16/17国王杯準々決勝 2nd 1/26 バルセロナVSレアル・ソシエダ 試合結果・評価
■ 目次
選手
バルセロナ
監督ルイス・エンリケ 4-1-2-3
GKシレッセン
DFセルジ・ロベルト、ピケ、ウムティティ、アルバ
MFマスチェラーノ、デニス・スアレス、アンドレ・ゴメス
FWメッシ(C)、スアレス、ネイマール
リザーブメンバー
マシップ、マテュー、ビダル、ディニェ、ラキティッチ、アルダ、パコ・アルカセル
選手交代
46分セルジ・ロベルト→ビダル、66分マスチェラーノ→ラキティッチ、75分ネイマール→アルダ
欠場者
ブスケツ、イニエスタ、ラフィーニャ(怪我)、シュテーゲン(判断)
レアル・ソシエダ
監督エウゼビオ 4-2-3-1
GKルジ
DFエルストンド、ラウール・ナバス、イニゴ・マルティネス、ユーリ
MFイジャラメンディ、スルトゥサ、ベラ、シャビ・プリエト(C)、オヤルサバル
FWウィリアン・ジョゼ
トーニョ、ミケル・ゴンサレス、カナーレス、グラネロ、オドリオソラ、ロドリゲス、フアンミ
56分ベラ→フアンミ、56分シャビ・プリエト→カナーレス、75分エルストンド→オドリオソラ
試合結果
バルセロナ5VSレアル・ソシエダ2
得点者
17分デニス・スアレス(スアレス)
55分メッシ
62分フアンミ[レ]
63分スアレス(メッシ)
73分ウィリアン・ジョゼ[レ]
80分アルダ(ビダル)
82分デニス・スアレス(メッシ)
試合支配率
※赤色は完全なバルセロナ、オレンジ色は少しバルセロナ、白色は互角、灰色は少しソシエダ、黒色は完全なソシエダ
・バルセロナ10分、ソシエダ0分、互角80分
試合の簡単な流れ
前半
試合はソシエダの全力とも思える激しい強烈なプレスで幕を開けた。バルセロナも試合序盤は苦労したが、すぐさまチームは落ち着きを取り戻して試合を進めた。
しかし、試合はバルセロナが思っている以上に落ち着きなく進んでいき、イーブンの試合展開で進んでいった。
そんな互角の試合展開の中でバルセロナは17分に、ソシエダからボールを高い位置で奪ってからのショートカウンターで、デニス・スアレスがゴールを決めてバルサが先制。
バルサ先制後もソシエダの闘士とプレスを一切衰えず、前半はそのまま試合は落ち着きなく進んでいった。
激しい攻防で互角の試合内容の前半だったが、決定機と言えばバルサの先制シーンぐらいしかなかった。両チームの試合の入っているテンションを考えれば少し不思議な感じも受ける前半となった。
後半
後半立ち上がりは少し荒れ模様となった。競り合いで前半より激しさが増し、勝ち上がりの行く末が近くなったことで選手はヒートアップするシーンがしばしば見られた。
前半より激しくなっていた試合だったが55分に、バルセロナはネイマールが倒されて得たPKをメッシが決め、この試合追加点を奪ってトータルスコア3対0として勝ち上がりを大きくたぐり寄せた。
このスコアになってもテンションが落ちないソシエダに1点返されたが、すぐさまスアレスの得点で突き放す。
2度突き放されて落ち込んでもおかしくないソシエダのはずだが、諦めずにまたもバルサネットを揺らして1点取り返し、この試合では3対2というスコアになった。
最後はバルセロナがここから追加点を2つ奪ってこの試合5対2で勝利を収め、2試合トータル6対2で国王杯ベスト4進出を決めた。
試合スコアこそ離れたものとなったが、2試合通してほぼイーブンの試合展開であり、現在リーガで4位に位置しているソシエダの底力を感じる試合だった。
試合での問題点
今日は相手(ソシエダ)にボールを持たれる時間も日頃より長く、守備をする時間も長かったが、ソシエダのボール保持者への寄せは試合を通して甘めだった。ブスケツやイニエスタ不在の影響か、中盤の守備ブロックは少し深めに守ってソシエダに楽に攻撃させるシーンがあった。バルサの2失点目の良質なクロスをあげられたシーンは、それを顕著にしたシーンだった。
