16/17リーガ第14節 12/3 バルセロナVSレアル・マドリード クラシコ 試合結果・評価
■ 目次
選手
バルセロナ
監督ルイス・エンリケ 4-1-2-3
GKシュテーゲン
DFセルジ・ロベルト、ピケ、マスチェラーノ、アルバ
MFブスケツ、ラキティッチ、アンドレ・ゴメス
FWメッシ、スアレス、ネイマール
リザーブメンバー
シレッセン、ユムティティ、ディニュ、イニエスタ、デニス・スアレス、アルダ、パコ・アルカセル
選手交代
59分ラキティッチ→イニエスタ、77分アンドレ・ゴメス→アルダ、87分ネイマール→デニス・スアレス
欠場者
マテュー(怪我)、マシップとビダルとラフィーニャ(判断)
レアル・マドリード
監督ジネディーヌ・ジダン 4-3-3
GKケイラー・ナバス
DFカルバハル、ヴァラン、セルヒオ・ラモス、マルセロ
MFイスコ、モドリッチ、コバチッチ
FWルカス・バスケス、ベンゼマ、ロナウド
カシージャ、ペペ、ナチョ、カゼミーロ、アセンシオ、ハメス・ロドリゲス、マリアーノ
66分イスコ→カゼミーロ、77分ベンゼマ→アセンシオ、86分コバチッチ→マリアーノ
試合結果
バルセロナ1VSレアル・マドリード1
得点者
53分スアレス(ネイマール)
90分セルヒオ・ラモス(レ)
試合支配率
※赤色は完全なバルセロナ、オレンジ色は少しバルセロナ、白色は互角、灰色は少しレアル、黒色は完全なレアル
・バルセロナ5分、レアル・マドリード5分、互角80分
今回のクラシコはは激しい肉弾戦から始まった。5分も経てばバルサがボールを保持する時間は増え、レアルが守備ブロックを敷いて守る試合となった。バルサはレアルの守備ブロックの前にチャンスは億作れなかった。時間が経つと共にレアルがバルサのプレスをかわす機会が増え、30分ぐらいからは少しオープンな試合へと変わった。縦パス一本で狙うバルサの攻撃はレアルに守られ、逆にレアルのショートカウンターからピンチになるシーンもしばしばあった。前半は試合をどちらが支配したとは言えないが、チームの良さが出た方はレアルで間違いなかった。
後半も落ち着かない感じで試合は進んでいたが、バルセロナが1つのセットプレーからスアレスが先制。先制点を取ったことで落ち着き、イニエスタがピッチに入ったことでバルセロナは、バルサらしい中盤にパスが入る試合展開に持ち込めた。65分ぐらいから顕著にレアルのプレスはバルサのパス回しにいなされるようになり、後半の中盤の時間帯はバルサが優位性をもって進めていた。後半終盤になり勝利を意識して守りを重視するバルサに対してレアルは攻め込み、90分にFKからセルヒオ・ラモスが決めて試合は引き分けに終わった。
試合での問題点
この試合でイニエスタの存在は光ったが、逆に言えばイニエスタ不在でのバルサの試合の運び方は出来ることが少なすぎた。前線のMSNにパスを通そうと意識しすぎてロングパスが増えたり、チーム全体(中盤)が押し上げていないことで前の3人は孤立気味で、攻撃時に中盤の選手が絡む機会は少なかった。中盤でボールを受けれず苦しむのはある程度予想していたが、ここまで何もできないバルサになるのは想像以上で問題だった。
試合終盤に試合をコントロール出来ずにレアルの猛攻を受けたことと共に、追加点を奪えなかったことという先制してからの試合運びで迫力と冷静さがなかった。イニエスタ投入で試合は落ち着き試合は優位に進めていたが、何度かあったチャンスから追加点を奪ってリードを広げたかった。試合終盤もつなげそうなところでも大きく蹴り出したりと、少し勝ちを意識しすぎて冷静さを欠いた。
試合での良好点
試合開始からの肉弾戦など、選手達は試合開始から集中して試合に入り、選手の戦う姿勢が復活していたのは良かった。このクラシコでモチベーションが上がらない選手の方がおかしいのかもしれないが、ある程度戦う集団に復活した感が出てきた。試合終盤でも必死に走ったり、戦ったりしている姿勢を見て安堵できるレベルだった。
イニエスタ復帰がこの試合で最も良かった点で、イニエスタがピッチに入ってからバルサらしさが復活した。たった1人の存在でそこまでバルサは変わらないと思っていたが、イニエスタの存在は偉大だったことが証明された。怪我人がほとんど復帰している状況もあり、ここから連勝して首位のチームにプレッシャーをかけ続ければ、まだ第14節ということもあり優勝の可能性はまだまだある。この試合では次の試合へ大きな期待感を得れたことが最大の収穫となった。
選手評価・採点
※()の中の数字は選手評価点。6が平均で1が悪く10が最高点。★はMVPの選手。
GKシュテーゲン(6)
レアル陣のシュートが正面に飛んできたこともあり、セービングではほぼ失点のシーンだけとなった。スーパーセーブで防いでくれれば嬉しかったが、あの近距離でフリーでヘディングされているので難しかった感は否めない。少し足元のプレーでパスがサイドラインを割る機会が多かったので、次はもっとつないでくれれば。
DFセルジ・ロベルト(6)
