16/17リーガ第1節 8/20 バルセロナVSベティス 試合結果・評価
■ 目次
選手
バルセロナ 監督ルイス・エンリケ 4-1-2-3
GKブラボ
DFセルジ・ロベルト、ピケ、ユムティティ、アルバ
MFブスケツ、ラキティッチ、デニス・スアレス
FWメッシ、スアレス、アルダ
リザーブメンバー
マシップ、ドウグラス、ビダル、ディニュ、サンペル、カプトゥム、ムニル
選手交代
69分デニス・スアレス→ムニル、76分アルバ→ディニュ
欠場者
アンドレ・ゴメス(昨季の累積)、シュテーゲンとマテューとマスチェラーノとイニエスタ(怪我)、ラフィーニャとネイマール(代表招集中)
ベティス 監督グスタボ・ポジェ 3-5-2
GKアダン
DFペッツェッラ、マンディ、ブルーノ・ゴンサレス
MFセフード、マルタン、ペトロス、フェリペ・グティエレス、ドゥルミン
FWサナブリア、ルベン・カストロ
ダニ・ヒメーネス、ホセ・カルロス、ミュゾンダ、ダニ・セバージョス、ホアキン、ファビアン、アレグリーア
35分マルタン→ダニ・セバージョス、54分フェリペ・グティエレス→ミュゾンダ、59分ペトロス→ファビアン
試合結果
バルセロナ6VSベティス2
得点者
6分アルダ(アルバ)
20分ルベン・カストロ(ベ)
37分メッシ(セルジ・ロベルト)
42分スアレス(セルジ・ロベルト)
56分スアレス(メッシ)
57分メッシ(アルダ)
81分スアレス
83分ルベン・カストロ(ベ)
試合支配率
※赤色は完全なバルセロナ、黄色は少しバルセロナ、白色は互角、灰色は少しベティス、黒色は完全なベティス
・バルセロナ45分、ベティス5分、互角40分
試合を通してほぼバルサペースだったが、前半は2得点目を奪うまではイーブンな時間帯が続いた。ベティスの攻守が良く、カンプノウでバルサ相手だったがよく対抗していた。後半になるとリードもありバルサペースで進み、さらなる追加手でベティスのメンタルを折ってバルサが勝利を確定させた。試合終盤は少しペースダウンしたがベティスに流れの中でピンチを作られることはなく、多くのチャンスを作ったことで試合内容では完勝の試合となった。
試合での問題点
問題という問題は見られず、今のバルサの好調ぶりが分かる試合内容だった。今シーズンはシーズン序盤から調子が良いが、やはりプレシーズンにツアーを行わずに練習中心で調整してきたからなのかもしれない。ツアーで小金を稼いだりマーケットの開拓を行うよりもこっちの方がチーム作りも含めて良いという印象。
試合での良好点
試合終盤を除いて油断を見せず、集中して選手達は闘っていた。プレシーズンのリヴァプール戦で完敗したことが良かったのか、もう一度足元を見て自分達がやるべきことをしっかりやっている印象。チームとして運動量が多く攻守においても切り替えが速く、今のバルサならビッグクラブと試合をしても勝てるだけの強さがある。この好調を代表ウイークで遮断されたりするがどこまで継続して連勝していけるかに注目したい。
5バックの相手にも関わらずSBが積極的に攻撃参加して、大外の攻撃を有効に使って得点を奪った。セルジ・ロベルトもアルバも何度も良い形でボールを受けてクロスや折り返しをしていた。ベティスが前線1枚だけ残す形をとったことで、バルサはCBの2枚とブスケツで後方をカバーしてとても攻撃的な形を取れた。
攻撃時の守備のリスクマネージメントや寄せや囲い込みが良く、守備ではほぼ問題ナシ。最終ラインのコントロールもピケ中心に上げ下げをしっかり行っており、ベティスに2得点奪われたがピンチのシーンはほとんどなかった。これで2試合連続でほとんどピンチがない試合が続いており、守備が安定するとさらに攻撃が活性化して爆発しそう。昨季の終盤同様守備が良いバルサは本当に強い。2失点はルベン・カストロが上手かったということで忘れよう!!!
