17/18CL第1節 9/12 バルセロナ対ユベントス 試合結果・評価

試合支配率

※赤色は完全なバルセロナ、黄色は少しバルセロナ、白色は互角、灰色は少しユベントス、黒色は完全なユベントス

・バルセロナ20分、ユベントス5分、互角65分

 

試合での問題点

おおまかな守備は良かったが、今のままの守備では強豪相手には少し心配な部分は露呈した。もっとコンパクトに守り、連動性を高めて挟み込みのスピードを上げる必要がある。攻撃力のあるチームならもっと決定機を作られる可能性があった。

 

試合での良好点

選手の試合に対するリアクションが素晴らしく、その集中力も試合終盤まで続いていて、まずはバルベルデバルサが大きくリアクションをみせた試合だった。バルベルデ監督の試合前の「モチベーションはCLということで勝手に上がる」発言は事実となり、チームは試合内容以上に戦う姿勢でとてもポジティブな一面をみせた。

バルベルデバルサのパス回しも形になってきており、ハイプレッシャーの相手でもかわせることがある程度証明された。両CBとブスケツ、そしてGKのシュテーゲンを含めてパスを回し、周りのサポートの連携も良くなってきており、プレーの精度も悪くなくパスを回せるシーンが多かった。今日は時よりプレーが雑になるシーンが多かったが、ユベントスの威圧感とプレッシャーなのだろう。

 

監督選手評価・採点

※()の中の数字は選手評価点。6が平均で1が悪く10が最高点。★はMOMの選手。

監督エルネスト・バルベルデ(8)

デンベレをスタメン起用した以外は前回のリーガの試合と同じメンバーを送り出し、その勢いのままにユベントスを粉砕した。中2日の試合でコンディションが心配だったがそれを大きく闘争心とメンタリティが上回ってカバーし、バルサのハードワークの勝利となった。

まだバルベルデ監督のローテーションがどういうものになるかは不明だが、まずはリーガとCLでのスタートダッシュを決めて優位な位置にいることは喜ばしい。

チームは今までの戦い方を全力でぶつけた形での勝利となり、チームも選手達にも大きな自信となって一気に上昇気流に乗ったので、後はこの流れを少しでも長く継続してほしい。

 

GKシュテーゲン(7)

足元のプレーでは少し雑なところはあったものの、セービングではミドルシュート含めたユベントスのシュートを全て防いだ。全体的に安定していて、少し難しいセービングも無難にセービングしたので高評価。

 

DFセメド(7)

攻撃では参加機会がなく良さをみせることはなかったが、守備面でハードワークしてよく守っていた。守備で危なっかしいシーンは少なく、同サイドでのドウグラス・コスタとのマッチアップでのスピード対決は見ていて歯ごたえがあった。

 

DFピケ(7)

試合終盤にゴール前でチームの無失点を継続させる決定的なクリアをみせたほか、全体的に安定していてラインコントロールも上手く出来ていた。攻撃ではミスというミスはなくビルドアップで上手さを見せていた。

 

DFウムティティ(7)

自分の同サイドは突破させないという激しい寄せでしっかりと守っており、対人の守備やカバーリングなどで上手く対応していた。攻撃でもボールの持ち出しがあったりと、落ち着いてプレーしていた。

 

DFアルバ(8)

今日のバルサのチーム全体のハードワークを象徴するような選手であり、試合終了の笛が鳴るまでハードワークし続けた。守備では激しい寄せでピンチも防いでいた。攻撃でも左サイドで幅をきかせる位置でしっかりとパスをつないでおり、今日もアルバは良いパフォーマンスを見せていた。

 

MFブスケツ(8)

中盤の中央付近で常にユベントスの攻撃ににらみをきかせ、挟み込みや素早い寄せでチームの守備を大きく助けた。攻撃ではビルドアップを助ける上手いポジショニングでボールを前に運んでいた。攻守両面でブスケツの存在感が光っており、本当に今のバルセロナに欠かせない選手という存在感があった。

 