失点こそしなかったがセットプレーで守備の甘さも露呈した。マークが付ききれていないフリーの選手を作ったり、FKからの守備ではピケと数選手だけがラインを下げて守備をしたシーンもあり、少し間違えればセットプレーからの失点も今日はありえた。久しぶりにセットプレーの守備が悪いバルサを見た気がする。
試合での良好点
今日は何と言っても5得点を奪った決定力の効率性が良かった。チームの調子の良さを感じる一面であり、MSN以外が得点を奪っていることもチームとして上手く機能している1つの要素に感じられる。デニス、ビダル、アルダと鉄板メンバー以外が得点に絡み、シーズン後半戦になってきてラッキーボーイがバルサにも本格的に出始めている雰囲気がプンプンする( ̄▽ ̄)
ソシエダのプレスに苦労してシレッセンがロングボールを蹴らされるシーンも多くあったが、ビルドアップでは悪いボールロスト自体は少なかった。少し前のバルサなら悪いボールロストからソシエダの攻撃を受けるシーンも多くなっていたかもしれないが、今のバルサはハイプレス相手のチームにもそれなりに対処できるチームになって来ている。
選手評価・採点
※()の中の数字は選手評価点。6が平均で1が悪く10が最高点。★はMVPの選手。
GKシレッセン(8)
2失点したシーンはGKとして難しい対応となり、あれは仕方のないものだった。後半にはビッグセーブが何度かあり、足元のプレーでもキックフェイントを見せるなど安定したパフォーマンスを見せた。シレッセンも信頼度を高めている選手の1人であり、今日は少し甘めの採点で8に。
DFセルジ・ロベルト(6)
守備でのフィジカルコンタクトで負けておらず、今日は守備でしっかり右SBの仕事をこなした。前半で交代したのは少し不安だが、ビダルが調子いいということもあってCLが再開するまでにもう少し休養を与えたい。
DFピケ(7)
ピケがいると本当に最終ラインが綺麗に揃って上げ下げ出来ており、バルサの最終ラインも安定感が増す。ピケ自身の出来は良かった。
DFウムティティ(6)
時より背後を突かれたがポジショニング自体は良く、背後へのケアやもう少しマークの確認をすれば完璧に守れる。ビルドアップではGKへのバックパスが多いのが気になる所で、相手チームもウムティティにプレスをかけるのをそろそろ狙ってきそう。
DFアルバ(7)
何度か裏へのナイスカバーリングを見せ、今日は守備でアルバが光るシーンが多かった。左サイドを広くカバーして上手く守った。
MFマスチェラーノ(7)
守備で激しいプレスやインターセプトでボールを奪うシーンがあり、アンカーのマスチェラーノの出来は良かった。ビルドアップでも無理せず確実につなげる所にパスを出しながらロングパスも配給し、マスチェラーノのボランチでの良さがでた試合だった。
MFアンドレ・ゴメス(6)
ポジショニングが全体的に中途半端に感じられ、高い位置でプレーを試みているもののまだ周りと合わせれず効果的な攻撃は少なかった。ネイマールの中へのドリブルコースを消しているシーンもあり、飛び出しも途中で減速したりともう少し動き自体にメリハリが欲しかった。チームに貢献しようとする姿勢は見られているので、後は少しずつ慣れていけば問題ナシとも思える。
MFデニス・スアレス(8)★
前の試合でも先制点を決め今日も先制点を決めた。右サイドへ流れる動きが良く、飛び出しから2ゴールも奪った。守備ではしっかりと右サイドに戻って守備も見せ、チームへの献身性も見せながら個性の良さも出せて良かった。前の試合と合わせ技の感じもあるが、今日のMVPに。
FWメッシ(8)
