16/17リーガ第27節 3/12 デポルティーボ対バルセロナ 試合結果・評価

選手

バルセロナ

監督ルイス・エンリケ 3-4-3

GKシュテーゲン

DFマスチェラーノ、ピケ、アルバ

MFブスケツ、セルジ・ロベルト、アンドレ・ゴメス、メッシ

FWデニス・スアレス、スアレス、アルダ

リザーブメンバー

シレッセン、ウムティティ、ディニュ、ラキティッチ、イニエスタ、パコ・アルカセル、アレニャ

選手交代

57分アルダ→イニエスタ、57分アンドレ・ゴメス→ラキティッチ、76分デニス・スアレス→パコ・アルカセル

欠場者

ビダルとマテューとネイマール(怪我)、マシップ(判断)

 

デポルティーボ・ラ・コルーニャ

監督ペペ・メル 4-2-3-1

GKルクス

DFフアンフラン、アルベントサ、アリーバス、フェルナンド・ナバーロ

MFボルヘス、ベルガンティーニョス(C)、ブルーノ・ガマ、カルレス・ヒル、ファジル

FWホセル

ティトニ、ラウレ、ルイジーニョ、エムレ・チョラク、カクタ、マルロス・モレーノ、ジョン

61分カルレス・ヒル→エムレ・チョラク、71分ブルーノ・ガマ→カクタ、86分フアンフラン→ラウレ

 

試合結果

デポルティーボ2対バルセロナ1

得点者

40分ホセル[デ]

46分スアレス

74分ベルガンティーニョス

 

試合支配率

※赤色は完全なバルセロナ、オレンジ色は少しバルセロナ、白色は互角、灰色は少しデポル、黒色は完全なデポル

・バルセロナ20分、デポルティーボ5分、互角65分

 

試合の簡単な流れ

前半

試合はバルセロナがボールを支配して進んでいく。デポルは集中した全力の守備で、バルセロナに前半から立ちはだかってきた。

パリ戦で色々と出し切った感があるバルセロナは、一時期の燃えつき症候群のように体が重い選手がチラホラいた。また、新システムになってからあまり試合に出ていない選手がスタメンで出場したことで、動きにチグハグ感があった。

デポルの守備にチャンスすら作れないバルセロナだったが、20分から少しの間に強烈な雨が降ったことで、ボールはピッチをよく走るようになり、バルセロナのパス回しが少し速くなる。

何度かチャンスがあるものの決めきれないバルセロナだったが、デポルの攻撃をほとんど受けておらず、バルサファンはどこかボーッとするような試合展開だった。

そんな試合のスコアを動かしたのはデポルだった。40分に、CKからマスチェラーノの苦しまぎれのクリアボールを、シュテーゲンが弾いたところに詰められてバルサは先制を許す。

0対0のままいって後半勝負とも思えた試合だったが、バルセロナはCK1発でやられて1点ビハインドで後半へ折り返すことになった。

 

後半

後半が始まるや否や、いきなりバルセロナは同点に追いつく。

46分に、ゴール前へのクロスのクリアボールをダイレクトでスアレスがシュートし、GKの手をはじきながらゴールの中へ吸い込まれた。

これで一気に息を吹き返してバルサペースになるかと思われたが、ペースは上がらず50分付近からは自陣を脱出できずに苦しい時間帯も過ごした。

待ってましたと言わんばかりに57分、ルイス・エンリケは2枚替えでイニエスタとラキティッチを投入してチームを活性化させようとした。

一時期は良い流れの時間帯もあったがそこまでペースは上がらず、ゴール前でのデポルの人数をかけた守備を崩しきれなかった。

「あと一点!」とだけ思っていたバルセロナに、デポルのCKが74分にまたも炸裂してバルセロナは再びビハインドとなった。

パリ戦を考えればまだまだいけると思えたバルセロナだったが、最後までデポルの守備に守られ、得点を奪えず1対2の敗戦となった。

 

