17/18リーガ第5節 9/19 バルセロナ対エイバル 試合結果・評価
■ 目次
試合支配率
※赤色は完全なバルセロナ、黄色は少しバルセロナ、白色は互角、灰色は少しエイバル、黒色は完全なエイバル
・バルセロナ20分、エイバル5分、互角65分
試合での問題点
エイバルの組織されたプレスの前にバルサの中盤をつぶされてパスが上手く回らない時間帯が長かった。特にブスケツが完全につぶされたことでパスは最終ライン経由となり、パス回しのスピードが上がらなかった。またエイバルのプレスの前にボールロストも目立ち、もう少し失点していてもおかしくなかった。
ボールを前に運べないこともあって全体的に下がった守備となり、バルサのプレスがあまり機能しなかった。数的優位を作っても挟み込みが甘く、中盤は全体的に傍観者の守備となってしまいエイバルのパス回しで振られるシーンも目立った。
試合での良好点
最後のフィニッシュで決定力の違いを見せつけ、今日はチャンスをしっかり決めきっての大量得点となった試合。後半になってオープン気味の試合になってからよりバルサの攻撃力が活きた形となり、チャンスを作り早い時間帯でしっかりと試合の勝敗を決定づけたのは良かった。
監督選手評価・採点
※()の中の数字は選手評価点。6が平均で1が悪く10が最高点。★はMOMの選手。
監督エルネスト・バルベルデ(7)
ローテーションをしながらの初めての試合、カンプノウでの試合ということもあって勝利で締めくくれたのは素晴らしかった。チームの連勝を止めることなく、スタメン以外の選手が活躍していることからも現状は選手との関係は良好そう。
試合としてはパス回しで苦労して前半は苦しかったが、セットプレー含めてリードを奪ったことで後半に余裕が生まれ、最後はしっかりととどめを刺して主力の選手を休ませることができたのは大きかった。
交代枠も毎試合3枚すべて使い切っており、こういうところも地味に高評価。ラキティッチにアンカーをやらしたり、ビダルをWGで起用したりと試合終盤は良いテストになりながらも追加点を決めれて、バルベルデ監督自身だけでなく選手にも、そしてチームにも良い効果を与えることができた試合でした。
GKシュテーゲン(8)
ノーミスと言っていいほど安定したセービング、パス回し、そして飛び出しで良いプレーをしていた。ポストやクロスバーに助けられているものの失点数は1で抑えられ、シュテーゲンのセービングにチームはとても助けられた。
DFセメド(6)
何度か良いドリブルで駆け上がるシーンがあり、守備でも全体的に問題なかった。ビルドアップ時のパスの選択が少し後ろの選択が多く、ブスケツなどパスが回せそうな時は前に出せればさらに良くなる。攻撃でほんの少しずつだが攻撃参加するシーンも見られ、これからのさらなる活躍に期待。
DFピケ(6)
最終ラインのコントロールはお見事。ラインの上げ下げ時の最終ラインはとても綺麗で、ピケがいる時のラインコントロールはとても良い。ピケ自身はビルドアップで上手くプレーしており、守備でもそこまで問題なかった。スピード不足だけは気になるが。
DFマスチェラーノ(7)
守備では激しく守り、シュートブロックなど良かった。攻撃では斜めのロングパスをバシバシ通し、ドリブルで持ち出すのも良く、今日は攻撃でマスチェラーノの存在が光った。久しぶりの試合でもこの高いパフォーマンス、さすがプロの鏡とも呼べる選手。
DFディニュ(6)
いつも通り守備でしっかりと守り、1対1の対応など上手く守っていた。攻撃でも何度か良いフリーランニングをしており、効果的な攻撃参加もみられてよかった。全体的に安定したプレーで問題なかった。
MFブスケツ(6)65分OUT
今日は攻撃で見せ場はメッシへのアシストだけだったが、守備ではしっかりとしたポジショニングで中央へのパスを消しており、守備ブロックの1枚として機能していた。何度かパウリーニョとポジションを入れ替えて右CHに入ったりと、臨機応変に対応していたのも良かった。
MFパウリーニョ(8)
試合に出場して短いものの、ここまでバルサの中で上手くプレーできるのは嬉しい誤算。特にメッシにとても信頼されていてメッシとの連携は良く、前線への飛び出しで今ではバルサの大きな武器に。セットプレーからヘディングを決めたりと、2試合連続の得点もお見事。守備面でもう少しパウリーニョのハードな守備でボールを奪い返すシーンを見たい印象があり、守備でも良いプレーが出来れば文句なし。
MFイニエスタ(6)63分OUT
エイバルの激しいマークにあいながらも高いキープ力やドリブルで何度か良い展開をしており、さすがイニエスタというプレーはみせた。攻撃ではそこまで見せ場は作れなかったものの、守備面でしっかりとチームに貢献していた。
FWデウロフェウ(6)74分OUT
