17/18ガンペール杯 8/7 バルセロナ対シャペコエンセ 試合結果・評価

試合支配率

※赤色は完全なバルセロナ、オレンジ色は少しバルセロナ、白色は互角、灰色は少しシャペコエンセ、黒色は完全なシャペコエンセ

・バルセロナ75分、シャペコエンセ0分、互角15分

 

試合での問題点

超ポジティブな試合を演じたバルセロナだったが、やはりというか攻撃はほとんど左中心だった。右からの攻撃が少なかったことは不安材料で、ビダルが敵陣深くえぐったシーンが数回だったのがそれを証明している。メッシが中央に多く入ることでどうしても右からの攻撃は減ってしまうのだが、ここはもう目をつぶるしかないのか。

プレシーズンからセットプレー時のマークが甘いバルセロナ。セットプレーから相手に触られるシーンが多く、ここはもう一度気を引き締めてマークをしっかりするべき。マンマーク自体は変わっていないのにエンリケバルサの時より相手との距離が遠い選手が増えてきている。

 

試合での良好点

まずは選手のプレーの姿勢がとてもポジティブなものだった。試合開始直後から全力プレーをして、その勢いは止まることなく交代の時まで足と頭を休めることはなかった。この時期にこの姿勢はファンとしては嬉しいもので、やっているサッカーも含めてバルベルデバルサの期待感は膨らんでいく。

ボールロストからの鬼のようなプレスでボールを何度も高い位置で奪い返した。バルサの鬼プレスが復活したと思える試合内容で、シャペコエンセはほとんどバルサゴール前に攻め込むことはなかった。鬼プレスがあることでバルサの攻撃力もさらに活き、バルベルデバルサになってから守備の改善が顕著に見られる。

シャペコエンセは弱いチームでもなく親善試合だから手を抜いていたわけでもなく、どちらかというとマジな姿勢とコンパクトな守備でバルサ戦に挑んだが、バルセロナはそれを上回るパス回しを見せた。中央付近でスペースがほぼない中、メッシを中心に崩すのは見ていて気持ちがよく、中央に寄せてサイド攻撃から何度も良い形を作った。バルサらしい攻撃が増えてきている印象を受けた。

 

監督選手評価・採点

※()の中の数字は選手評価点。6が平均で1が悪く10が最高点。★はMVPの選手。

※今回はこの試合だけでなくプレシーズン総括の評価も書いています。

監督エルネスト・バルベルデ(9)

最近のバルサはネイマール騒動でピッチ内に焦点が当てられなかったが、今日のバルセロナはほぼ完璧な試合と言える試合内容を演じた。バルベルデバルサは良い戦いを見せており、公式戦が次と迫る今日の試合ではとてもポジティブな試合を見せた。

今日のスタメンは恐らくバルベルデ監督が考える現状のベストメンバーで、そこからピッチに送り込まれるのが早い選手ほど信頼度が高い選手だと考えられる。バルベルデの頭の中では恐らくスタメンの選手に文句なし、ベンチに座るメンバーは少し頼りがなく、そういう意味でも選手を補強したいのだろう。

 

GKシュテーゲン(7)66分OUT

今日はほぼ出番なし。練習を始めて間もなく、まだ本格的なセービング機会は少ないがまぁ大丈夫のように思える。試合を重ねて安定したプレーを見せてほしい。

 

DFビダル(7)77分OUT

激しいプレスと積極的な守備で何度もボールを奪い返し、かつての守備の不安も少なくなってきた。右サイドで幅を使う為にボールを受け、攻撃でもそつなくこなした。プレシーズンから良いプレーを続けており、右SBのファーストチョイスはビダルで間違いなさそうだ。

 

DFピケ(7)77分OUT

落ち着いたパス回しでビルドアップに貢献し、守備ではナイスカバーリングで上手くパスをつないだ。プレシーズンからいつも通りの安定したプレーを行っており、今シーズンもDFリーダーとして頼れそうだ。

 

DFウムティティ(7)61分OUT

ほぼ出番なくパスを回すことで試合を終えた。昨シーズンの活躍がまぐれではないプレーをこのプレシーズンでも見せており、今シーズンもCBのピケの相方はウムティティになりそうだ。

 

DFアルバ(9)77分OUT

左で何度も上下運動を行い、効果的な飛び出しで何度もチャンスを演出した。今日のように攻撃で多く絡むアルバは久しぶりのように感じ、戻りも速くとても元気なアルバだった。ポジションを争うディニュの出来も悪くないが、アルバの出来が良すぎて左SBはアルバで間違いないだろう。

