17/18リーガ第21節 1/28 バルセロナ対アラベス 試合結果・評価

時間帯別試合支配率

※赤色はバルセロナ、白色は互角、黒色はアラベス

・バルセロナ5分、アラベス0分、互角85分

アラベスは中央のスペースを絶対に空けない守備と、バルサの攻撃を理解しているかのようなカバーリングの連続で素晴らしい守備をみせた。そして時よりみせるカウンターとキープ力でバルサを苦しめた。

バルサは全員で守備を固めるアラベス相手にサイドでも中央でも数的不利の状況とスペースがなく、特に前半はサイドがうまく使えず、窮屈な攻撃となりチャンスはあまり作れなかった。

後半になり両SBが交代してからバルサの攻撃は活性化されたが、アラベスの守備を完全に崩す攻撃はできなかった。

そんな中でも最後は2得点奪い、前半の失点から逆転して勝利してみせた。

 

試合での課題点

・ラキティッチとパウリーニョの関係がちぐはぐ

ラキティッチとパウリーニョの中盤の中央の2人のポジショニングや関係性が微妙で、個としては活躍したが連携や周りとの関係性で生きる機会は少なかった。セカンドボールが拾えなかったり、CBのカバーリングがうまくいかなかったり、パウリーニョの攻撃の良さが出なかったりと、この試合においてはちぐはぐな関係性にみえた。

 

・セメドとディニュならサイド攻撃が使えない

右のセメド、左のディニュと効果的な攻撃ができずに、前半のバルサはサイドが使えずにとても苦しんだ。セメドは消極性とポジショニングが低く、ディニュはどうにかしようとしたが周りとの連携が悪く、どちらも攻撃ではうまくいかなかった。2人とも守備ではそれなりに活躍していたが、攻撃でも活躍してくれないとこれから厳しくなりそうだ。

 

試合での良好点

・コウチーニョが初スタメンだったが前線は流動的な動きをみせた

コウチーニョが初スタメンでもっと攻撃がちぐはぐになる可能性もあったが、コウチーニョの動き出しがうまいこともあって前線の動き出しは流動的でよかった。アラベスの守備が良かったのでチャンスにはならなかったが、コウチーニョをスタメンにしてもチームとして攻撃は機能しているという感触を得れた。

 

監督選手評価・採点

※()の中の数字は選手評価点。6が平均で1が悪く10が最高点。★はMOMの選手。

監督エルネスト・バルベルデ(7)

バルベルデ監督は両SBとブスケツを外すという多少のローテーションをして挑んだ。今日はそれによってとても苦しんだ試合となった。

コウチーニョがメッシの空けたスペースに入るという攻撃の形は悪くなかったが、アラベスの良い守備もあって最後までチャンスは数多く作れなかった。

それでも最後は逆転での勝利を収め、今日も途中交代のカード3枚とも適切で時間帯も良かったように思えた。

今のバルベルデ監督の悩みは、ローテをすると勝つのに苦労することなのかもしれない。

 

GKシュテーゲン(7)

失点はシュテーゲンにとってはアンラッキーで止めるのがほぼ不可能だった。それ以外のセービング、飛び出しでチームを救い、足元のプレー含めて今日もシュテーゲンは安定したハイパフォーマンスだった。

 

DFセメド(5)52分OUT

守備では後方のスペースのカバーリングで良いプレーをみせたが、攻撃では消極的で高いポジショニングをとれず、ボールを受けてもパスを出して終わりで右の攻撃を活性化できなかった。そろそろ攻撃面でも活躍するセメドを期待しており、特に高速ドリブルが完全に影を潜めていることは気になるところだ。

 

DFピケ(6)

守備面でそこまで仕事はなかったがそつなくこなしていた。攻撃面ではビルドアップやゴール前に入る動きでどうにかチャンスを作ろうとしていたが、アラベスの中央を固める守備の前に苦しんだ。

 

DFウムティティ(6)

対人の守備や出足の速さなど良い部分は多かったが、時よりウムティティにしては危なっかしいプレーもあった。怪我で試合を離れたことによって、シーズン前半戦のウムティティにはどこか戻れていないようだ。

 

