17/18国王杯準々決勝2nd 1/25 バルセロナ対エスパニョール 試合結果・評価

時間帯別試合支配率

※赤色はバルセロナ、白色は互角、黒色はエスパニョール

・バルセロナ10分、エスパニョール0分、互角80分

試合開始と同時に、エスパニョールが1stレグの1点のリードを守ろうと超守備的に戦ってきた。

前半は、バルサがプレッシングでエスパニョールを自陣から脱出することを許さず、ハーフコートマッチの試合となった。

その中でバルサがボール奪取からの攻撃で2得点を奪い、前半の45分間でトータルスコア2対1として逆転に成功。前半はほぼ緩やかなバルサペース。

後半になっても試合展開とバルサの緩やかなバルサペースは変わらず時間が過ぎていった。

65分過ぎからエスパニョールの攻撃する機会が増えたものの、最後まで大きなピンチを迎えることなくバルサがこの試合を2対0で勝利した。

 

試合での課題点

・セットプレーから得点の可能性を感じなかった

今日の試合でバルサはセットプレーから何度もゴール前に蹴りこんだが、一度も先に触れることができずにセットプレーでの得点の予感はなかった。キッカーもビダルが蹴るなど、メッシやラキティッチが蹴ればよかったと思う部分もあり、もう少しセットプレーを重要と捉えるべき。サインプレーに関しては来週末にリーガでエスパニョールと戦うこともあり、そこまでの温存と思いたい。

 

・審判への抗議でのイエローをもらいすぎた

イエローを避けるためにも、審判団への抗議によるイエローはそろそろなくしたいところ。真剣に勝利に向かって戦っているので間違ったジャッジをされたらイライラするのも理解できるが、そこで何か言ったところでそのジャッジが変わることはないし、イエローをもらうだけというマイナスなことしか起きない。大事な試合でカードの累積によって出場停止という状況はなるべくチームとして避けたい。

 

試合での良好点

・敵陣地での素早いプレッシングが素晴らしかった

エスパニョールが最終ラインをあまり上げずに戦ったことでバルサが押し込める試合展開となり、そこでバルサはボールロスト後の素早いプレッシングでボールをすぐに奪い返していた。攻撃から守備への切り替えがおそろしく速い集中したプレッシングをみせてくれた。攻撃のパス回しというより、守備のこのプレッシングによって試合をバルサのリズムにしていた。

 

・ハードに集中した90分間だった

バルベルデバルサの当たり前になってきているように思えるが、90分間ハードに戦えており、この集中力はぜひシーズン最後まで持続してもらいたい。コンパクトなチーム作りにも成功しており、この集中力なら大崩れをする可能性はほぼない。

 

監督選手評価・採点

※()の中の数字は選手評価点。6が平均で1が悪く10が最高点。★はMOMの選手。

監督エルネスト・バルベルデ(9)

スタメンはほぼ予想通りのメンバーをそろえていたが、唯一のサプライズというか驚きはビダルの起用となった。

エスパニョールが守備を意識してバルサに中央でスペースを与えないことを考えて、サイドの幅を利かせるためのビダル起用だったが、そのビダルのアシストで同点に追いつくのだからバルベルデ采配が的中。

コウチーニョも大事な局面で使うなど、考えていても実際に行動するには躊躇しそうな采配で、見事に逆転でのベスト4進出を決めた。

危ないシーンも少なく試合運びも悪くなく、今日は前半で逆転したこともあり高評価。

 

GKシレッセン(6)

今日はほぼ出番がなかったが、飛び出しやキャッチングなどやはり安定していた。足元のプレーも安全第一でしっかりプレーしており、次の国王杯の試合でもよろしくお願いします。

 

DFセルジ・ロベルト(7)

ボール運びというドリブルが素晴らしく、そこまで良い崩しにはならなかったがビダルとの右の関係も良好だった。守備でも問題なく、ボールの処理含めて安定していた。

 

DFピケ(7)

守備の機会はあまり多くなかったが、ハイボールの競り合いやカバーリングなど安定していた。ラインコントロールもウムティティとならとても相性が良い。パス回しでも良かった面が多く、しっかりボールを動かしていた。

 

DFウムティティ(6)

怪我から復帰したばかりで個人として体のキレがシーズン前半戦ではなかったが、それでも対人の守備などの対応は良かった。これから調子を上げていけば、あの鉄壁のウムティティもすぐ戻ってきそうだ。

 

DFアルバ(7)

今日も精力的に左サイドを走っており、何度かメッシとの黄金コンビで良い飛び出しをみせていた。守備でもプレッシングや戻りが早く、攻守において良いパフォーマンスだった。

 

