17/18リーガ第23節 2/11 バルセロナ対ヘタフェ 試合結果・評価

時間帯別試合支配率

※赤色はバルセロナ、白色は互角、黒色はヘタフェ

・バルセロナ5分、ヘタフェ10分、互角75分

ヘタフェは試合開始から10分まで、高い位置からマンマーク気味で積極的にプレッシャーをかけてきた。それは10分ほど続いた。それ以降は4-4-2のコンパクトな守備ブロックで守っていた。

対するバルサは急造CBコンビということもあって、攻撃時には常にブスケツが最終ラインに入って、後方は3枚の形をとりながら戦った。

前半はバルサがハーフコートマッチ気味で試合を進めるものの、中盤にブスケツがいないこともあって、パス回しは最終ライン中心になり攻撃のスピードが上がらない。

バルサはヘタフェを脅かす攻撃ができないまま、前半の45分間は過ぎていった。前半はヘタフェの術中にはまってしまった。

後半が始まると、前半の立ち上がりと同様にヘタフェが攻撃的に入ってきたことでバルサは苦しめられた。そして10分ほどヘタフェの時間で進んだ。

後半に入って前半と試合に変化はなく、バルベルデ監督はイニエスタとケガから復帰したデンベレを同時投入。

そして試合終盤にはパウリーニョを投入したが、バルサに大きなチャンスはほぼないままスコアレスドローで試合は終えた。

 

試合での課題点

・パス回し時に中盤の中央に一枚足りない

今日は急造CBコンビということもあっていつもとチームのバランスは変わり、ブスケツが長い時間最終ラインの位置でプレーした。そのため中盤の中央でパスをさばくのはラキティッチ一人となり、中央のサポートが足らなかった。今日のメンバーならメッシが中盤に下がり、左でほぼ仕事をできなかったコウチーニョをスアレスのそばでプレーするなり工夫がほしかった。ヘタフェはコンパクトな守備ブロックだったが、中盤と前線の間はスペースがあったので、そこを活用すればパス回しはもっと良くなっていた。

 

・サイドからの攻撃パターンが折り返ししかない

ヘタフェの中央を固める守備の前に、バルサもサイドから何度か良い形は作っていた。しかし、そこからのパスは右も左もほぼ折り返しの1パターンとなっており、相手にそこを警戒されて効果的な攻撃ができなかった。これは国王杯のエスパニョール戦から対策されていたが、バルサのサイド攻撃があまりにも1パターンになりすぎ。パコのニアへの動き出しだったり、スアレスに合わせても良かった。

 

試合での良好点

・今日は何も収穫がなかった試合、唯一デンベレの復帰とミナのデビュー戦となった

試合内容としては良好点はなかったが、ミナのリーガとカンプノウデビュー、そしてデンベレの怪我からの復帰が良いニュースだった。これ以外に今日は良い点がなく、久しぶりに悪いバルベルデバルサと感じる試合だった。

 

監督選手評価・採点

※()の中の数字は選手評価点。6が平均で1が悪く10が最高点。★はMOMの選手。

監督エルネスト・バルベルデ(5)

今日のスタメンはCBが足りないところにディニュ、そして攻撃の右にパコ、左にコウチーニョを起用した。

結果的にこれがダメだった。ビルドアップがうまくいっておらず中盤にパスが入らなくなり、そのため前線へのパスも限定されていた。

中盤の中央が機能していなかったのに大きな対策が見られなかったこと、そして後半に入って状況は相当悪かったのに動くのが遅かった。

50分にはイニエスタ投入の交代カードをきると思える後半立ち上がりの内容だったが、63分と遅かった。

最後のパウリーニョ投入に関しても70分や、遅くても75分までに交代カードをきってチームの攻撃に変化をつけてほしかった。

CBの人数不足でいつもと状況は違っていたが、今日のバルベルデ監督は動きが遅く修正も足りなかった。

 

GKシュテーゲン(6)

何度かヘタフェの鋭いシュートにあい、それを素早いセービングでゴールを守った。飛び出しも一度危ないシーンはあったものの、急造CBをカバーする飛び出しはみせていた。シュテーゲンはいつも通りの仕事をしていた。

 

DFセルジ・ロベルト(6)

右で幅を利かせながら積極的に攻撃しようとしていたが、サポートも薄く効果的な攻撃は少なかった。攻守において運動量が多く頑張っていたが、チームの出来とともにセルジ・ロベルトの活躍も影を潜めた。セルジ・ロベルト自身の動きはとても良かったのだが。

 

DFジェリー・ミナ(6)

バルサ初スタメン、リーガとカンプノウデビューと記念の試合になったが、チームの試合結果と内容はほろ苦デビューとなった。守備では少しファールが目立ち、まずはリーガの笛になれる必要がある。攻撃ではセットプレーの時の存在感はあったが、ビルドアップでは少しボールを持ち過ぎるシーンもあった。ミナ自身の活躍は、2試合目にしては悪くなかった。