選手評価・採点
※()の中の数字は選手評価点。6が平均で1が悪く10が最高点。★はMVPの選手。
GKブラボ(6)
バルサで最後の試合を無失点で送り出してあげたかったが、FKを決められたり2失点目はほぼノーチャンスと2失点で送り出してしまうことに。ブラボ自身はこの試合ではほぼ仕事がなく、あの2失点以外はセービング機会もなかった。足元のプレーでは相変わらずの落ち着きでパーフェクトだった。試合終盤にクラウディオ・ブラボのコールがあってさすがカンプノウに詰めかけたバルサファンと感激(>_<)
DFセルジ・ロベルト(8)
この試合一番の収穫と言っても良い、セルジ・ロベルトが右SBで完璧に機能すると理解できた試合。メッシとの連携もアウベスほどの阿吽の呼吸ではないが、お互いを信頼し合っていてパス交換はスムーズだった。右サイドを精力的に走り回り2アシストを記録。1つ注文を付けるなら右サイドでボールを受けて無理な時にすぐラキティッチにボールを下げるが、少しドリブルや仕掛けるそぶりでタメを作って、メッシと連携して右サイドを崩せればさらにグレートな活躍になりそう。
DFピケ(6)
最終ラインをコントロールしてサナブリアやルベン・カストロをしっかりと抑え、完璧な試合だったがピケはそこまで仕事をする機会は無かった。試合終盤に攻め上がったりヘディングのシュートシーンの方が印象に残ってるぐらいだった。
DFユムティティ(7)
適応能力の高さに驚かされる選手。ラインも少しずれているがほぼピケに完璧に合わせ、対人の守備や危険なエリアのカバーリングの高さを見せた。ユムティティも身長はそこまで高くないがバネがあるジャンプ力で空中戦ではとても強そう。パスコースがない時のボールの持ち出しはバルサファンがとても満足するレベルにあり、最後に調子こいてボールを奪われた以外は完璧だった。今だから言うけど安い買い物だった!!!
DFアルバ(7)
コンディションに不安があったが前半から全力で試合に入り先制ゴールのアシストを記録。メッシからのパスを受けるアルバのランニングはバルサの大きな武器で、ディニュが活躍しているのでアルバの攻撃にさらに磨きがかかるかもしれない。ディニュも良いがやはりアルバの方が良いという印象は受けた。
MFブスケツ(7)
プレシーズンの不安定なプレーは全て消え去り、完璧なブスケツの姿がこの試合ではあった。今までのプレーは何だったんだと思えるぐらい、カバーリングや対人での守備でブスケツがベティスの攻撃を止めるシーンが見られた。攻撃でもシンプルにパスをさばいて問題ナシで、ブスケツ完全復活という印象を受けた。
MFラキティッチ(6)
この試合ではそこまで目立つシーンはなかったが、中盤でハードワークして球際やカバーリングなど地味な仕事でしっかりと活躍。今シーズンになって引いた相手にラキティッチの強烈ミドルが多く見られ、得点意識が高くなってラキティッチのミドルシュートの精度の高さも考えるととても嬉しいこと。
MFデニス・スアレス(7)
この試合ではパスをシンプルに散らしながらもゴール前に何度も侵入してきて、デニス・スアレスの良さが見られた。右で使われるよりも左でメッシにそこまで気をつかわない方がデニスの良さも出そう。そしてデニスのフリーランニングがあれば、スアレス、アルダ、アルバとメッシがボールを持てば4人が飛び出してとてもメッシのパスが活きる。そういう意味でもデニスは右より左の方が良い印象を受けた。
FWメッシ(9)★
前半は主に右サイドで、後半は中央に位置して圧倒的な存在感を見せた。ベティスの守備がメッシの周りにスペースを与えない守備ではなかったことでメッシはそこまでストレスなくプレー可能だった。PA外からの強烈な2発に、スアレスへのアシストとバルサのエース大爆発の試合となった。メッシの調子が良くこれぐらいの活躍をされると毎試合メッシがMVPになってしまうのでそれは嬉しい悩みに( ̄▽ ̄)
FWスアレス(9)
圧巻の得点力でハットトリックを記録した昨季の得点王。メッシがある程度パス出し中心にしてくれることで今シーズンもスアレスの得点は1試合1得点ペースになる可能性は高い。スアレスの1点目も難しいシュートなのに簡単そうに決め、FKのシュートもリヴァプール時代には何度も見たお見事な一発。ネイマールもオリンピックで直接FKを2度叩きこんでおり、ゴール向かって左サイドならメッシではなくスアレスやネイマールが1発目からFKを蹴るというのも相手GKを惑わしそうで面白そう。
FWアルダ(8)
試合ごとにアルダらしさを発揮しており、ネイマール帰還で試合に出れないことが惜しいほどの調子の良さ。ボールを失う機会は少なくなり、アトレティコ時代のアルダと言ってももう良いだろう。チームの貴重な先制点を決め、今シーズンのアルダはシーズン初めの先制点を決めるなど何かと持っている印象。次節の第2節はアルダをスタメンで引っ張りネイマールは途中からの出場で、ネイマールはオリンピックでの疲れを癒すこととコンディション的にそこまで高くなさそうなので今週はフィジカルアップの練習で良いでしょ。