 

MFブスケツ(9)77分OUT

上手いポジショニングと鋭い読みで何度もボールをカットし、攻撃ではボールを失わずに鋭い縦パスを通しまくりで文句なしの出来を見せた。ブスケツのミドル弾は鮮やかだった。プレシーズンからずっと安定したハイレベルのブスケツの姿を見せており、昨シーズン序盤のような不調のブスケツとはならなそうだ。

 

MFラキティッチ(9)77分OUT

ピッチ上に立てば他のCHの選手より良いプレーを見せており、やはりスタメンはラキティッチだなと思わせるプレーを見せた。攻撃参加でも多く絡んでおり、後方のカバーリングだけでないこのラキティッチの姿はすごくいい。プレシーズンの試合から全力プレーで油断も隙も見せないラキティッチ、やはり良い選手だと感じさせる。

 

MFイニエスタ(8)61分OUT

桁外れな状況判断の高さとそれを実現する技術力で良いプレーを見せ、今シーズンも中盤の核はイニエスタになるのかもしれない。33歳になってもまだまだチームを引っ張れる選手で、バルサのキャプテンでもあるイニエスタ。今シーズンで契約は切れるが、1年でもいいから契約を更新してほしい。

 

FWメッシ(9)77分OUT

この時期にこれだけコンディションがいいメッシを見るのは初めてとも思えるプレーを見せている。ネイマールが移籍して前線ではメッシに期待がかかるが、しっかり活躍してくれそうだ。中央付近でスペースがあまりない中、上手すぎて簡単にプレーしているように見えるが異常なプレーの連続となっている。

 

FWスアレス(7)77分OUT

プレシーズンからのノーゴールをこの試合で終わらせ、やっとスアレスにゴールが戻ったのが良かった。決定機で決めきれないスアレスが続き、少し焦っているように見えたがこれで大丈夫そうだ。もっとゴールを決めれたということで評価は低めに。ネイマールがいないくなったのでスアレスにも大きな期待がかかる。

 

FWデウロフェウ(9)★45分OUT

ネイマール不在で誰がその穴を埋めるかに注目が集まったが、バルベルデはデウロフェウを抜擢。デウロフェウも1ゴール2アシストとしっかりと結果を残し、プレーでも良いプレーの連続だった。デウロフェウの課題とも思えた球離れの悪さや、守備への貢献度の低さは今日は解決されており、逆に持ち味のドリブルがなかったのにこの活躍は驚くべき良い誤算となった。ボールを貰う前の動きが抜群で、デウロフェウの活躍はポジティブなものとなった。

 

FWデニス・スアレス(8)46分IN

バルベルデバルサでは左WGにほぼ固定されており、今日はゴールという得点に絡むプレーで大きなアピールをした。このプレシーズンでは左SBもシンプルに使いながら良いプレーを見せており、バルベルデの中ではデニスの序列は高そうだ。

 

DFマスチェラーノ(6)61分IN

今日もいつも通りの集中したプレーで後方を支えた。今シーズンも全く問題なし。今シーズンがバルサでの最後のプレーになるかは不明だが、人間性の高さやプロフェッショナルな人格なので、選手を引退した後は数年休んでバルサで何か仕事をしてほしい。

 

MFセルジ・ロベルト(6)61分IN

中盤に入るとどうもプレーに迫力不足を感じ、今シーズンはポジション争いで苦しみそうだ。それでも中盤での序列は高く、ローテーションや途中出場含めて多くの出場機会を得て成長してほしい。中盤での良いプレーも右SBを2年間近く続けたことで勘が鈍っているのかもしれない。少し気長に活躍を待とう。

 

GKシレッセン(7)66分IN

今日も安定したプレーを見せた。プレシーズンで評価を大きく上げ、もしかしたらスタメンはシュテーゲンではなくシレッセンもあるかなと思っていたが今日はシュテーゲンだった。スペイン・スーペルコパではもしかしたら1試合ぐらい出場機会が与えられるのかもしれない。バルサの第2GKとしては十分な戦力。

 

DFセメド(7)77分IN

今日は親善試合の中で最高のプレーを見せ、今日ぐらい攻めるセメドの姿を見せ、良いプレーをしてくれば。バルサの右の攻撃の少なさもセメドの個人技なら、もしかしたら…という期待感もあるので、まずはこのままバルサに慣れて良いプレーを少しずつ見せてくれば。セメドの活躍を焦ってはいけないと分かっていたが、自分は少し焦り過ぎていたのかもしれないと反省。

