16/17国王杯準決勝1st 2/1 アトレティコ・マドリード対バルセロナ 試合結果・評価

選手

バルセロナ

監督ルイス・エンリケ 4-1-2-3

GKシレッセン

DFセルジ・ロベルト、ピケ、ウムティティ、アルバ

MFマスチェラーノ、ラキティッチ、アンドレ・ゴメス

FWメッシ(C)、スアレス、ネイマール

リザーブメンバー

マシップ、マテュー、ビダル、デニス・スアレス、ラフィーニャ、アルダ、パコ・アルカセル

選手交代

58分ラキティッチ→デニス・スアレス、72分アンドレ・ゴメス→ラフィーニャ

欠場者

ブスケツ、イニエスタ(怪我)、シュテーゲン、ディニェ(判断)

 

アトレティコ・マドリード

監督ディエゴ・シメオネ 4-4-2

GKモヤ

DFヴルサリコ、サヴィッチ、ゴディン、フェリペ・ルイス

MFファンフラン、ガビ(C)、コケ、サウール

FWカラスコ、グリーズマン

モレイラ、ルカス・エルナンデス、バレ、ガイタン、アンヘル・コレア、ガメイロ、フェルナンド・トーレス

46分ヴルサリコ→フェルナンド・トーレス、59分サウール→アンヘル・コレア、69分カラスコ→ガメイロ

 

試合結果

アトレティコ・マドリード1VSバルセロナ2

得点者

6分スアレス(マスチェラーノ)

33分メッシ(ラキティッチ)

59分グリーズマン[ア]

 

試合支配率

※赤色は完全なバルセロナ、オレンジ色は少しバルセロナ、白色は互角、灰色は少しアトレティコ、黒色は完全なアトレティコ

・バルセロナ10分、アトレティコ15分、互角75分

 

試合の簡単な流れ

前半

試合は予想通りアトレティコが試合開始直後から、バルセロナにハイプレスで圧力をかけてきた。

試合開始数分こそアトレティコの圧力に少し押されたバルセロナだったが、すぐさま落ち着きを取り戻して試合に入れた。

時計の針が5分を回り、アトレティコがボールを保持して攻撃し、バルセロナが守備ブロックを作って守るという構図が見え始めた。

その矢先の6分に、マスチェラーノのタックルで奪ったボールをスアレスが独走して、ゴールに流し込みバルセロナは先制点を奪う。この得点は貴重なアウェイゴール。

アトレティコは失点以降もハイプレスを継続し、バルセロナに簡単にボール保持を許さなかった。ボール保持率は五分五分という試合展開に。

アトレティコの攻撃はハイボール、ロングボール、クロスなどのパワープレーが多く、何度もバルサゴール前に迫ってきた。

対するバルセロナはボールを奪った後の速攻が中心で、GKシレッセンからの速いリスタートのロングキックも使いながら攻撃した。

結果的に効果的な攻撃が出来たのはバルセロナで、33分にはメッシの強烈なシュートから追加点を奪う形となった。

前半のバルセロナは終始速攻の攻撃が中心となり、それがはまった形となり2対0のスコアで折り返すことに成功した。この戦い方はブスケツとイニエスタ不在の影響が大きいのかもしれない。

 

後半

後半からトーレスを投入して得点を奪いにきたアトレティコに対して、バルセロナは後半防戦一方の試合となる。自陣で守備をする時間が長くなり、アトレティコの攻撃を受ける時間は多くなった。

後半から猛攻を仕掛けてきたアトレティコ相手に、何とか失点せずに守っていたバルサだったが、59分にセットプレーからグリーズマンに決められて1点返される。

その後も攻めるアトレティコ、守るバルセロナという試合構図は変わらず、バルセロナは必死に守る試合展開となった。

どんどん攻撃の選手を入れ替え攻撃してくるアトレティコに対して、バルセロナは何とか逃げ切り2対1の勝利を収めた。

1stレグでの今回のアウェイの試合、貴重なアウェイゴールを2点奪うとともに、勝利でバルセロナは2ndレグへ折り返すこととなった。結果としてはこれ以上ないスコアを、カンプノウへ持ち帰った一戦となった。

