16/17CL第3節 10/19 バルセロナVSマンチェスター・シティ 試合結果・評価

選手

バルセロナ

監督ルイス・エンリケ 4-1-2-3

GKシュテーゲン

DFマスチェラーノ、ピケ、ウムティティ、アルバ

MFブスケツ、ラキティッチ、イニエスタ(C)

FWメッシ、スアレス、ネイマール

リザーブメンバー

マシップ、マテュー、ディニュ、アンドレ・ゴメス、ラフィーニャ、アルダ、パコ・アルカセル

選手交代

9分アルバ→ディニュ、39分ピケ→マテュー、80分イニエスタ→アンドレ・ゴメス

欠場者

ビダルとデニス・スアレス(判断)、シレッセンとセルジ・ロベルト(怪我)

 

マンチェスター・シティ

監督ジョゼップ・グアルディオラ 4-2-3-1

GKブラボ

DFサパレタ(C)、オタメンディ、ストーンズ、コラロフ

MFフェルナンジーニョ、ギュンドアン、スターリング、シルバ、ノリート

FWデ・ブライネ

カバジェロ、マフェオ、クリシー、フェルナンド、サネ、ヘスス・ナバス、アグエロ

57分ノリート→カバジェロ、57分サパレタ→クリシー、79分ギュンドアン→アグエロ

 

試合結果

バルセロナ4VSマンチェスター・シティ0

得点者

16分メッシ

61分メッシ(イニエスタ)

69分メッシ(スアレス)

89分ネイマール(メッシ)

 

試合支配率

※赤色は完全なバルセロナ、オレンジ色は少しバルセロナ、白色は互角、灰色は少しシティ、黒色は完全なシティ

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・バルセロナ5分、シティ15分、互角70分

前半はバルサのビルドアップに対してシティがプレスをはめようとするシーンが何度も見られる試合展開となった。ペップはウムティティをターゲットにしてバルサにビルドアップをさせない辺りは、さすがにバルサの選手を熟知した上手いプレスを見せた感じ。バルサも前からプレスをかけたがそこまで引っかからず、試合はバルサ陣地で進む時間が長かった。バルセロナがチャンスになるのは中盤でボール奪取した後で、ビルドアップからパスをつないで良い形はほとんど作れなかった前半を過ごした。バルサにとってはアルバとピケが負傷で交代したことは誤算となった。

後半立ち上がりはシティが積極的に前からプレスをかけ、バルサをあたふたさせた。そんな試合展開も落ち着きを見せ始めた52分に、シティのブラボが退場してシティは10人に。シティは下がって4-4-1の守備陣形で対応しようとしたが、メッシが一瞬のチャンスを決めてほぼ終戦。バルサは73分にふざけているような判定でマテューが退場になりシティと同じ10人になったが点差もあることからそこまで影響せず、試合終了間際にネイマールが失敗のPK分の得点を決めて4対0という大差で勝利した。

4対0で終わったが試合内容としてはほぼイーブンといった感じで、カンプノウということも踏まえればバルサはもう少し試合内容で良い点を見せてほしかった印象。最後はペップが語っていた“選手(メッシ)の質”が得点差を大きくした試合となった。今回の試合内容からシティのアウェイゲームでは、バルサはとても苦しむと予想出来そう。

 

試合での問題点

今のバルセロナのビルドアップが上手くいかない試合となった。相手が前からプレスをかけた時にそのプレスを上手くかわせず、ビルドアップからパスをつないでチャンスになるシーンは多く作れない。今日の試合はアルバやピケが負傷で抜けたことで組み合わせも珍しく、想定外のことが起きて対処するのは難しかったことは同情の余地あり。今のバルサのビルドアップなら安定して勝利していくのは難しという印象。

ピケ不在のラインはガタガタとなり、裏を取られるシーンも目立った。最後の所でユムティティが個人で守ってはいたが、シティにも得点チャンスは結構生まれていた。守備は個人単体では良かったが、チームとしてはプレスがちぐはぐだったりともう少しチームとして組織的な守備をする必要はありそうだ。

 

試合での良好点

局面で勝ってボールを奪い、しっかりとチャンスを決めたショートカウンターという名のメッシの決定力は素晴らしかった。バルサは中盤でプレスがはまった時や球際では決して負けておらず、ボールを良い形で奪えばチャンスを作れていたのは良かった点。ペップシティからしたらビルドアップのボールを奪われての失点で、悪いボールロストとなった。そしてバルセロナは前からプレスをかけようとしていた姿勢も良かった。

最後まで集中力を切らさず攻撃する姿勢も失わず、選手達のこの試合への取り組みは素晴らしかった。選手の質が勝負を分けた感じはするが、それは試合前からある程度分かっていたことで、それを発揮するだけの心身状態だったということは、これからのバルサには明るい材料となった。アルバとピケの怪我の状態だけが不安材料。

 

選手評価・採点

※()の中の数字は選手評価点。6が平均で1が悪く10が最高点。★はMVPの選手。

GKシュテーゲン(7)

ビッグセーブ連発でバルサの無失点に大きく貢献した。細かいことを言えばパンチングのコースが悪いということもあったが、ほぼミスなくプレーしていて高評価。ブラボとのバルサGK対決にも注目が集まったが、今回はシュテーゲンが勝った印象。シュテーゲンのミスが今シーズンはよく言われるが、ブラボもミスから退場するなど、どんなGKでもミスはするもの。ブッフォンもイタリア代表で空振りというミスはしたし。

DFマスチェラーノ(7)