 

DFマルロン(6)77分IN

今日の試合に出場したということはトップチーム登録になるのかと思わせ、バルベルデのこの起用は嬉しい起用となった。イニゴ・マルティネス獲得の噂もあるが、このマルロン昇格で我慢してほしいというのがバルサファンの本音だろう。今日も落ち着いたプレーを見せた。

 

DFディニュ(6)77分IN

プレシーズンからポジティブなプレーを続けており、守備では問題なく、攻撃ではデニスとの連携が良い感じ。アルバが不在になってもディニュがいたら何とかなりそうだ。

 

MFサンペル(7)77分IN

両足を使ったボールタッチから鋭い縦パスを送っていた。このプレシーズンでアピールしようと必死なサンペルの姿は大きな収穫だった。トップチームに残るかはまだ不明だが、個人的にはもう1年レンタルで来季に帰って来る形がベストに思える。

 

MFアレニャ(6)77分IN

今日は大きなインパクトは残せず、悪くもなく良くもない出来だった。それでもプレシーズンのプレーは大きな可能性を感じさせるものであり、将来的にバルサの戦力になるとして期待したい。今シーズンはBチームに戻るのか、トップチーム昇格になるのか、もしかしたらレンタル移籍もあるのかとどうなるかは分からないが、バルサからは手放さないだろう。

 

FWムニル(5)77分IN

自分をアピールしようとボールの持ちすぎで、どうもプレーのリズムがバルサとは合っておらず、バルサに残ることはほぼないだろう。どこに移籍するかは分からないが幸運を祈る。

 

FWパコ・アルカセル(5)77分IN

今日はPKを止められ、決定機のボールタッチも上手くいかずノーゴールに終わったのが悪かった。プレシーズンから動き出し自体はチームに絡んで良いのに、最後のボールタッチがどうもうまくいかない。最後が上手くいけば十分攻撃のジョーカーとして使えそうなのだが、これからどうなるのやら。

 

試合結果

バルセロナ5対シャペコエンセ0

得点者

6分デウロフェウ(ラキティッチ)

11分ブスケツ(デウロフェウ)

28分メッシ(デウロフェウ)

55分スアレス(メッシ)

74分デニス・スアレス(メッシ)

 

最後に一言

次からは公式戦のスーペル・コパのレアル・マドリード戦があることもあり、気楽に試合を見られるのは今日まで。

バルベルデバルサはとてもポジティブなサッカーを見せており、主力が揃えばリーガでもCLでも優勝候補になるのは間違いなさそうだ。

今日は選手達のプレーの姿勢も良く、正直今日のバルサを見せれば、スーペル・コパの獲得はほぼ間違いないだろう。

ひとまずこのプレシーズンで、バルベルデ監督への不信はある程度消えたものと感じており、しっかりとバルベルデバルセロナをこれから応援していきましょう。

 
 

2 Responses to “17/18ガンペール杯 8/7 バルセロナ対シャペコエンセ 試合結果・評価”

  1. レト より:

    デンベレの交渉は難航しているようですが、今回の試合を見るとコウチーニョよりデンベレの交渉を優先して欲しかったですね。
    レギュラークラスの攻撃力は申し分ないですが、
    前回の親善試合で控え主体ではまだまだ頼りないことが改めて浮彫になったので
    ローテーションの編成には悩まされそうです。
    それからカウンター守備には難ありなのがスーペルクラシコでどうでるか・・
    今回は見送ります。

  2. メシコシ より:

    親善試合とは言え、鮮やかな連動性で何度も相手守備陣を破壊していました。
    スタメン全員が躍動しており、スーペルコパに向けて希望が持てそうです。
    デロウフェウに関しては、まだ個人技で打開するようなシーンは見せてないですが、逆に我を殺したかのようにパスワークに参加する姿勢は好印象です。
    コウチーニョやデンベレなどの噂がありますが、取れなくてもデニス、デロウフェウ、アルダ、パコと何とかなりそうな気がしてきました。
    そもそも最高クラスの二人がいるわけですしね。
    後はイニエスタのポジで、デニス、ラフィーニャ、セルジの内誰か、ブスケのポジでゴメスあたりが覚醒すれば、マドリーのベンチ無双を仕返し出来ますね。
    ひとまずスーペルコパでバルベルデバルサの良い船出を!

コメントを残す

このページの先頭へ