MFビダル(8)62分OUT

ビダル自身の最初の見せ場で、アシストとなるクロスをスアレスに送ってこの試合の先制点を演出。右サイドで何度も裏へのランニングをみせ、右サイドでボールを受けて横幅を作っていたのも高評価。守備でも切り替えが早くプレッシングをしており、ビダルのアグレッシブな動きはこの試合で目立っていた。

 

MFラキティッチ(7)90+3分OUT

攻撃ではシンプルにパスをさばいてビルドアップを助け、右サイドに入れば鋭いクロスでチャンスを演出していた。守備でもプレッシングが良く、自分のポジションだけでなく広いエリアもカバーしていた。攻守でうまくバランスをとっていた。

 

MFブスケツ(7)

パス回しではサイドにパスを散らし、高いキープ力でパスのつなぎ役となっていた。守備でもバランスをとっており、プレッシング含めポジショニングが良かった。

 

MFイニエスタ(7)68分OUT

負傷から帰ってきて持ち前の高いキープ力で存在感を発揮した。左サイドで数的不利な状況が多かったが、それでもパスをつないだりとマイボールを失わず見事なプレーだった。守備でも激しいタックルや素晴らしい読みでボールを奪い返しており、まだまだイニエスタ健在と感じさせる復帰戦となった。

 

FWメッシ(8)★

今日も一人だけ格の違うプレーの連続で、逆転の決勝点となるゴールを決めた。ボールを持てば危険な存在は変わらず、調子がとても良さそうにみえる。守備でもプレッシングに積極的に参加しており、最近のメッシはめちゃくちゃ良い状態。

 

FWスアレス(7)

この試合の先制点を決め、ポストプレーでも相手DFとの1対1で何度も勝利していた。少し雑なプレーも目立ってしまったが、そこもスアレスらしさかなと思えるところ。メッシとスアレスが調子良いとバルサの強さがハンパない。

 

MFパウリーニョ(7)62分IN

ショートカウンター気味の攻撃でうまい体の使い方で前を何度も向き、レベルの高さを改めてアピール。守備でも大きな問題にはならなかった。

 

MFコウチーニョ(7)68分IN

バルサデビューの試合となり、ハイレベルのパフォーマンスをみせた。カンテラの10代の若い選手のような細い体だが、フットワークが身軽で相手のプレスを簡単にかわしていた。質と精度の高いボールコントロールをみせ、あとはバルサの流れに入って攻撃ができ、守備面でもう少しハードワークできれば大活躍もすぐに訪れそうだ。正直ここまでの選手とは個人的に思っておらず、一段、いや二段上のレベルの選手だった。まだ今日は顔の表情から緊張しているように見えたが、バルサにすぐ適応して3月に入るころには普通にバルサの中でうまくプレーしている予感。

 

MFアンドレ・ゴメス(ー)分90+3分IN

時間稼ぎのために投入されて採点不可能。

 

試合結果

バルセロナ2対エスパニョール0

得点者

9分スアレス(ビダル)

25分メッシ

 

最後に一言

まず2ndレグのカンプノウノの試合で、逆転でのベスト4進出というミッションを達成して3冠獲得の可能性を残した。お見事な逆転劇でした。

最後はリードを広げれずに少し怖かったが、危険なシーンもほぼなく無失点の勝利もうなずける試合内容だった。

国王杯のベスト4にはバルセロナ、バレンシア、セビージャ、レガネスとなっており、バルサの優勝がみえてきたという印象。次の抽選が楽しみで、どこと戦っても苦労しそう。

リアクションをみせるべき試合でしっかりリアクションをみせ、バルベルデバルサの評価がさらに高まる試合となった。

 
 

2 Responses to “17/18国王杯準々決勝2nd 1/25 バルセロナ対エスパニョール 試合結果・評価”

  1. しろ より:

    ラキティッチの状態、すごくいいですね。逆にブスケッツが今ひとつ・、・
    ビルドアップが課題でもありましたが、今日のコウチ見るとかなり期待できそうですね。

  2. レト より:

    試合内容以上にマテオ・ラオス主審の相変わらずラフプレーヤーを増長させるジャッジングにイライラしました。
    ダービーなだけにラフプレーを警戒はしていましたが、主審との合わせ技で正に我慢比べの90分でしたね。

    ポジティブな要員といえばなんといってもコウチーニョでしょう。
    テクニック自慢のバルサといえど、ボールを持ったときこれだけワクワクさせられる選手は久しぶりです。
    CLに出られないのが残念ですが、周囲に価値を認めさせるのに時間はかからないと思います。
    デンベレも下手に焦ることなく切磋琢磨して欲しいものです。

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