慣れない右SBに入りビルドアップでは多く絡まなかったが、マスチェラーノらしい激しいプレスや当たりでチームの守備に貢献。バルサの先制点もマスチェラーノが競り勝ったボールをメッシが決めたものであり、マスチェラーノらしさが出ておりプレーも安定していて良かった。今まではマスチェラーノのパフォーマンスが不安定だったこともあり右SBに誰を起用するか考えものだったが、マスチェが安定しているなら右SBにはマスチェが無難な起用にはなりそう。攻撃ではあまり多くを求めれない部分はあるけど。

DFピケ(6)

ビルドアップでは常にマークされてピケにパスが回らず、バルサは最終ラインのビルドアップで苦しむことになった。守備ではラインコントロールなどよく守っており、怪我の負傷がとても残念に。そこまで長期でないことを祈る。

DFウムティティ(6)

怪我明けで前半は少し試合に入り切れていない印象もあり、シティに露骨にビルドアップで狙われて苦しんだ。後半になると徐々に調子を取り戻した印象で、個人としてうまく守っていた。ピケ不在時はラインコントロールなど最終ラインをまとめてほしい存在だが、さすがにまだ早く徐々にそういう部分でも周りに指示を出してくれれば。

DFアルバ(6)

試合序盤の負傷でバルサにとっては大きな誤算となったが、ベンチに座って試合を見ているぐらいだからまた10日ぐらいの離脱になるのかな。結果的にアルバ起用を少し焦り過ぎた。

MFブスケツ(7)

マスチェ同様にパフォーマンスは安定しており、試合終盤の変なボールキープ以外はブスケツらしさが出ていた。攻守においてブスケツの存在は中盤で光っており、こういうプレーを後は継続してくれれば。

MFラキティッチ(6)

球際で強さを発揮し、ボールの処理などラキティッチの安定感が出たパフィーマンスではあった。ラキティッチは計算できる戦力として証明し、試合の最後までハードワークして集中力を切らさなかったのはさすがラキティッチ。

MFイニエスタ(6)

イニエスタがボールを触る回数はいつもより極端に少なく、バルサがビルドアップで苦しんだ要因となった。それでもメッシのゴールをアシストするなど、パス成功率は90%を超えてイニエスタの質の高さは発揮していた。

FWメッシ(9)★

タレントが違うと言わんばかりの圧倒的な決定力を見せつけ、ペップのチーム相手にカンプノウでまたも立ちはだかった男。勝負所でしっかりと得点を決め、バルセロナに勝利をもたらした。今大会のCLでは2試合連続のハットトリックとなり、2試合で6得点と大爆発している。メッシ復帰後はチームも連勝しており、メッシ復帰はチームに勢いをもたらしてくれそうだ。

FWスアレス(7)

真ん中でシティディフェンス陣にプレスッシャーをかけ続け、ポストプレーで攻撃の起点ともなっていた。得点こそなかったがメッシの得点をアシストし、プレスでも一生懸命やっており得点面以外で、スアレスは活躍してくれた。

FWネイマール(8)

体はキレており、シティの少し軽い1対1で何度も勝利するドリブル突破を見せた。PK失敗はよろしくなかったがその直後に得点を決め、ネイマールはメッシ並に良い活躍を見せた。ネイマール好調時にバルサは大爆発して連勝する印象もあり、ネイマールのこの好調が少しでも長く続きますように。

DFディニュ(6)

守備では自分の背後のスペースを使われることはあったが、守備ではよく守っていた。ディニュは加入当初攻撃が良く守備で不安かなとも思えたが、守備は集中しておりしっかり守ってくれる印象。現在は攻撃面が課題で、ビルドアップ含め攻撃面がもっと良くなれば世界でも有数の左SBの選手にはなりそう。

DFマテュー(5)

マテューらしいというかポジショニングはアバウトでラインがずれており、少しバルサの最終ラインは不安定に。退場自体は1枚目も2枚目もタックルが相手の足に当たっていなかったようにも見え、ただただ不運としか言いようがない。今日の主審は雰囲気や流れで笛を吹く印象で、マテューはシティに退場者が出ていたこともあり帳じり合わせみたいな退場で、ドンマイとしか言いようがない。

MFアンドレ・ゴメス(6)

後半終盤でフレッシュだったこともあったが球際でことごとく勝利し、正直スタメンから試しても面白かったなと思えるパフォーマスを短い時間で見せた。良いプレーを見せているだけに、次の試合ではアンドレ・ゴメスをスタメン起用でお願いしたい。

最後に一言

今日のシティ戦の勝利でグループステージで3連勝となり、あと1勝で決勝トーナメント進出を決める状況となった。選手達の頑張りが素晴らしく、CLの舞台では好成績を収めて良い位置取りをしている。

ペップシティということもあって今回の試合に注目が集まったが、やはり選手の質などバルサが自力では上だと証明された試合となった。それでもバルサ側からすれば褒められる試合内容ではなかっただけに、ここから修正してさらに強くなりたい所。

次は中2日でブランデッリバレンシアとの厳しいアウェイゲームがあり、少し喜んだ後に次の試合に気持ちを切り替えて選手の体も回復してほしい。次のバレンシア戦ではどれだけローテーションするかも注目が集まりそうだ。

 
 

1 Responses to “16/17CL第3節 10/19 バルセロナVSマンチェスター・シティ 試合結果・評価”

  1. レト より:

    マンチェスターダービーぐらいしか見ていませんでしたが、
    この試合ではシティの未熟さが目立ちました。
    リーグではある程度の誤魔化しが効くでしょうが、シティはまだまだ時間がかかりそうですね。

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