 

DFディニュ(6)

CBでの起用だったが、守備面ではよく頑張って対応していた。裏へのスペースにうまく対応しており、球際で問題はあったものの全体的に守備面では及第点以上の活躍だった。攻撃は主にビルドアップだが、1タッチ余計に多いと思えるほど球離れが悪いのが目立っており、この部分は左SBの時と同じように改善点となった。

 

DFアルバ(6)

左サイドの高い位置でボールを何度も受けたが、えぐる攻撃は数えるほどだった。左からの折り返しを幾度となくカットされ、今日はアルバの効果的なパスは出なかった。攻守において走っており悪くなかったが、目立った活躍とはならなかった。

 

MFブスケツ(6)82分OUT

最終ラインでCBのフォローに入ることが多く、そのミッションは達成していた。中盤の位置でパスを受けると上手いプレーをみせていたが、その回数自体少なくブスケツの良さはあまり出なかった。

 

MFラキティッチ(7)★

中盤の中央で一人気をはいており、広いスペースを頑張って対処していた。一人でできるスペースは超えていたが、それでもラキティッチの活躍は光っていた。チームとして対処できていればなお良かった。

 

MFコウチーニョ(6)63分OUT

左でボールを何度か受けただけで、相手のライン間や裏などではほぼボールを引き出せなかった。まだ慣れていないことはあるが、アタッキングエリア以外の中盤で良いプレーはほとんどなかった。逆にアタッキングエリアでは鋭いシュートを何度か放っており、得意の左からのカットインのシュートは相当の精度を誇っていた。

 

FWパコ・アルカセル(5)63分OUT

何度かポストプレーで良いプレーはあったものの、全体を通せば存在感が薄かった。右から中央に位置した時には相手の裏への飛び出しを期待したが、その形は数えるほどしかなかった。守備ではハードワークしていたが、期待の攻撃面で活躍できなかった。

 

FWメッシ(6)

ヘタフェの何層にも感じられる守備の前に、メッシは何人にも囲まれて苦しんだ。メッシも右や前線や下がったりといろいろ試していたが、最後まで効果的な攻撃方法は見つけられなかった。何度かシュートも放ったが、今日は間違いなくゴールと思えるシーンで打たせてもらえなかった。

 

FWスアレス(6)

最前線で相手の裏を狙ったりと、相手CBと何度も駆け引きを行っていたが、最後まで得点を決めれなかった。良い形はあるもののぎりぎりオフサイドだったり、シュートはゴールに入らなかった。チームがボールを運べないので、長い距離のパスが増えてスアレスが生きるシーンも今日は少なかった。

 

MFイニエスタ(6)63分IN

攻撃にアクセントをつけるべく投入され、今日は可もなく不可もないパフォーマンスだった。イニエスタの存在感はあったものの、期待していたような効果は得られなかった。イニエスタが入ったことで、左の攻撃はスムーズになってはいた。

 

FWデンベレ(5)63分IN

約2か月ぶりの試合で、コンディション面を言うのはさすがにかわいそう。スパイクが芝にあっていないのかこけるシーンも多くあり、活躍しようと焦りがモロバレだった。周りと全くあっておらず新加入選手のデビュー戦を見ているようであり、デンベレもここから少しずつ良くなっていってくれれば。

 

MFパウリーニョ(6)82分IN

投入時間が短く、パウリーニョの存在感はそこまで光らなかった。それでも相手に威圧感を与え、もっと早い投入だったらなと思えた。

 

試合結果

バルセロナ0対ヘタフェ0

得点者

なし

 

最後に一言

ホームのカンプノウでローテーションもほぼしていない中での引き分け、ほぼ負けに等しい結果となってしまった。

国王杯からたて込んだ連戦で、チームの状態は完全に下降線をたどっており、今週のミッドウイークがCLだったら相当ヤバかった。

一週間の休みで選手のコンディションが復活するのに期待しつつ、2位アトレティコとの勝ち点差が7になったことで、リーグ戦はそこまで余裕がなくなってきた。

 
 

1 Responses to “17/18リーガ第23節 2/11 バルセロナ対ヘタフェ 試合結果・評価”

  1. レト より:

    アラベス戦の時点で露呈しかけた崩しのパターンの少なさですが、
    CLの直前で浮彫になったところでチームに解決策はあるのでしょうか・・・
    もともと攻撃のアイデアの少なさは散見されていましたけど、
    コウチーニョもデンベレも日が浅い現状ではなかなかに現状打破は厳しい気がします。
    どうせならデンベレの代わりにしばらくビダルを使って欲しいです。

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