15/16リーガ第12節 11/21 レアル・マドリードVSバルセロナ クラシコ 試合結果
■ 目次
試合結果
レアル・マドリード0VSバルセロナ4
得点者
10分スアレス(セルジ・ロベルト)
39分ネイマール(イニエスタ)
53分イニエスタ(ネイマール)
74分スアレス(アルバ)
選手
バルセロナ 監督ルイス・エンリケ
スタメン 4-1-2-3
GKブラボ
DFアウベス、ピケ、マスチェラーノ、アルバ
MFブスケツ、ラキティッチ、イニエスタ
FWセルジ・ロベルト、スアレス、ネイマール
リザーブメンバー
シュテーゲン、マテュー、ベルマーレン、アドリアーノ、メッシ、サンドロ、ムニル
選手交代
27分マスチェラーノ→マテュー、56分ラキティッチ→メッシ、77分イニエスタ→ムニル
欠場者
マシップとバルトラ(判断)、ドウグラスとラフィーニャ(怪我)、ビダルとアルダ(制裁)
レアル・マドリード 監督ラファエル・ベニテス
4-4-2
GKケイラー・ナバス
DFダニーロ、ヴァラン、セルヒオ・ラモス、マルセロ
MFハメス・ロドリゲス、モドリッチ、クロース、ベイル
FWベンゼマ、ロナウド
カシージャ、ペペ、カルバハル、カゼミーロ、コバチッチ、イスコ、ヘセ
55分ハメス・ロドリゲス→イスコ、58分マルセロ→カルバハル
試合詳細
バルセロナのスタメンには怪我明けのラキティッチの名前が入った。バルサは中盤の4選手を起用した4-4-2気味のシステムで試合に入った。他の選手はほぼ予想通りのベストメンバーだった。対するレアルは選手の意向を聞いたのか、中盤のアンカーのカゼミーロを外しベンゼマを起用。4-2-4気味の攻撃的な布陣でバルサを迎えうった。
前半、駄目駄目レアルにバルサが圧倒した45分間
試合開始直後はお互いとても慎重に試合に入ったように見えた。試合が5分を経過する頃には、レアルが全くプレスをかけないことが判明。プレスが弱くボールを追いかけない守備は、バルサに簡単にパスを回させる結果になった。
そして、ゆったりパスを回しながらチャンスを伺うバルサが初めのチャンスを掴む。
6分に、アルバのクロスをスアレスが落としてネイマールがシュートするが枠を捉えなかった。
レアルは攻撃時には4-2-4の昔のシステムのように前線に4枚を並べることで、ビルドアップが全く出来ないでいた。何もできないレアルに対してバルサはボールを回して試合をコントロールし出した所で、ベストタイミングとも思える先制点を奪う。
10分に、ピケを中心にハーフラインでパス回し。セルジ・ロベルトがスピードに乗ってボールを受けレアルDF陣に突っかけて、空いたスペースへ動いたスアレスにパス。スアレスは落ち着いて右足のアウトサイドでファーサイドに流し込んでバルサが先制。ケイラー・ナバスのベルナベウの無失点継続の記録をいとも簡単にバルサは打ち破った。
バルセロナは時間が経過していくと共にこの試合のプランが完璧に判明。守備は右WGのセルジ・ロベルトがマルセロにしっかりついていき中盤を助け、左WGのネイマールもダニーロを常に意識して守備へ積極的に参加。その分、バルサの中盤の3枚はいつもより中央を固めた守備陣形で守れた。その守備陣形はバルサを相手にするチームの中盤の3枚の形のようであった。バルサの守備陣形は基本的に4-5-1でしっかりと守り、レアルのビルドアップに対してクロースとモドリッチの2人をタイトにマークし、どんどん前からプレスをかけることでレアルの後方と前線を完全に分断した。
攻撃では無理をせずパスを回すのがプランだったと思うが、レアルのプレスがちぐはぐでよくブスケツのマークが空いていた。CBとブスケツを起点にバルサはパスを回し、その中で後方からの飛び出しやスピードアップが出来る時は積極的に攻撃のスイッチを入れた。セルジ・ロベルトは右に固執せず中央にも入り積極的にボールを触り、中盤で数的優位を作ることにも貢献した。
24分に、高い位置でボールを奪い返しラキティッチからゴール前のセルジ・ロベルトへ鋭いパス。セルジ・ロベルトはコントロールしてボレーシュートを放つが、レアルDFの寄せもあってシュートを吹かしてしまう。
ここまで良い流れのバルサだったがアクシデントが襲う。26分に、マスチェラーノが足の痛みを訴えてマテューと交代。マテューはそのまま左CBに入った。
その直後の27分にバルサは低い位置でボールを奪われて、ハメスが強烈なシュートを打つがブラボがキャッチした。
