16/17リーガ第8節 10/15 バルセロナVSデポルティーボ 試合結果・評価
■ 目次
選手
バルセロナ
監督ルイス・エンリケ 3-4-3
GKシュテーゲン
DFマスチェラーノ、ピケ、マテュー
MFアルダ、ブスケツ(C)、ラキティッチ、ディニュ
FWラフィーニャ、スアレス、ネイマール
リザーブメンバー
マシップ、ユムティティ、アンドレ・ゴメス、デニス・スアレス、イニエスタ、メッシ、パコ・アルカセル
選手交代
46分スアレス→パコ・アルカセル、55分ブスケツ→メッシ、68分ラフィーニャ→デニス・スアレス
欠場者
ビダル(判断)、シレッセン、アルバ、セルジ・ロベルト(怪我)
デポルティーボ・ラ・コルーニャ
監督ガイスカ・ガリタノ 4-2-3-1
GKルクス
DFラウレ(C)、アルベントサ、シジネイ、フェルナンド・ナバーロ
MFギリェルミ、モスケラ、ボルヘス、エムレ・チョラク、ブルーノ・ガマ
FWアンドネ
ティトニ、アリーバス、ルイジーニョ、ベルガンティーニョ、ボルハ・バジェ、マルロス・モレーノ、バベル
29分シジネイ→アリーバス、55分エムレ・チョラク→バベル、63分ブルーノ・ガマ→ルイジーニョ
試合結果
バルセロナ4VSデポルティーボ・ラ・コルーニャ0
得点者
21分ラフィーニャ(スアレス)
36分ラフィーニャ
43分スアレス(ネイマール)
58分メッシ(ネイマール)
試合支配率
※赤色は完全なバルセロナ、オレンジ色は少しバルセロナ、白色は互角、灰色は少しデポル、黒色は完全なデポル
・バルセロナ65分、デポル0分、互角25分
前半はデポルが前から来たことと、バルサも新しいシステムを試しており、ポジショニングがちぐはぐで少しドタバタする感じで試合は進んだ。15分を過ぎる頃から少しずつワンタッチパスも見られ、バルセロナが良い形でパスを回す兆しを見せていた。20分にバルサが先制点を奪ってからはデポルをほぼ完全に押し込む試合展開となり、そこからバルサのゴールラッシュとなった。
後半に入っても前半同様バルサがデポルを押し込む試合展開で進んだ。65分にデポルのラウレが退場したことで完全なバルサのハーフコートマッチとなり、最後まで攻撃し続けて試合は終了した。
試合での問題点
試合序盤は新システムを採用にしたことによりマークの受け渡しやポジショニングの確認などプレスと囲い込みが機能せず、中盤にスペースを与えてコンパクトなサッカーが出来なかった。ラインが間延びしすぎており、前半の早い時間にデポルに先制点を奪われていたら、結構苦労する試合になった可能性もあった。
試合での良好点
新システム採用には常に賛否があるが、この試合では守備よりも攻撃を意識したシステム変更で、デポルを押し込むことに成功した一例のような試合だった。3-4-3でSHに入った2人が後方を気にすることなく横幅を取りながら高い位置でボールを受け、デポルの中央を絞った中盤の守備に引っかからない位置で攻撃の起点を作れた。WGの選手はいつもより中央寄りに入ったことでデポルのSBも対応が難しくなり、サイドから押し込んだことで完全にバルサが押し込む試合展開にできた。ルイス・エンリケの手腕が終わってみればはまった試合とはなった。
試合序盤は選手の動きも少し重いなと感じられたが、先制点を奪ってからは気持ちに余裕も生まれプレーがとても向上した。新システムにも時間の経過とともに対応するようになり、さすがにバルサの選手たちは頭が賢いなと感じさせた。
ほとんどの時間をバルサが攻撃していたが、意外にも自陣のゴール前でデポルの選手のシュートやクロスを受けた。それでも最後はDFの選手がコースに入ってブロックに入っており、シュテーゲンが手でセーブする機会をほとんど作らせなかった。5試合連続失点中のバルサだったが、これで一つ守備の良いリズムを手に入れたかなという感触は得ることに成功した。
選手評価・採点
※()の中の数字は選手評価点。6が平均で1が悪く10が最高点。★はMVPの選手。
GKシュテーゲン(6)
特に出番という出番はなく、数少ないバックパスをさばくことでこの試合のシュテーゲンの仕事は終えた。1度パスミスをしたがシュテーゲンコールが生まれ、バルサファン含めチームの雰囲気の良さが見られたシーンだった。
DFマスチェラーノ(7)
これぞCBのお手本のような寄せやインターセプトを見せ、数的有利の状況での思い切りのよいディフェンスでデポルの攻撃を何度もカットした。ここ最近の不安定なパフォーマンスや代表帰りでコンディションを心配していたが、そんな心配を吹き飛ばす良いプレーを見せた。後はこれを継続するだけ( `ー´)ノ
DFピケ(7)
今日の試合の3バックもピケ不在では安定感が無くなると思えるほど落ち着いたプレーを見せ、守備だけでなくボールの処理が素晴らしかった。そこらへんの中盤の選手よりも状況判断が良くパスを味方につなげ、ピケの存在感が際立った試合の1つだった。
DFマテュー(7)
試合序盤にデポルFWのアンドネに競り負けたことで少し心配なサイドかなと思えたが、そこからマテューのプレーはやたらアンドネに対して激しさと厳しさを発揮し、そこから完封の守備を見せた。攻撃参加でもスピードのあるランニングを見せマテューらしさが出ており、ここ数試合マテューのパフォーマンスが安定していることはとてもバルサ的には嬉しい。アンドネとの競り合いから日頃温厚そうなマテューだが、怒らせたらとても怖そう( ̄▽ ̄)