前半はボールに触れずメッシの存在感は大きくなかったが、後半になりボールに触る機会が多くなると違いを見せた。PKの点含め1得点2アシストを決め、メッシが前を向いてボールを受けるとレベルが違うねと感じさせた。
FWスアレス(7)
ソシエダの激しい当たりの中効果的なポストプレーを何度も見せ、スアレスが中央でサイドにパスを散らすシーンは目立った。1得点1アシストとしっかり結果も残し、試合終了の笛が鳴るまで得点を決めたい姿勢もスアレスらしさが出ていた。
FWネイマール(7)
体の調子が良いのか気合いMAXなのかピッチを全力で走り回っており、守備でネイマールが予想以上に活躍しているのがなんか不思議な感じがする。攻撃ではソシエダ相手に2試合連続でPKを獲得したりと活躍もしたが、ボールロストが最近目立つのは確か。攻撃が一発のスルーパスやゴールへ直線的すぎて、無理ならボールを回す(つなぐ)シーンがあっても良し。
DFビダル(7)
攻撃でビダルはノリノリで、今日も右サイドからのクロスでアシストを決めた。問題の守備でも試合終盤1対1のシーンで余裕に対応しているようにも見られ、試合に集中して気合いが入っているビダルならもっとセルジ・ロベルトを休ませる為に起用しても大丈夫な気がする。ここまで右サイドからの攻撃が良いと得点が欲しいシーンで、ビダル投入で右サイドを広く使い、スピードを活かしてサイドをえぐる攻撃を期待した途中交代も考慮しても良さそうである。
MFラキティッチ(6)
今日も前回の試合同様にアンカーに入り、安定したパフォーマンスを見せた。あまり目立つシーンはなかったが、しっかりとポジショニングを取りプレーしていた。
MFアルダ(7)
左WGに入ると得点を決めてくるアルダを、再度証明した形で得点を決めた。ボールキープでも高いレベルを見せ、チームのプレーに完璧に自分の動き出しを生かしており、完全にチームに溶け込んだ印象を受ける。
最後に一言
まず結果として国王杯ベスト4進出を決め、一安心となった試合だった。アノエタで勝利したことをしっかりと生かしてカンプノウでも勝利し、バルサのタレント性が最後は違いを見せた形となったが、文句なしの国王杯ベスト4入りとなった。
バルサの調子もどんどん上がってきており、今日のソシエダは相当に強くそんな相手を跳ね返して勝利できたのもチームとしては大きかった。
次の対戦相手はアトレティコ、セルタ、アラベスのどこかとなり、出来ればアラベスとあたりたいというのが本音。なんだかセルタになる気がする~~~( `ー´)ノ
最後に、今日のソシエダは本当に強くあきらめないチームで闘志も衰えず、戦いぶりも素晴らしいチームだった。エウゼビオ監督の手腕のおかげかとても強いチームとなっており、ルイス・エンリケ後任の1人としてエウゼビオ監督の名前は確実にあがることになりそうだ。
これぞエンリケバルサという様な試合でしたね。
後半は大分緩かったですが、あの状況だと仕方ないと思いますし、攻め残りのメリットもあったので良しとすべきでしょうか。
選手に関しては、ゴメスの不出来以外はまずまずでしょうか。
ゴメスに関してもイニエスタとの比較になりますし、難易度高すぎ感はあり、あのポジで力を発揮できた選手が中々いない事を考慮すれば、穴にならなければokって感じはしますね。
そう思うとラフィーニャは異才?
リーグ戦は依然厳しいままですが、幸運が訪れ2年前の再現となる事を期待したいです。
デニスはやっぱりインサイドよりサイドに適性があると思います。
そういった意味では右での起用を継続したのは正解だったかもしれません。
ゴメスは今の所アウェーのシティ戦が一番良かった印象ですが、
あの時は絶えず指示を受けていたらしいのでまずは自信を植え付ける必要があるのかもしれません。
クロス対応の曖昧さは変わらずチームの弱点ですね。
失点はマスチェラーノとウムティティのミスもありましたが。