17/18リーガ第1節 バルセロナ対ベティス 試合結果・評価
■ 目次
試合支配率
※赤色は完全なバルセロナ、黄色は少しバルセロナ、白色は互角、灰色は少しベティス、黒色は完全なベティス
・バルセロナ10分、ベティス0分、互角80分
ひとつのプレー、ひとつの流れでは何度もバルセロナが良いプレーをみせたが、時間となるとバルセロナの時間帯は少なかったように思える。試合の支配とは言わないまでも、守備のアプローチから試合の大部分はコントロールしていた。
試合での問題点
ボールポゼッションからの攻撃での崩しがほとんどなかった。効果的な攻撃はブスケツの縦パス、セルジ・ロベルトのフリーランニングだけであり、中央を固めるベティスをほぼ崩せなかった。また2トップ気味に入ったデウロフェウとパコ・アルカセルの2人が絡む攻撃がなく、メッシが前を向いた時にこの2人の動き出しが少なかったのも問題だった。
試合での良好点
守備ではベティスのビルドアップを何度もはめて攻撃につなげた。ベティスのビルドアップがあまり良くなかったのもあったが、バルベルデバルサがやろうとするサッカーはみられた。しかし、自陣の守備になると中盤にぽっかりスペースを与える時もあり、まだまだ守備でも改善点は多そうだ。
監督選手評価・採点
※()の中の数字は選手評価点。6が平均で1が悪く10が最高点。★はMVPの選手。
監督エルネスト・バルベルデ(6)
守備時はパコとデウロフェウが両サイドのスペースを埋めるために下がり、メッシが最前線でセルジ・ロベルトが1,5列目の4-4-1-1。攻撃時はメッシとセルジ・ロベルトがトップ下のようにプレーし、4-2-2-2に近いシステムで戦った。
このシステムで活きたのはフリーランニングやプレスで効果的なプレーをみせたセルジ・ロベルト、逆に持ち味を出せなかったのがパコ・アルカセル。今日の役割ならパコ・アルカセルの所にデニス・スアレスの方が良かった気がする。
スアレスとイニエスタ欠場でバルベルデ監督が試そうとしたシステムの一つと考えられ、予想のつかない面白いシステムとなった。
試合としてはボール保持時に効果的な攻撃をみせれないのは大きな課題だったが、ハイプレスや高い位置の守備から攻撃の活路を見出した試合だった。
まだリーグ開幕戦という時期もあって、チームとして固まっていない部分が多くあったが、まずは勝利して勝ち点3を獲得したことで合格点のリーガのスタートとなった。
GKシュテーゲン(6)
ほぼ出番なし。セービング機会はなく、バックパスをさばいただけで評価らしい評価は逆に難しい選手となった。バルセロナにとってはこの試合展開が好ましい。
DFセメド(7)
タフネスの一言に尽きるほど運動量をみせ走り、息を大きく切らすこともなく無尽蔵のスタミナを見せつけた。さらに足技で何度か華麗なプレーをみせた。効果的な攻撃回数はまだ少ないが、右サイドで何度か可能性のある攻撃をみせた。
DFマスチェラーノ(7)
決定的なピンチをスライディングで防ぎ、全体的に安定したプレーをみせた。何も問題なくプレーしており、まだまだ頼れる存在感をアピールした。
DFウムティティ(7)
安定感抜群のプレーでほぼ問題なくプレーし、ビルドアップでも問題なかった。今シーズンもウムティティスタメンでリーガのチーム連勝の記録がこれから作れれば。
DFアルバ(7)87分OUT
何度かカバーリングで危ないシーンを守り、ビルドアップなども特に問題なかった。今日は攻撃参加でおとなしかったが、安定したプレーだった。
MFラキティッチ(7)
完全に黒子役の仕事に徹して攻撃参加はほとんどせず、守備やボールのつなぎで仕事をした。何度も守備でボールを奪い返すシーンを見せ、時に効果的な縦パスを送るなどさすがの活躍だった。
MFブスケツ(8)
攻守においてブスケツの存在感は光り、ボールを失った後の守備ではブスケツの上手い守備をみせた。攻撃では効果的な縦パスを何度も送り、今日のチームの中ではメッシを除けば攻撃のスイッチを握った選手となった。高い位置まで攻撃参加をするなど、ラキティッチとブスケツの役割はいつもと逆となった。
MFセルジ・ロベルト(8)
主にトップ下の位置でプレーし、よく走って良いプレーをみせた。攻撃では左で様々な所に顔を出し、ボールを受けたり引き出したりと攻撃の起点と少しなった。守備ではトップ下のセルジ・ロベルトはプレスで大きな効果を発揮し、何度も良い形でボールを奪い返す形をみせた。トップ下のセルジ・ロベルトもありかなと思わせるプレーだった。