粗削りなプレーで何度もボールロストを繰り返していたが、裏への飛び出しではとても輝いていた。サイドを抜け出してからの折り返しが正直すぎるのでそこなども改善点で、課題が多いながらも良いプレーもいくつかあった。後は試合に出場して経験を積めばより活躍するでしょう。メッシから細かく指示を受けており、少しずつプレーを修正していってくれれば。
FWメッシ(9)★
軽いキックのPK含めた4得点としっかりとスアレスのいないチームで結果を出し、文句なしのMOM。高い決定力にボールを持った時の前への推進力はさすがで、他の選手とのレベルの違いを見せつけた試合だった。本当に人間のレベルを超えた存在で、正確なプレーの連続は常軌を逸している。
FWデニス・スアレス(7)
左サイドで何度もボールを受けてためを作り、周りの選手との連携も良くデニス自身のプレーも良かった。ボールタッチはレアル・マドリードのアセンシオやイスコにも負けていない感じで、バルサにはデニスがいるといった感じ。得点チャンスもしっかりと決めて2試合連続となり、CKのアシスト含めて得点に絡んだプレーが出来たことで評価もさらに上昇した。
MFセルジ・ロベルト(6)63分IN
途中出場するセルジ・ロベルトはどこか特徴を出せずにチームプレーに徹するところがあり、無難なプレーが多くインパクトはないが安定したプレーだった。もっと飛び出しだったりゴール前に入る動きを見せて、貪欲にプレーしても良い気はする。
MFラキティッチ(6)65分IN
ブスケツに代わりアンカーに入り、攻守においてシンプルながら激しいプレーで全く問題なかった。地味なオールラウンダーの選手で、GKとCF以外ならどこでもプレー出来そうなぐらい頭の賢そうな選手という印象を受ける。
FWビダル(7)74分IN
久しぶりの出場ながらビダルのアシストはお見事だった。伸び伸びとプレーすれば活躍する選手なだけに、飛び出しで良いプレーをみせる右WGはある意味ビダルに合っているのかもしれない。途中出場すれば得点に絡むのは昨季から継続されており、ビダルにもこういう形で出場機会が与えられてチームに貢献してくれば。
試合結果
バルセロナ6対エイバル1
得点者
20分メッシ
38分パウリーニョ(デニス・スアレス)
53分デニス・スアレス
57分セルジ・エンリク[エ]
59分メッシ(ブスケツ)
62分メッシ(パウリーニョ)
87分メッシ(ビダル)
最後に一言
バルベルデバルサになってローテーションを初めてしたこのエイバル戦、しっかりと勝利して勝ち点3を獲得できたことが何よりも良かった。
パス回しやビルドアップ含めてまだまだ改善できるところはチームに多くあり、新加入選手のフィット含めて、まだまだ伸びしろがあるので見ていて楽しいチームという印象を受けます。
週2試合の間隔で試合は続きますが、スタメン以外の選手達の活躍もあり、上手くチームが回ってくれるという感じを受けます。
最後に乾貴士にゴールを決められなくて良かった。乾の活躍には期待していますが、バルサ戦以外でお願いしたい。レアル・マドリード戦で頑張ってくれ。
パウリーニョの想定外の活躍が頼もしいですね。
戦術理解度は低いながら自身の持ち味を最大限に活かそうとする逞しさがいいです。
ついつい無難なプレーに終始してしまうカンテラには是非とも見習って欲しいです。
逆に空回りの印象が否めなかったのがデウロフェウです。
アピールに必死で視野が狭くなっているのかもしれませんが、彼のような選手にこそ落ち着いてほしいです。
対抗馬のビダルは守備が相変わらずなので出番は与えられると思いますが。
今回はハイプレスを軸とするエイバルが相手だったこともあり、CFを置かずにデニスを起用し、長いパスで裏を狙って広いスペースで攻めることが多かったです。
そのせいでボールをロストした際に中盤に広いスペースができ、バルサのプレスがあまりかからず守備が全体的に下がらざるを得なかったです。これはある程度は仕方ないなという気がします。
また、マスチェラーノのビルドアップ、ドリブルでの前線の押しあげがハイプレスに苦しむ中盤をかなり助けてくれた印象が強いです。
パウリーニョへのメッシの信頼、節々から感じられましたね。
ネタで終わるかと思いきや、いい補強だったのか?今後の活躍次第ですが、最初に抱いたマイナスイメージは薄れつつありますね。
今日のデニスはキレがすごかったですね。まさにレアルのイスコやアセンシオ、あるいはコウチーニョのようなレベルに行けそう。
使い続けて欲しいですね。
気になったのはビルドアップ。
ピケが守備含めて調子悪いようでしたし、デウロフェウがあまりキープできないので、セメドも出してに困ってた。
メッシが降りてもいいんでしょうけど、それじゃ結局メッシ依存から脱却出来ないので、他の人で頑張って欲しいですね
今日はメッシ大活劇でしたね。現在、いい方向に進んでいて気持ちがよいですが、不安なのは、メッシ依存がまた強まっているように見えることです。チングリが、メッシ不在のときにどんなフットボルをやるのかが興味深いですが、どのような布陣・戦術が最適だと思われますか。