試合での問題点

デポルのFWホセルにポストプレーを簡単にさせすぎて、そのポストプレーからブスケツの両脇のスペースを使われて予想以上にデポルの攻撃に苦しんだ。ほとんどピケは1対1の状況だと寄せが甘く、自分の背後のスペースを気にしすぎてデポルの攻撃を受けるハメになった。今のバルサは前からのプレスが復活しているので、前線へのボールを相手に簡単にコントロールされると苦しくなる。

今日はCKから2失点と、デポルの3回のCK全てでピンチになっており、セットプレーの守備をやらかしてしまった。CKよりFKのセットプレーの守備の方が問題と感じていたが、デポルはバルサのマンマークを逆手にした良いセットプレーをしてきた。パリ戦でもセットプレーからの失点で、もう一度マークの確認やマークの激しさを見直し、FK時の守備は根本的に守り方が恐い状況となっている。

 

試合での良好点

今日は気持ちの面でほぼ“空の状態”で戦った印象があるバルセロナは、良かったことと言えば最近試合に出ていなかった選手達の、新システムへの適応が進んだことぐらい。アンドレ、デニス、アルダと新システムでは初スタメンを張り、パコも一応出場した。今日の経験が次に活きてくれれば。

 

選手評価・採点

※()の中の数字は選手評価点。6が平均で1が悪く10が最高点。★はMVPの選手。

GKシュテーゲン(6)

1失点目はGKとしては悔やまれるもので、キャッチにいこうと思ったら弾いてしまい、デポルに先制点が生まれた。その他のセービングはしっかりしていた。足元のプレーではキックがボールロストもあったが、全体を通して見れば悪い出来ではなかった。

DFマスチェラーノ(6)

パスをつなぎしっかりと守り、右CBとして安定したプレーをみせた。自陣のゴール前では最後の所で上手く守っており、安定感があった。

DFピケ(5)

デポルFWホセルへのマークが甘く、スピード不足からくる不安な部分が多く出てしまった。攻撃では悪くなかったが、守備ではデポルの攻撃を許す大きな要因となってしまった。

DFアルバ(6)

アルバは安定感あるプレーをみせた。チームの守備として連携面や新システムでマークが空いたりと苦しい状況こそ作られたが、最後はアルバのカバーリングで守った。2失点目のセットプレーでのマークはさすがに軽すぎで、いつもならもっと体を寄せているのにあのシーンでは少し守備が軽かった。

MFブスケツ(7)

今のバルセロナの中盤の生命線の選手であり、攻守にわたって出来は良かった。パス出しとしては鋭いパスを通し、狭い空間でもしっかりパスをつないだ。守備でも対人の守備でボールを奪い返したり、カバーリングとしっかり仕事をこなした。

MFセルジ・ロベルト(6)

全体を通せば悪くなく、何度かゴール前への侵入でチャンスを演出した。大きいインパクトはなかったが、しっかりと自分のやるべきことはこなした。

MFアンドレ・ゴメス(5)

新システムに戸惑いがあるように見られ、少し動きがちぐはぐな部分があった。何度か鋭い切り返しで相手を抜いたりとゴメスらしさもあり、攻撃ではゴール前に侵入したりと良い部分もあった。やはり自信の欠如というか思い切りに欠ける部分があり、今シーズンでの復活は難しいのかもしれない。

MFメッシ(6)

デポルのコンパクトで中央を絞った守備の前に何度か鋭いドリブルでチャンスを作り、ボールを触れば攻撃の中心選手だった。それでもやはりボールを貰う動き出しで歩きすぎな面は否めず、ブスケツなど自分の近い選手がボールを持った時に、メリハリのある動きでボールを受けてほしい。

FWデニス・スアレス(6)

