16/17リーガ第24節 2/26 アトレティコ・マドリード対バルセロナ 試合結果・評価

選手

バルセロナ

監督ルイス・エンリケ 4-1-2-3⇒3-5-1-1

GKシュテーゲン

DFセルジ・ロベルト、ピケ、ウムティティ、マテュー

MFブスケツ、ラフィーニャ、イニエスタ(C)

FWメッシ、スアレス、ネイマール

リザーブメンバー

シレッセン、アルバ、ディニュ、アンドレ・ゴメス、デニス・スアレス、ラキティッチ、パコ・アルカセル

選手交代

71分イニエスタ→ラキティッチ、77分マテュー→ディニュ、85分セルジ・ロベルト→アンドレ・ゴメス

欠場者

マスチェラーノ、ビダル、アルダ(怪我)、マシップ(判断)

 

アトレティコ・マドリード

監督ディエゴ・シメオネ 4-4-2

GKオブラク

DFヴルサリコ、サヴィッチ、ゴディン、フェリペ・ルイス

MFサウール、ガビ(C)、コケ、カラスコ

FWガメイロ、グリーズマン

モジャ、ルカス・エルナンデス、ホセ・マリア・ヒメーネス、トーマス、ガイタン、アンヘル・コレア、フェルナンド・トーレス

68分カラスコ→フェルナンド・トーレス、72分ガメイロ→アンヘル・コレア

 

試合結果

アトレティコ・マドリード1対バルセロナ2

得点者

64分ラフィーニャ

70分ゴディン[ア]

86分メッシ

 

試合支配率

※赤色は完全なバルセロナ、オレンジ色は少しバルセロナ、白色は互角、灰色は少しアトレティコ、黒色は完全なアトレティコ

・バルセロナ25分、アトレティコ20分、互角45分

 

試合の簡単な流れ

前半

アトレティコが試合立ち上がりの激しいプレスをかけずに試合は始まった。その為バルサがハーフライン付近でボールを保持する試合展開で進んだ。

この試合展開ならバルサは攻めきれなくても楽だったが、アトレティコが10分ごろから前からプレスをかけ始めて試合展開は変化していく。

自陣から脱出できなくなったバルサは低い位置で何度もボールをロストし、ショートカウンターによってアトレティコに立て続けにチャンスを作られる。

中々悪い流れを変えれなかったバルサだったが、アトレティコのプレスが緩むと楽になった。

ラスト5分間はバルサもボールを保持して攻撃する機会も見られたが、スコアは動かず後半へ折り返すこととなった。

 

後半

バルサは後半から3-5-1-1をベースに戦うことになる。アトレティコの前からのプレスが弱まったこともあり、ビルドアップがスムーズになり後半はバルサペースで進む。

決定機こそないもののバルサが攻める時間が続き、時よりアトレティコの裏へのボールからの攻撃にヒヤリする試合展開となったが、スコアを先に動かしたのはバルセロナだった。64分にラフィーニャが決めてバルサが先制。

これで勝てるとバルサファンが思っていた70分に、アトレティコがセットプレーからゴディンのゴールで同点に追いついた。

1対1の引き分けでも最悪の結果ではないバルサだったが、86分にメッシがゴールを決めて勝ち越しに成功。

最後は時間を上手く使いながら逃げ切り、バルセロナが2対1でアトレティコ相手に勝利した試合となった。

 

試合での問題点

まだまだ守備では緩さが目立った。攻め込まれた時のボール保持者への寄せは甘く、コースを切ってゴール前でのギリギリの守備で何とか失点を防いでいた。この緩さが簡単にクロスやスルーパスを通される大きな要因だった。1対1の守備という部分でもっと激しさと寄せを見せないと、この先も守備は苦しみ続けるだろう。

一週間この試合に向けて準備する期間があったが、ルイス・エンリケはどうやら攻撃時の3-5-1-1を練習していたようだ。右サイドの配置がミソらしくSBのセルジ・ロベルトが中の中盤に入り、逆にラフィーニャが右WBのようにサイドに開く形のようだ。前半はボールを上手く保持できずに攻撃から守備の切り替え時に混乱に陥り、ドタバタした守備が何回かあった。まだ流動的に攻守でシステムを使い分けるには早かった。

 

試合での良好点

“山の如く動かない”ルイス・エンリケが大きな動きを見せた試合となった。よく見れば攻撃の3バック陣形も5分付近から試し、恐らくアトレティコの守備の形を見て判断した模様。前半は上手くいかないシステムだったが、後半は完全に腹をくくった采配も良かった。後半は中盤のCHを前半より横に開かせたことで中央にスペースを空け、ビルドアップからパス回しまで良くなった。まだテスト段階で前から全力でプレスをかけられれば心配な面はあるものの、オプションは1つ増えた。後半は上手くはまった試合展開となり、バルサらしい戦いを見せた。

バルセロナが相手を押し込めればまだまだ強いという所を見せた。自動的に前からのプレスが復活し、今日は3人中盤で待ち構えていたこともありセカンドボールも多く拾えた。さらにそれが攻撃から守備への切り替え時にプレスを強める要因ともなった。後半の押し込んだ戦いを常時出来れば、自陣の緩い守備を見せる機会もほとんどなくなる( `ー´)ノ

