17/18リーガ第20節 1/21 ベティス対バルセロナ 試合結果・評価(動画付)

時間帯別試合支配率

※赤色はバルセロナ、白色は互角、黒色はベティス

・バルセロナ10分、ベティス10分、互角70分

前半は試合開始から150%とも思えるベティスの激しいプレスによって、バルサは試合の主導権を渡してしまった。ベティスのプレスが20分を過ぎると緩くなり、バルサがパスを回すとともにベティスの重心が後ろに下がり、少しずつバルサのペースになっていった。

後半はハーフタイムで休んだベティスがまた激しいプレスを仕掛けてきたが、それは5分ほどで終わった。そこからは緩やかなバルサペースで進み、ラキティッチがゴールを決めた。そこからベティスの中盤にスペースが空くようになり、カウンター気味のバルサの攻撃がはまってバルサは大量得点で勝利を収めた。

 

試合での課題点

・ビルドアップができないときに明確なポイントゲッターを決めるべき

試合開始から20分間、ほとんどバルサはビルドアップができずに苦しみ、ロングボールを蹴る機会が多かったが、明確に誰にボールを蹴るか決める必要があった。今日の試合ならそれは間違いなくスアレスが適任で、セルジ・ロベルトにロングボールを蹴ってもしょうがなかった。またそこからの崩しでチャンスを作りたかったが、ロングボールからチャンスは作れなかった。ボールが収まればチャンスになる可能性が高いだけに、これからメッシを絡めて得点ができるようになれば強さが増す。

 

試合での良好点

・コンパクトな攻守でベティスを抑え込んだ

バルベルデバルサになって最大の変化であるコンパクトなバルサは、ベティスとのコンパクト勝負で無事に勝利を収めた。ベティスのプレスに後手に回ることもあったが、90分を通してみればバルサのほうが良い時間帯は多かった。最後は個人の力でも違いを生み、ピンチが少なくてベティスを抑え込んだ試合だった。

 

・タフな試合だったが最後まで集中力を切らさなかった

最終ラインを高く保ちコンパクトな攻撃的なベティスを相手に、今日はとてもタフな試合となったが、バルサは試合開始から終了の笛が鳴るまで集中力を切らさなかった。ベティスが強くアクセルを踏んだ時間は試合をコントロールできなかったが、それ以外は問題となるシーンは少なかった。チームはとても試合に集中しているようで、敗戦後だったがチームは良い状態にみえる。

 

監督選手評価・採点

※()の中の数字は選手評価点。6が平均で1が悪く10が最高点。★はMOMの選手。

監督エルネスト・バルベルデ(8)

今日もお得意の4-4-2のコンパクトなチームで戦い、敗戦後の試合を大量得点の勝利という形で、バルセロナ周辺を黙らせることに成功した。

中盤の4枚の組み合わせは現状予想が難しくなっており、ラキティッチとブスケツ以外の2枚はどうなるかは本当に予想できない。コウチーニョも加わるとチームのバリエーションはとても増えそうだ。

前半苦しんで後半に勝利という形はいつも通りの試合展開だったが、なにかで失点してしまうと苦しくなる展開になるので、シーズン後半戦は前半の45分間になんとか先制点を取りたい。

今日は前半ずっとズルズル悪い試合内容でもなかったので、バルベルデ監督の修正が早まっているとして、ポジティブにとらえれる試合になりそうだ。

 

GKシュテーゲン(7)

大ピンチがなくシュテーゲンのビッグセーブの必要性がなく、シュートはしっかりとキャッチしてベティスの勢いを断ち切ることに成功していた。またクロスボールにおけるハイボールの処理、そして飛び出して未然にピンチを防いだりと、今日も全体を通して安定していた。シュテーゲンの威圧感は増すばかり。

 

DFセメド(7)

守備面では問題なくプレーしていた。危険なエリアのカバーリングだったり、1対1の対応が良かった。攻撃では遠慮したり視野が狭かったりとまだ持ち味がすべて出ていないが、今日はシュートだったりドリブルの仕掛けなど、徐々に良くなってきている。

 

DFピケ(7)

裏へのスペースのカバーリングでしっかりとボールを処理し、今日は1対1の状況もほぼなく安定していた。ビルドアップのパス回し時にパスコースがなくても落ち着いており、目立たなかったがピケの存在感は大きかった。

 

DFベルマーレン(7)43分OUT

体にムリがきいてきて良いカバーリングをしていただけに、今日の怪我での負傷交代はチームとして痛かった。怪我の状況はまだ分からないが、多少の痛みや違和感のようにみえ、2~3週間で戻ってきてくれればなにより。やはり怪我をしたかと思わなくもないが、ウムティティが復帰したりジェリー・ミナが起用できるようになれば、ベルマーレンの負担も軽くなるので、後半戦でのベルマーレンの活躍には期待できそう。

 

DFアルバ(8)

前半の苦しい状況の時から左サイドを何度も駆け上がり、アルバの攻撃参加が大きな攻撃のオプションの一つとなっていた。守備面では90分間激しい守備を実践していて問題なく、アルバの好守での存在感が光った試合だった。