 

試合での問題点

セットプレーの守備で、ゴディンがあれだけフリーな状況でヘディングを許したのかは謎。ボールを蹴られる前からフリーで、ほとんど誰もマークに付いていない状況となっていた。アトレティコのセットプレーはファーサイドなど、普通のチームが蹴ってくる逆サイドに蹴り込んでくる可能性が高いのに、そこの守備が緩かったのはおおいに謎だった。

後半のバルサの右サイドは、何度も裏の突破を許した。コレアが動いて開けたスペースにフェリペ・ルイスが飛び込んでくる攻撃に対応できず、フェリペ・ルイスに何度も危険なクロスを許した。2ndレグも得点が欲しいアトレティコはフェリペ・ルイスが積極的に攻撃参加する可能性があり、バルセロナはこの攻め上がりに対応しなければいけない。この対応やセットプレーの意味からも、ラキティッチの交代は早すぎたように思えた。

 

試合での良好点

前回のベティス戦でボロボロだった選手達の出来が、元通りになっていたことが良かった。中2日の試合が続いてフィジカル的に限界が来たのかなとも思えたが、メンタル面でカバーしながらアウェイの地で、良い結果を持ち帰ることに成功した。選手達のリアクション自体は悪くなく、前半は少しだけバルサペースだったのも良かった。

ビルドアップでは悪くボールロストするシーンがありながらも、中盤にブスケツとイニエスタ不在を考えれば良くやっていた。CBがいつもよりサイドに開いていボールを受けて展開し、自分達が出来る範囲のビルドアップは出来たという印象。ロングボールを使ったりとバルサらしい戦い方ではなかったが、現実的な戦い方で前半に2得点奪って試合を終始有利に進めれた。

 

選手評価・採点

※()の中の数字は選手評価点。6が平均で1が悪く10が最高点。★はMVPの選手。

GKシレッセン(7)

ビッグセーブが一度あり、セービングではハイボールの処理など安定しており、見ていて安心できる存在になってきた。ビルドアップなど足元のプレーも見ていて安心感があり、今日はロングキックでも攻撃の起点となった。

DFセルジ・ロベルト(6)

後半はアトレティコの左サイドの攻撃に手を焼き後手に回る対応となったが、全体としては良い仕事をしていた。ビルドアップでは危なっかしい所はなく、まだSBを始めて本格的に1年目だが、このビッグマッチでも見劣りする場面はなかった。

DFピケ(7)

ピケはアトレティコのゴール前へのボールを跳ね返す大きな存在となり、何度も危ないクロスをクリアした。最終ラインのコントロールもしっかり出来ており、今日のバルサの守備が1失点に抑えれたのは、ピケの存在感が大きかった。

DFウムティティ(7)

ビルドアップで危なっかしい所はなく、守備でも1対1の対応など落ち着いており、しっかりと仕事をこなした。ウムティティの場合は目立つタックルなど少ないが、ポジショニング良く守っているので派手な守備にはならず、淡々と仕事をこなしている感じ。

DFアルバ(7)

後半頭の決定機でのカバーリングは見事で、左サイドの守備でもクロスこそあげられるものの、コースを限定して危険なシーンは作らせなかった。特徴の攻撃参加がほぼなくても良いパフォーマスを見せ、アルバの守備力が光った試合となった。

MFマスチェラーノ(7)

アンカーので起用だったが、守備では合格点どころか恐らくチーム1の守備を見せた。カバーリングが広く読みも鋭いので危険な所でマスチェラーノが現れ、先制点の起点となるボール奪取も見事だった。最後に危険なボールロストこそあったものの、全体を通せばビルドアップも合格点の出来だった。マスチェラーノののアンカー起用がこれから増える予感( `ー´)ノ