DFディニュ(5)52分OUT

守備ではパスカットやプレッシングなど良かったが、攻撃ではディニュからの良い攻撃は少なかった。イニエスタとの連携は今日初めて組んだのかと思えるほど連携ができておらず、ディニュの飛び出しや動き出しがうまくいかなかった。アタッキングサードと呼ばれる敵陣地深くの位置で、仕事ができるようになることがこれからのディニュの課題になりそうだ。

 

MFコウチーニョ(7)66分OUT

初スタメンにしては周りとの連携面も良く、コウチーニョ自身のプレーも良かった。メッシの空けたスペースに入るという動きや、後方からのゴール前に入る動きはお見事で、ボールがない時の動きが素晴らしいことを証明した。ボールに触れても質の高いプレーでボールを失う機会は少なく、ビハインドでの途中交代となったがコウチーニョの出来は良かった。

 

MFパウリーニョ(6)

時より前線に侵入してシュートしたりボールを受ける機会こそあったが、基本的には後方に位置してパウリーニョの良さが出たのかは評価が分かれるのかもしれない。個人的にはパウリーニョの低い位置でのパスのさばきは求めておらず、ラキティッチとの関係性からもっと前線に絡むことを期待したかった。

 

MFラキティッチ(7)

バランスを取りながらパスを左右にさばき、今日も攻守で存在感があった。パウリーニョとの関係性が良くなかったように思え少し評価点を下げたが、ラキティッチ自身のプレーはいつもと変わらず良かった。ブスケツを休ませるのは必要だが、そろそろラキティッチも1試合フルで休ませる試合を上げてもいい気がする。

 

MFイニエスタ(9)★

中盤や左サイドで圧倒的な存在感をみせ、前線に入ったポストプレーでも見事なプレーをみせた。高いキープ力でボールを失わず、スルスル抜けるドリブルで局面打開を何度もしていた。同点ゴールをアシストしたのも高評価。守備でもハードなタックルで体を張っており、今日のMOMは間違いなくイニエスタだった。

 

FWメッシ(7)

アラベスの中央を固める守備を崩そうとしたが、引っかかったりボールロストする機会はいつもより多くとても苦しんだ。それでも後半になり両サイドが使えるようになると存在感が出始め、最後は見事なFKでバルサに勝利をもたらした。

 

FWスアレス(7)

ボールタッチが少し雑な時もあったが、前線での飛び出しや左に流れるポストプレーで何度かチャンスを演出した。同点ゴールをストライカーとして決めてくれて、バルサとしてはとても助かるゴールとなった。完全にゴールに向かうスアレスになっており、シュートを積極的に放っていたのも高評価。

 

DFセルジ・ロベルト(7)52分IN

右SBに入りピッチに立った瞬間から存在感があった。右サイドでの裏への飛び出し、ワンツーなどの連携した攻撃で右サイドを何度もえぐろうとしており、セルジ・ロベルトの投入は正解だった。ドリブルも相変わらずよかった。守備では逆サイドからのクロスやハイボールに難をみせていたが、それなりに守っていた。

 

DFアルバ(7)52分IN

ディニュとは違いアタッキングサードに何度も侵入して左サイドをえぐり、アシストこそなかったが効果的な攻撃をみせていた。セルジ・ロベルト同様アルバの投入は正解で、今日は強くアルバの存在感の重要性を感じる試合となった。

 

FWパコ・アルカセル(6)66分IN

途中交代で久しぶりに試合に出場し、裏への抜け出し、そしてクロスにおいて相手GKとの間に突進することが期待されたが、そこでは仕事ができなかった。リードを奪って完全に右サイドに入ってから攻守で存在感が少し出始め、久しぶりの出場ということもあり今日は少し甘めの評価にしました。

 

試合結果

バルセロナ2対アラベス1

得点者

23分グイデッティ[ア]

72分スアレス(イニエスタ)

84分メッシ

 

最後に一言

最後は勝利で終えて、カンプノウの試合で勝ち点を失わずに済んだことが何より良かった。今日はアラベスの出来も良かったので主力をそろえても苦労しただろうが、その場合は2対0で試合終盤までスコアはもつれなかったかも。

現状ローテーションをすると勝てないイメージがあるバルベルデバルサ。これからバルベルデ監督もスタメンの起用選手に頭を悩ませるかもしれません。

ローテをしたところが出来が悪く、それがチームのパフォーマンスを下げる要因になってしまい、少しの不安もありながらリーガ優勝に近づけたことは評価してよい試合になりました。

 
 

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