 

MFセルジ・ロベルト(8)

今日は右SHとしてプレーした。ベティスのマンマーク気味のプレッシングの緩い場所がバルサのSHのポジションであり、ボールロストする機会もあったが何度かドリブルで抜け出してチャンスメイクしていた。ボール奪取後にバルサが得点を奪う機会もあり、攻守においてよく走りよくチームの勝利に貢献していた。パウリーニョ投入後は左SHの位置でのプレーとなったが、右とかわらず問題なかった。

 

MFラキティッチ(9)

今日のMOMにしても良い活躍ぶりだった。この試合の均衡を破る先制点を奪い、1アシストも記録した。今シーズンのリーガ初ゴールには驚かされたが、後方からのスペースへのランニングがとても効果的で見事でした。今日はブスケツとの中盤の関係性では後方に位置して守備的な役割を担ったが、CBのカバーや中盤の底での守備はとても効いていた。ボールを奪い返す機会はとても多かった。

 

MFブスケツ(7)81分OUT

今日はどんどん前にプレッシングを仕掛けて、ブスケツの鋭い読みでボールを奪おうとしたが、ベティスもうまくて引っかかるシーンは少なかった。それでもチームの2点目のきっかけとなるボール奪取とアシストを決め、エスパニョールの試合含めてタフな試合が2試合続いて、次の試合を考えれば納得の途中交代となった。

 

MFアンドレ・ゴメス(7)65分OUT

前半は特に左サイドでボールを収める役割として機能していた。そこからのパスの展開やゴール前での決定的な仕事はあと一歩という感じで、あとは何か一つ大きな仕事を成し遂げて、自信をつけたらゴメスの覚醒も間近なのかもしれない。守備ではいつも通りチームの一員として機能していた。

 

FWメッシ(9)★

「神様、仏様、メッシ様」と、炎の体育会TVで人間ではないキックをみせていたが、今日の試合を見れば本当に人間ではない活躍ぶりで今日のMOMに。2得点1アシストという活躍だけでなく、ボールを持てば攻撃の起点となっており、シンプルにパスを出すタイミングも良く、後半終了間際であの質と精度の高いドリブルは、ベティスの頑張っていた選手達にはバルサファンでもかわいそうにみえた。

炎の体育会TVを見ていない人がいるかもしれないので、一応動画をはっておきます。

https://www.youtube.com/watch?v=KQ3umSDzm4A

※上記の動画はYouTubeチャンネル「#1 パーキー」様より引用

メッシなら20枚すべて難しい的にすると、やっと人間レベルでのテストになるのかもしれませんね。

 

FWスアレス(9)

メッシと同じくらい活躍をし、ポストプレーでも違いをみせていた。2ゴール2アシストとストライカーだけでなくチャンスメイクでも活躍していて、特にチーム3点目のボレーのシュートはお見事の一言に尽きる。苦しい状況でも最前線でスアレスがタメを作ってくれるシーンは増えてきており、スアレスが本調子になったと同時に、バルサの強さは一つステージが上がった。

 

DFウムティティ(6)43分IN

怪我から復帰したばかりでこの激しい試合は怖かったが、怪我なく無事に試合を終えれたことがなにより。ベルマーレンの怪我で突如の出場であり、さらに久しぶりの出場ということもあり、少しウムティティにしては鈍い一面もあったが、全体を通せば問題なく落ち着いてプレーしていた。

 

MFパウリーニョ(7)65分IN

バルベルデ監督はどうしてもパウリーニョに、守備的な役割を担いながら攻撃の特徴を出せるように固執しているようだ。CLの試合などで絶対に失点せず、なおかつできれば得点も奪いたいというチームのオプションを作りたいのかもしれない。守備の役割を任せれば守備面でしっかり活躍する選手なだけに、今日は守備でしっかりと活躍し、攻撃でも何度か迫力のある攻撃参加をみせていた。

 

FWデウロフェウ(6)81分IN

今日のデウロフェウは前の試合のラフィーニャ同様に、移籍の交渉を優位に進めるための投入だったのかと思えば、どこか寂しくなる出場となった。プレー自体は悪くなく、ゴール前で押し込むシーンでゴールを決めてくれれば良かった。全力プレーをしていただけに、移籍をしたとしても活躍はできそうだ。

 

試合結果

ベティス0対バルセロナ5

得点者

59分ラキティッチ(スアレス)

64分メッシ(ブスケツ)

69分スアレス(ラキティッチ)

80分メッシ(スアレス)

89分スアレス(メッシ)

 

最後に一言

国王杯とリーガは別物でありながらも敗戦後の試合であり、ピンチは少なく無失点で終え、大量得点で勝利をおさめれたことは、チームの自信をゆるぎないものにしたに違いない。

リーガでは2位以下に勝ち点差10以上離れている状況となり、完全に相手チームを気にせず試合に集中できて、さらにバルサの強さが際立っている。

次は0対1の敗戦で折り返すエスパニョールとの国王杯の試合となり、ここでバルサがリアクションを示して勝ち切れば、あの敗戦はさらにバルサの勢いを加速させるものとしそうだ。

 
 

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