MFラキティッチ(7)

守備をする時間が長かったが上手く右で対応し、中央のカバーリングもしっかりとこなし、頭の賢い選手だということを再び証明した。対人での対応も上手くボールさばきも落ち着いており、チームの流れを全く崩さずナチュラルにプレーできるのがラキティッチの何気ない凄み。

MFアンドレ・ゴメス(6)

攻撃時のフリーランニングでは何度か良い攻撃を見せ、高い位置での攻撃に関してはどんどん良くなっている印象を与えた。逆に中盤の位置でのプレーに物足りなさを感じ、まだ実力不足感は否めなかった。頭の回転のスピード、プレーのスピード共に今日のハイレベルの中ではまだ対応できず、経験を積んでいき今日のようなハイスピードの試合の中でも、活躍できる選手へと成長してほしい所。

FWメッシ(7)★

中央で何度かボールが収まり、ボールを持てばやはり別次元の選手だと感じさせる活躍を見せた。得点のシュートは相手GKが可哀想に思えるほどの完璧なシュートだった。精度の高いプレーで攻撃を引っ張り、やはりバルセロナのエースはメッシと感じさせた。

FWスアレス(7)

前半は特に攻撃の起点としてポストプレーが見事で、サイドに流れてボールを何度も受けた。先制点のシーンも一気にスピードを上げて突破し、抜け目のない突破に見事なシュートで先制点を奪ってくれた。守備でも右サイドに戻り貢献したりと、頼れるCFだった。

FWネイマール(6)

左サイドで何度か縦に突破するシーンがあり、こういう速攻狙いの試合なら、ネイマールのスピードと突破力はより活きると改めて感じさせた。全体的に悪くなかったが試合終盤の変なボール保持などは全くいらず、これからはラスト5分などはアルダとの途中交代もアリかなと感じさせた。

MFデニス・スアレス(6)

右サイドの守備で上手く対応できず、セットプレーの守備でもマークが甘かった。守備では苦労したが攻撃ではしっかりとプレー出来ており、落ち着いてパスを散らしていた。

MFラフィーニャ(6)

怪我からの復帰戦だったがコンディションは良い感じで、難しいボール処理もしっかりと味方につなげて良かった。ラフィーニャの状態が今は良い感じなので、今はラフィーニャを多めに起用しても良いのかもしれない。

 

最後に一言

バルセロナのチーム自体が割り切った戦いを見せたと感じており、今日の戦い方は1つオプションとして考えて良いのかなと思える試合展開と内容となった。

あまりバルサらしい戦い方とは言えないまでも、やはりブスケツとイニエスタ不在でアトレティコと戦うなら、今日の守って速攻というのは現実的な戦い方の1つで、アウェイも考慮すれば良いスコアの試合結果となった。

まだ2ndレグの90分間が残っており、ホームカンプノウと言えども油断できないアトレティコ相手なので、決勝進出を決めたとは言わないまでも、確実に有利な立場に立った。

国王杯準決勝2ndレグの試合も気になるが、まずは次の試合のリーグ戦で勝利して、リーガでも優勝戦線に踏みとどまりたい所。ビルバオとの一戦なので間違いなくタフな試合になり、体力面は消耗しそうだな(^O^)

 
 

2 Responses to “16/17国王杯準決勝1st 2/1 アトレティコ・マドリード対バルセロナ 試合結果・評価”

  1. レト より:

    マドリーダービーでもアトレティコ相手にカウンター戦術が有利なのは証明済みなので理想的なアウェーゲームでしたね。
    アトレティコもそれを判っているからこそポゼッションスタイルの強化を計っているわけですが、苦戦していますし。
    もっともバルサの守備力でカウンター戦術というのは危険な賭けですけど。

  2. BAR より:

    失点シーンはマークに付いたスアレスが倒されたからだったはずです。

コメントを残す

このページの先頭へ