 

選手評価・採点

※()の中の数字は選手評価点。6が平均で1が悪く10が最高点。★はMVPの選手。

GKシュテーゲン(8)

前半に横パスを読んだセービングは決定的な活躍となり、後半も1対1を止めるなど最後の砦としてゴールを守ってくれた。足元のプレーではチームとしてバックパスの多さの被害者感があるものの、危なげなくプレーして最近のシュテーゲンは安定感を見せだしている。

DFセルジ・ロベルト(6)

守備時には右SB、攻撃時には右CHと複雑な位置取りとなり、前半は特にポジション取りで苦労していたように見られた。後半に入ると攻撃で何度か良さを見せたりと、チームの流れが良くなるとともにセルジ・ロベルトのプレーも良くなっていった。

DFピケ(7)

アトレティコのハイボールの前に大きく立ちはだかり、今日もゴール前や中に入ってくるボールを何度もはね返した。ロングパスやビルドアップでも非凡なプレーを見せ、攻守において最終ラインでハイレベルのプレーを見せた。

DFウムティティ(7)

裏へのボールやハイボールもしっかりと守り、チームの守備に大きく貢献した。特に言うことなしの安定した活躍ぶりだった。リーガでのウムティティスタメン起用時の全勝記録が終わると思われたが、しっかり継続されてこのウムティティ神話が続くことを願いたい( ̄▽ ̄)

DFマテュー(6)

高さ対策などのパワープレーによるスタメン起用かと思われたが、3バックも視野に入れたマテューの起用だった。ここ最近比較的安定したプレーを見せているが、バルサファンからは信頼されていない模様(Twitterのタイムラインを見る限り)。怪我でベンチに下がったことは今のバルサには大きな痛手となり、これからバルサが3バックをするならマテューがいてくれた方が大いに助かるのに。

MFブスケツ(7)

前半は攻撃で完全に消されたが、後半はフリーになる機会もあり縦パスを送るシーンも出来た。芝の状態に慣れずにパスカットされるシーンはあったものの、今日のブスケツは守備やポジショニングでチームを陰から支えた。

MFラフィーニャ(8)

貴重な先制点を決め、ラキティッチ投入後からの左CHでのプレーぶりは圧巻のプレーを見せた。フェイスガードも外れて伸び伸びプレーしているようで、コンディションも良さそうでこの試合で大きく活躍した。

MFイニエスタ(6)

イニエスタらしいプレーを時より見せてパスを供給し、左サイドのビルドアップに大きく貢献した。まだ怪我が明けてからトップコンディションに戻っていない模様で、試合にもっと出してあげた方が良いのかもしれない。

FWメッシ(6)

最後の決勝ゴールはさすがで、お得意にしているアトレティコから得点を奪ってくれた。後半は前半に比べればボールを受ける機会が増えたものの、少し攻撃時に歩きすぎな部分は否めない。スアレスがサイドに流れてボールを受けたりしていたが、メッシももっと動き出してボールを受けてほしい。

FWスアレス(8)★

最前線やサイドに流れてボールを受けて攻撃の起点となり、先制点が生まれた時の強引のプレーはスアレスらしさを見せた。今日は攻撃で一番スアレスがアトレティコにとって脅威な存在となり、数字に残る活躍にはならなかったがチームの勝利に大きく貢献した。

FWネイマール(7)

左サイドでキレのあるドリブルを見せ、アトレティコの守備を何度か個人で崩した。前半は攻撃の起点となっており、後半も危険な存在だった。最近は激しいファールを受けても自分がイエローを喰らう機会が減ってきた感じで、メンタル面でさらに成長している様子。

MFラキティッチ(7)

リードした時点での投入と思われたが、同点に追いつかれた直後での投入となった。プレーするのは簡単ではないと思われたが、上手くプレーしてしっかり仕事をこなした。

DFディニュ(6)

マテューの怪我で急遽出場したが安定したプレーを見せ、守備面を考えればアルバではないのは頷ける出場となった。パスのつなぎでも問題はなく、困ったらエンリケバルサなら左CBにディニュもありそうだなと感じさせる。

MFアンドレ・ゴメス(6)

右サイドに入り、ここ最近の悪い流れを止めたプレーぶりだった。パスをつなぎボールロストはなく、少しずつ自信を取り戻して成長に期待。

 

最後に一言

試合としては五分五分というのが本音で前半はアレティコ、後半はバルセロナペースで引き分けが妥当とも思える試合内容でした。

それでも勝ち点3が欲しいバルサは最後は意地で勝ち越したという感じで、相手やスタジアムの難しさを考えれば大きな勝利となりました。

CLのパリ戦でどん底に落とされたバルセロナでしたが、そこから這い上がってリーガのタイトル争いにふさわしいチームと感じさせる勝利でした。

まだまだ課題はあるもののここからはカンプノウでの3連戦(ヒホン、セルタ、パリ)となり、最後のパリ戦で奇跡の逆転を信じる為にも、まずはリーグ戦の2試合を良い形で勝利してほしい。リーガはまだまだ射程圏内( `ー´)ノ

 
 

コメントを残す

このページの先頭へ