前半の右よりも後半の左の方がデニス自身もやりやすい印象で、後半にデニスらしいプレーを見せるプレーは増えた。それでもFWの位置として出場するならインパクトがなく、少し物足りなさを感じる部分もあった。中盤の選手でサイドも主戦場として戦える数少ない選手だけに、さらなるアピールを期待したい。

FWスアレス(7)★

チームのどこか元気のない状況でスアレス自身は全力でプレスをかけるなど、個人として何とかしようとしていた。貴重な同点ゴールを決めたりポストプレーなど中央で活躍し、ブスケツと共に良いプレーを見せた数少ない選手だった。

FWアルダ(6)

左でボールを受けて攻撃の起点となっていたが、そこからの崩しでデポルを崩せなかった。怪我明けの割にパリ戦でも動きは良く、ここからのアルダの活躍には大きく期待できそうだ。

MFイニエスタ(6)

左へのボール展開からスペースへの侵入とイニエスタは仕事をしようとしたが、デポルの守備ブロックを崩すまでには至らなかった。確かに最近のイニエスタには輝きがない気もするが、それでもチームを円滑にする役割はしっかりこなした。

MFラキティッチ(6)

主力選手として試合途中から投入され、一度はバルサペースの試合としたが最後のパンチ力に欠けた。ラキティッチはチームの出来を反映するような選手で、どこか元気のないチームと共にラキティッチも黒子のようなプレーとなった。

FWパコ・アルカセル(5)

失点直後の出場となりゴール前の人数を増やすのかと思いきや、左のFWとしてプレーした。パコ投入ならスアレスとCFとして横並びでも良い感じであり、あの位置でパコに良いプレーを期待するのは酷で、ほとんど存在感を見せれなかった。

 

最後に一言

パリ戦は全てがバルセロナに味方した試合となったが、この試合では“運がない”ような試合となった。

選手達は体が重くプレーの精度を欠き、メンタル面でもパリ戦で使い果たしたかのように、気持ちがそこまで入った試合とはならなかった。

100%以上の試合をした後によく起こるような試合の典型となり、バルセロナのリーガ制覇を考えた時に、痛手となる勝ち点を獲得できない敗戦となってしまった。

「CLを生き残らした代わりにリーガでは少し厳しくした!」と神様がバランスを取ったような1週間であり、どこか複雑な1週間となってしまった。

敗戦したものはどうやっても返ってこないので、今週はミッドウイークに試合がないこともあり久しぶりに選手達は息抜きをして、もう一度気持ちを回復させて次の試合で勝利出来るよう願いたい。

 
 

3 Responses to “16/17リーガ第27節 3/12 デポルティーボ対バルセロナ 試合結果・評価”

  1. しろ より:

    守備陣が空中戦でことごとく負けましたね~(特にピケ)

    攻撃もメッシが不調だと相変わらずアイディアがなく、ネイマール不在も大きく響いた感じですね。

    デポルはお得意様のイメージだっただけに、かなり残念。

    まぁまだレアルはアトレ戦も残ってるし、リーガはこれから全勝すれば望みは薄くないし、気持ちを切り替えて頑張ってほしい。

    あと、そろそろシレッセンも使ってあげてほしい

  2. バルサファン より:

    ラフィーニャは招集外なので使えませんね。
    それにしてもメッシの動きが悪いというか、上手く消されてますね。
    動き出しは右で張ってから中に入って欲しいところですね。

  3. レト より:

    劇的勝利の直後の敗戦は予想されてはいましたが、
    下位チーム相手にそれを許すとはいい笑いものですね(PSGは逆に2-1で勝利していますし)。
    コンディション不良や長期間失点していなかったはずのセットプレー守備の劣化も気がかりですが、サイド攻撃でゴールを奪ったにも関わらずサイドアタッカーを外したエンリケの采配も問題でしょう。
    ローテーションにことごとく失敗している上に監督がこのような形で水を差したとなるとチームは迷走することになるんじゃないでしょうか。

    あと、繰り返すようですが、メッシのローテーションはやはり真剣に考えるべきだと思います。

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