ロナウドやマルセロと対峙し、そこまでやられることはなかった。一時期は守備が不安定な試合も続いたが、また安定して運動量豊富で良かった。攻撃でも何度か右サイドを抜け出すシーンもあり、このハイレベルの試合でもしっかりとプレー出来た。
DFピケ(6)
レアルのクロスを跳ね返し、足首の痛みを感じさせない堂々たるプレーぶりだった。いつも通りのピケであり、ピケは高いリーダーシップと共に最終ラインを上手くまとめていた。
DFマスチェラーノ(6)
ベンゼマが少しレアルの足を引っ張っていた感もあり、そこでマスチェラーノが激しいタックルで何度も勝っていた。高い集中力と激しいプレーでレアルの攻撃を何度も防ぎ、対人の守備ではバルサの中で一番目立っていた選手。
DFアルバ(7)
危険な所をカバーリングし、アルバのカバーリングで数回助けられた。同サイドでのルカス・バスケスもほぼ封じ、パスのビルドアップやパス回しでも高いレベルのプレーを見せた。アルバのカバーリングの広さにはただただ頭が下がる。
MFブスケツ(8)★
レアルの守備がブスケツの所が甘いこともあり、最近の試合よりも多くパスを受けて鋭い縦パスを配給した。後半には攻守においてブスケツの時間帯もあり、いつもハイレベルだが改めてブスケツのレベルの高さが見れた試合となった。イニエスタがMVPでも良かったが、90分間通して頑張ったということでMVPはブスケツに。
MFラキティッチ(6)
マルセロの攻め上がり時に常にラキティッチがマークし、右サイドをしっかり守ってロナウドとマルセロのコンビを封じた。守備ではとても良かったがその分攻撃時に絡めず、チームの戦い方もありラキティッチの良さは運動量と守備ぐらいしか見られなかった。
MFアンドレ・ゴメス(5)
この試合で若干浮いた存在にも見え、パスの雑さが目立ち、ポジション取りも常に後方に位置してゴメスの良さが何なのか分からない役割で戦った。守備でも対人では抜かれるシーンも結構あり、正直守備がそこまでうまくない感じ。攻撃時にはイニエスタを見本としてもっと前やサイドに状況に応じて動き出せれば、良さは出そうだが少し時間はかかりそうな感は否めない。
FWメッシ(6)
もっとボールを受けてほしいが歩く時間も多く、思っていた以上にボールを受けれなかった。ボールを持てばさすがのプレーをするだけに、中央寄りの位置よりスタートはサイドでもっとボールを受けてほしい所。バルセロナは良くも悪くもメッシにかかっているので、メッシがボールを触らないとイニエスタがいてもリズムと迫力は生まれないだろう。
FWスアレス(7)
価値ある先制点を奪い、勝負強さを見せた。あの1得点だけで評価7で、ネイマールのFKを上手くマークを外して決めた。体の強さを見せるシーンもあり、何度か前線で攻撃の起点となった。もっとキープしてくれれば助かったが、さすがにロングボールも多く厳しいか。
FWネイマール(6)
スアレスの得点のアシストを決めたキックは素晴らしく、ボールロストも多かったがドリブルで何度もレアルのファールを誘った。審判に無駄にアピールするシーンが多くあり、変なファールもありもっと試合に集中してほしい。後ピッチで滑り過ぎで、ホームの芝だしもう少しスパイクも考えてほしい所( `ー´)ノ
MFイニエスタ(8)
圧倒的な存在感で2人分ぐらいの働きがあり、キャプテンが復活して良いパフォーマンスをしたことは見ていてうれしかった。これからも出場時間は限定的にはなるだろうが、ピッチ内だけでなくベンチやピッチ外でもチームを助けてくれそう。
MFアルダ(6)
あまりプレーに絡む回数は多くなかったが、右サイドに入り走っていた。採点が難しかったが、ルイス・エンリケの指示を忠実に行ったように思える。
MFデニス・スアレス(6)
出場時間は短かったが精力的に走り、ボールに絡む回数も多かった。あまりにも出場時間が短く採点的には難しいものがあるが、この選手の気合いは試合ごとに良い印象が受けられる。
最後に一言
結果的に試合終盤での失点で勝ち点2を逃したバルセロナだったが、試合全体を通せばイーブンの試合で、最後は試合内容がスコアに反映されたように感じられた。それでもバルセロナは最悪の“敗戦”ではなく勝ち点差維持の引き分けで終えれたことにより、優勝戦線に現実的に生き残れた試合となった。
そしてイニエスタ復帰という明るいニュースがあり、チームのキャプテンが復帰したと共にパフォーマンスが上がることに期待たい。イニエスタ出場後は良い試合が出来ており、バルセロナらしい姿も見れたのはバルサファンにとって期待が抱けるものとなった。
お疲れ様です。
今回のクラシコはどっちに転んでも全くおかしく無い内容でしたね。
バルサも相変わらず調子が上がって来ませんが、マドリーから圧倒的な強さを感じたことは、ベニテス以降で一度もないくらいに思います。
優勝争いはまだまだまだ序盤という印象ですので、覚醒して欲しいものです。
試合で気になったのですが、なぜエンリケはゴメスを残してラキを替えるのでしょうか。
ラキと比べるとゴメスは静的で、守備力もあまりない。
ボール回しも低いところで捌いてる事が多いですし、才能豊かな選手というのは分かりますが、少しモヤっとします。