MFアルダ(7)
試合序盤は右サイドでボールを受けるが後方に戻すシーンが多かった。しかし時間の経過とともにラフィーニャやブスケツとトライアングルを作りスムーズにプレーしており、特にラフィーニャとはなかなか良い連携を見せた。とても高次元のパフォーマンスを見せており、トルコ代表はなぜアルダを招集しないかが謎に。ピッチ外で何かもめ事でもあったのかな。
MFブスケツ(7)
解説の北澤氏が注目選手にブスケツを挙げていたが、ミスがないブスケツでとてもレベルが高いプレーを見せた。簡単にパスをさばいたりボール奪取しているように見えるが、世界的に見てもブスケツ程のプレー出来る選手は数少ないのだろうな。今日は貫禄あるブスケツの姿だった。
MFラキティッチ(7)
試合序盤から上下に積極的にランニングを見せ、ゴール前に何度も入りながらバランスもとっていた。ブスケツ不在後はバランスを取る役割に切り替えてパスを上手くさばいており、ラキティッチも改めてレベルの高いゲームメーカーだと感じさせた。怪我の心配は全くなさそうでなにより。
MFディニュ(7)
前半は左SHというよりは左WBのような感じで左サイドの守備は広くカバーしていた。守備では良い仕事をしていたが攻撃では苦労している様子。特にネイマールとの連携はまだまだやりにくそうで、自分がボールを受けたいタイミングでネイマールがドリブルしているのでほとんど無視状態に。ネイマールとの2人での崩しが全くないので、ディニュの攻撃力が単体でしか発揮できなかった。
FWラフィーニャ(8)
価値ある先制点を奪い、バルサに一気に試合の主導権を手繰り寄せた。追加点も奪い完全にバルサを楽にし、右WGに入るとラフィーニャは得点を奪える所が1つ頭が抜けた存在に思える。ドリブルや周りと連携しながらの崩しもラフィーニャらしさが見られ、今日はアンドレ・ゴメスに出場機会がなかったが中盤の選手の中で、誰を使うかでルイス・エンリケの頭を良い意味で悩ましてくれそう( ̄▽ ̄)
FWスアレス(7)
変態的なボールコントロールとスペースを作る動きで得点を奪い、スアレスらしい理不尽にも感じる個の力で得点を奪った。少しフラストレーションを溜めているのかとも思えるファールもあったが、ここ4試合地味に得点がなかったことが原因だったのかもしれない。後半頭からベンチに下がったことで、シティ戦にも大いに期待したい選手。
FWネイマール(9)★
鋭いキックのセットプレーからバルサの追加点を演出し、今日のネイマールはキックが何かとキレていた。チームの3点目と4点目もアシストしており、セットプレーのキックも含めれば3得点はネイマールの足から演出された。ドリブルもスピードに乗ってキレており、10月ぐらいからネイマールは一気に調子が上がってくる感じかな。ネイマールの調子が良いと左サイドで攻撃の起点を作れるので、今日のようなメッシ不在の試合でもチーム的にはとても楽だった。
FWパコ・アルカセル(6)
得点が決まらないCFの典型的なシュートシーンが何度かあり、今はパコ・アルカセルも我慢の時期。1点入れば得点がどんどん生まれてくるのではと感じさせるだけに、最初の1得点までは温かい目で。チャンスシーンに絡めたことはプラス材料と考え、まだまだ消えている時間が長いことは不安材料に。
FWメッシ(7)
シティ戦やこれからに向けてメッシの調子を確認する前に得点を奪うのだから、化け物みたいな選手だなと笑えるほどだった。調子は怪我明けだが結構良さそうで、スピードあるドリブルも時より見せ、シティ戦に向けても大丈夫でしょと思えるコンディションにはなっている。バルセロナが勝利する為にチームを1段階と言わず3段階上げてくれるのがメッシなので、よろしくお願いします<(_ _)>
MFデニス・スアレス(6)
試合展開的に前線のネイマールやメッシにパスを供給する仕事が多かったが、しっかり仕事はこなしていた印象。デニスの場合はライカールト時代のイニエスタのように、スタメン出場は少ないが途中交代でチャンスをあげていくつもりなんだろうな。チャンスがあるだけ選手も腐らないので、デニスはこの間にメキメキと成長して来シーズンや2年後にバルサのスタメンを張る選手になってくれば。
最後に一言
代表ウイーク明けでどうしても先月の敗戦したアラベス戦が脳裏によぎる試合だったが、しっかりと流れを断ち切るプレーぶりを見せての勝利となった。新システムも対戦相手次第では使えるのではという手ごたえも覚え、収穫の多い試合に。
無失点の試合も久しぶりで試合内容的に完勝した試合も久しぶりな感じを受け、ここから調子がグンッと上がるバルセロナを予感させて、11月の代表ウイークまで全勝もいけるかもと思わせた。
3バックはCBの攻撃参加も重要になってきますが、
マスチェラーノとマテューは気迫を見せましたね。
ここぞとばかりにアピールした印象です。
逆にディニュは全体的にソツがないですが、攻撃面でも無難すぎてアピール出来ていません。
もう少し積極性を見せないとこのまま埋もれてしまうかもしれませんね。