マテュー投入後も特に危なげなく試合を進めていくバルサは、倒されたら痛がるなどして時間も使っていた。時間を進めると共に、ビハインドのレアルの選手達をイラつかせることに成功していた。そして、完全にここまで試合の主導権を握っていたバルサに追加点が生まれた。
39分に、高い位置でモドリッチからボールを奪い返しイニエスタがレアルDF陣に突進。左で走り込んでいたネイマールに浮かしたスルーパスを通し、最後はネイマールがケイラー・ナバスの脇の下を通してバルサが追加点。これでスコアは2対0のバルサリードに。
45+2分には、ネイマールが左サイドを個人技で突破してスアレスとワンツーでレアルDF陣の裏に抜け出す。スアレスへ折り返しスライディングで押し込むが、戻っていたマルセロがゴール前でクリアしてバルサの3点目にはならなかった。
前半はちぐはぐなレアルとは違い、しっかりレアル対策を実践したバルサが完璧に試合の主導権を握って納得のリードを奪った。バルサの選手達のこのクラシコにおける集中力は素晴らしく、対するレアルの選手達はどこか集中力が欠けていた。
後半、最後まで集中力を切らさず完勝で完封した勝利で終えた
後半に入ってもお互いにメンバーの入れ替えはなかった。しかし後半に入ってレアルの攻撃性は増していた。
46分にレアル、パス回しからマルセロが個人で左サイドを突破し、最後はPA内に侵入してシュートを放つが、力んだのかシュートはゴールの横を通過した。48分にも、ハメスが強烈なミドルシュートを放つが、ブラボが横っ飛びのセーブで難を逃れた。
後半立ち上がりはレアルに2度の良いシュートがあり少し心配になったが、その心配を吹き飛ばす追加点をバルサは奪う。
53分に、イニエスタが中央に入っていたネイマールへパスしてダッシュ。ネイマールはオシャレに落としてイニエスタはワンツーの形からダイレクトでシュート。そのシュートをゴール右上に強烈に叩きこみ、バルサが3点目を奪った。
54分には、ネイマールのパスを受けたスアレスがラインを抜け出してシュートを放つが、角度がなく枠に入れれなかった。
3点リードしたことでバルサは怪我明けのラキティッチを下げて、こちらも怪我明けのエースであるメッシを投入した。メッシは中央に入り、右サイドの守備はスアレスがカバーする時が何回かあった。
対するレアルは不可解に途中交代の枠を使った。これまでピッチ内で1番恐い存在だったハメスを下げてイスコを投入。また、マルセロを下げてカルバハルも投入した。
交代で入ったイスコが右サイドで起点となり、ここからレアルは少し巻き返した。そして何度かチャンスも掴む。
61分にレアル、CKをファーサイドで折り返し中央のヴァランがヘディングするが、勢いがなくブラボがキャッチした。68分にもレアル、カウンターからロナウドがブラボと1対1でシュートを放つが、ブラボが飛び出してファインセーブで防いだ。
ブラボのセーブもあり失点を免れたバルサは、次のチャンスで効率性を見せて追加点を奪う。
74分に、メッシを起点にハーフライン付近でパス回し。メッシの速い縦パスを受けたアルバが裏に走り込んでいるスアレスへダイレクトでパス。レアルの最終ラインを完全に突破したスアレスはケイラー・ナバスと1対1になり、我慢して我慢して我慢して最後はループでゴールに沈めた。これでスコアは4対0に。
バルサは77分にはイニエスタを下げる余裕を見せた。ベルナベウに駆けつけていたレアルファンの一部からは、イニエスタに拍手が送られていた。
最後の方はもうある程度満足していたバルサに対しレアルが意地を見せた部分が大きかった。80分に、ベンゼマがヘディングシュートするがブラボが反応して弾きだした。
84分には、途中交代で入って孤軍奮闘していたイスコがネイマールを蹴り一発レッド。これでレアルは10人に。
89分にもロナウドのヘディングをブラボがビッグセーブ。バルサも試合終盤まで追加点を狙ったが、決めきれなかった。メッシ以上にピケがゴールを渇望している姿に笑えるほどバルサファンは余裕があったに違いない。
しかしラスト1分でもブスケツがイエローを貰うファールをするなど、最後までバルサの選手達は無失点で勝利するため選手全員が努力していた。
このまま4対0で試合は終了し、バルサの圧倒的な快勝という意外な結果で今季のリーガのベルナベウクラシコを終えた。チームとしてのまとまりが大きな差となるという典型的な試合であった。