビュー戦だったデニスの方が上でしたし。
    メッシが中央に陣取ることが多くなったのもアウベスの退団を見越しての変化だったんじゃないかと思えてきます。

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