FWムニル(5)
勝敗が決まって真っ先にルイス・エンリケがカードを切った選手で、ルイス・エンリケがムニルに期待をかけていることがよく分かる交代劇だった。しかしムニル自身が活躍をしたと言えるほどのプレーが出来ず、この試合では少しダメだったムニル。この開幕節でも得点を奪っていれば第4のFWはムニルで良いとバルサファンは押し通せたのに。
DFディニュ(6)
試合終盤に相手GKと1対1のシーンがありバルサでの初ゴールを決める寸前だった。攻撃では相変わらず良い攻撃参加をしており、守備では少しミュゾンダに手を焼いたがやられることはなかった。
最後に一言
リーガ開幕戦が終わってシーズン序盤にかかわらず強いバルセロナ。試合前から特に心配はしてなかったが期待以上とも言えるほどの完勝劇で、バルサの勢いはさらに増しそう。オリンピックの方ではネイマールのブラジル代表が金メダルを無事に獲得して遂にチームに合流する予定。これでやっと全選手揃い、怪我人もそこまで長い離脱ではなかったので代表ウイーク後にはバルサの全選手が準備OKという状態かもしれない。怪我人など離脱している選手が多かったが今日のベンチメンバーの顔ぶれを見た時に、一瞬「バルサ選手層薄っ!」と思ってしまった( ̄▽ ̄)
ロベルトはアウベスのようなサイドプレイヤーではないですが、
アラバタイプの選手として成長が見込めそうですね。
縦への突破力はなくとも、クロスの判断と精度に期待が持てます。
選手層が若返り化しているだけでなく、体格に恵まれた選手も増えて
ペップ・バルサ時代からどんどん万能化が進んでる印象です(物足りないのは自陣での守備強度ぐらいですね)。
いつもお世話になっています。次の試合まで間がありますし、気持ちが盛り上げっているので、お言葉に甘えて「ケンジ」さんのご意見を聞きたいと思っているテーマを2,3あげてみました。
1、セルジロベルトとアウベスの違い(右ラテラルとして)
2、ベテラン選手と若手 切り替えるタイミングについて
3、ルイスエンリケの監督としての評価
一応私なりの意見もつけておきます。
1 セルジロベルトが優れている点 パスの正確性、守備時の勤勉性、アウベスが優れている点 スピード、スタミナ 特に連戦に耐えうるスタミナがロベルトには足りないと思われるので、当面は丁寧な疲労管理が必要
2 シャビやアウベスを見ていると、平均してパフォーマンスが落ちるのではなく水準以上のパフォーマンスを示せる試合数が減っていく形で衰えていくように思います(原因はケガ、疲労回復、モチベーション等様々ですが)。本人がバックアッパーの立場(処遇を含む)を受け入れられるか、チームが限られた試合出場のためにスタッツに入れられるかが判断ポイントでしょうか
3 試合または試合中の采配に革新性は少ないので評価は低いようですが、シーズン中の体調管理は天才級と思っています。特に昨期の連勝中の間、非常に限られたメンバーでかつ相手の戦力差ぎりぎりを見極めながらのローテーションがすごかったです。残念ながら代表W+クラシコの日程でその手腕が活用できず失速しましたが
お疲れ様です。
いつも更新を楽しみにさせていただいていますが、試合後の評価内容のグレードアップに驚きました。
ありがとうございます。
ウンティティ(ポルトガル語ではこう発音されていました、スペイン語ではどうでしょう?)も安定していますね。
フェルマーレンもいなくなり、マテューも早く売ってしまえ、という声が聞こえてきて萎えますが、個人的にまだまだ応援しているので、後輩?に負けじと頑張ってもらいたいものです。
余談ですが、オリンピックの感動の余韻に今も浸っております。(笑)
ようやく自国の重圧から解き放たれたネイマールの活躍にも期待しています。
文句なしの試合でした。このチームは、両ラテラルで幅をとるシステムだと思うので、ラテラルの高さが出来を大きく左右します。ディニュ加入によるアルバの再活性化と更なる成長が期待されるロベルトで、ワンランクアップしたチームになりそうな予感がします。
新加入3人にそれぞれ決定機があったこともすごいことだと思います(デニス ゴール前ボレー、ユムティティ コーナーからヘッド、デニュー ゴール前フリー)。それだけ良い動きをしているということですね。決めていればもっとセンセーションなんでしょうが。ユムティティはセットからの得点力が期待できそうです。
いよいよ今シーズンのリーガも開幕ですね!初戦からメッシの調子が良く、デニス・スアレスやユムティティも問題なくフィットしそう。セルジ・ロベルトも期待できそうですし、今季も強いバルサが観られそう。毎試合後の楽しみにさせてもらってますので、今季も更新がんばってください!(笑)