FWメッシ(9)★
やはりというかバルセロナの王様であるエースのメッシが前を向けばハイレベルのプレーをみせ、誰もかなわないというプレーの連続だった。ポストに3回当てて得点こそ取れなかったが、チームの攻撃をしっかり引っ張っていた。守備面でもう少し走ってもいいようにも思えるが、今日はスアレスもいなかったので楽した感じなのかもしれない。
FWデウロフェウ(7)71分OUT
試合途中から積極的なプレーをみせ出し、今日はチームの2得点両方に絡んで仕事をした。まだ周りとの連携が不十分で自分のプレーに戸惑いがあるように見えるが、時間が経てばバランスを保ちながらさらに良いプレーをみせてくれそうだ。
FWパコ・アルカセル(5)82分OUT
左サイドで主にプレーし、ゴール前に顔を出す機会は少なく、ポストプレーでも相手を背負って上手いポストプレーは出来なかった。全体的にゴール前や中央で自由に動き出す機会が少なく、チームの動きをしただけでパコらしさは出せなかった。
FWビダル(6)71分IN
一度決定機を迎えるが決めれず、後はチームプレーに徹していた。高い位置でのプレーで少し嬉しそうだった。
FWデニス・スアレス(6)82分IN
短い時間ながらアピールしようと必死な姿勢は好感があり、少し良いプレーをみせて次もチャンスが与えられるだろう。
DFディニュ(6)87分IN
一度クリアからピンチこそ作られど、基本的にはアグレッシブで問題なかった。
試合結果
バルセロナ2対ベティス0
得点者
36分オウンゴール
38分セルジ・ロベルト(デウロフェウ)
最後に一言
試合を見ていて爽快感こそなかったが、終わってみればベティスのシュートは2本だけとピンチというピンチはなかった。
「ピンチは少なくチャンスを多く」すれば勝利出来る確率は高くなるが、今日は「ピンチは少なくチャンスは普通」という感じの試合だった。
スーペル・コパでダメージを受けたチームを考えれば、今日は勝利+無失点で終えれたことは大きなプラスになりそうな試合となった。
まずは幸先良くリーガをスタート出来て、バルサファンにとっては少し安堵感を迎えれそうです。
デウロフェウ・セメドの新しいコンビは見ていて非常に面白かったです。
ただ、パコがやりづらそうで、左サイドからの攻撃の質をどう上げるかが問題ですね。
守備は安定していましたが、ポゼッションからの崩しが少なかったため、エスパニョール戦では勝ち点の取りこぼしがやや不安になります。
個人的には、ロングパスによる攻撃の起点を作れるジャン・セリの獲得はそこまで悪いものではないかなと思います。
ベティス相手ですがコンパクトに試合をしていて希望はまだ残っているかな……と感じる試合でした。
あと前からちょいちょい思っていたことですが、精度や展開力は劣るが集中力がある分、ウムティティの相方はマスチェラーノのほうが良いような気がします。
(1)ネイマールの移籍金で大金を持っていることが周知の事実
(2)チームが不調で大きな補強を求められている
(3)積もり積もったフロントへの不満をそらすために補強したい
この三つがリヴァプール、ドルトムント共に足元を見られている理由だと思います。
隠し球があるならまだしも、Bプランのセリを5000万ユーロで買ったりするパニックバイも有り得るのが恐ろしい。
デンベレの逃避行をバルサが仕組んでいるなんて与太話はスルーした方が良いですよ。
コウチーニョもそうなんじゃないか?なんて馬鹿な話もあって笑っちゃいます。
ヴェラッティで同じような状況になって失敗してるのに、良好な関係を築いているリヴァプールやドルトムント相手にやるわけないでしょう。
パコがなかなか連携に絡めてなかったですね。
裏への動きなど、スアレスいない現状パコに期待するしかないですが、今日みたいにずっとライン高いと、サイドでは活きないですね。
監督のイメージとしては、CFでなく、ペップ時代のペドロやビジャのような期待があるんでしょうかね?
今日の試合では、セルジロベルトが輝いてましたね。まずいロストがあったのは残念ですが、しっかりゴールで取り返してたし。
あと、もう移籍市場も終わりなのに、余剰戦力の問題も、補強の話も何もまとまってなくて、フロントの問題がかなり表面化しましたね。デンベレの件でブンデスからもバルサフロントを非難する声も上がっており、サポとして悲しいですね