MFラキティッチ(7)77分OUT

ハードワークで守備面に貢献して、攻撃でもシンプルながらパスを散らして貢献した。最近のゴール前に入る動きでチームの追加点もしっかりと決め、交代するまで集中力を切らさずに良いプレーをみせていた。交代時に拍手を受けたのは当然の結果だった。

 

MFイニエスタ(8)83分OUT

中盤で攻撃面で存在感を圧倒的に見せており、ほぼボールを失わずに攻撃の起点として機能していた。スラスラとした切り返しやドリブルで相手を抜くイニエスタの姿を何度も見ることができ、まだまだこのレベルの試合でも頭一つ出ていることの証明となった。守備でもハードワークして全力で寄せており、コンディションも良さそうだ。

 

FWデンベレ(6)71分OUT

何度かデンベレらしいドリブルやスピードを見せて、デンベレの良い所が随所に出たのは良かった。先制点もデンベレの上手いターンが起点となっており、チームに貢献した。少し雑なプレーが続くこともあり、年齢が若いこともあるがこれは課題として浮き彫りになった

 

FWメッシ(9)★

宇宙人、怪物、人間ではない生き物など、もはや人間レベルでは考えられないほど決定的な仕事をこなし、3得点全てに絡んで文句なしのパフォーマンスだった。守備でも今日はとてもハードワークして寄せているシーンが多く、その姿勢でチームのプレスを何度か引っ張っていた。今日のメッシはイエローを受けてから特にテンションが上がった感じがあり、パフィーマンス含め文句なしのMOM。

 

FWスアレス(6)

前回の試合に続き味方と合わなかったり雑なプレーでボールロストするシーンが目につき、ここ数試合スアレスにしてはあまり良くないプレーが多い。試合終盤には少し足を気にする姿も見せており、まだ足の状態が万全ではないのかもしれない。一所懸命戦ってスアレスらしいプレーも時より出ていたが、少し休ませた方がいいのかもしれない。

 

FWセルジ・ロベルト(6)71分IN

デンベレの代わりに入り、チームの守備に神経を払ってチームプレーに徹していた。そこまで目立つシーンはなかった。

 

MFパウリーニョ(6)77分IN

パウリーニョ投入後からバルサのリズムはガクッと下がり、守備的な戦いとなった。チームがどれだけ意図的にペースダウンしたのかは分からないが、これが意図的ならパウリーニョ投入後のバルサは速攻をベースにした戦いになるのかもしれない。そしてパウリーニョの味方に寄ってきてのパス交換はほとんどいらないかな。

 

MFアンドレ・ゴメス(6)83分IN

時間が短いこともあって見せ場はなかったが、イージーなミスもありこういうところが悪いイメージにつながる。落ち着いてイージーなミスには注意。

 

試合結果

バルセロナ3対ユベントス0

得点者

45分メッシ(スアレス)

56分ラキティッチ

69分メッシ(イニエスタ)

 

最後に一言

スーペル・コパのレアル・マドリード戦はネイマールショックから立ち直れておらず混乱のままに完敗して、本当のビッグマッチはこのユベントス戦という感じだったが、チームはリアクションを見せて見事な勝利だった。

もう少しユベントスの時間帯が長くあると予想していたがほとんどなく、イーブンな試合展開ながらもバルサの選手の気迫や戦う姿勢が少し上回っていたような試合だった。

チーム一丸で戦うことを主に守備面でみせ、この1勝はチームに勢いをつけるものだけでなく、CLのグループステージの戦いでも大きな意味を持つ試合となった。

まだ主力選手が外れてもこれに近いパフォーマンスができるかという心配点はあるものの、まずは主力が揃えば強いバルセロナの姿をみせたのはとてもポジティブだった。

これで調子に乗らず連勝街道、そして無失点の試合を継続して1試合でも長く勝利していってほしい。まずはチームには今日のビッグマッチお疲れ様です^^

 
 

4 Responses to “17/18CL第1節 9/12 バルセロナ対ユベントス 試合結果・評価”

  1. しろ より:

    攻撃がもう少しアイディア欲しいですねー。
    スアレスの不調も原因だとは、思いますが。
    あとは時間経つごとに新加入の選手が連携覚えて言って欲しいですね
    個人的にはもっとセルジロベルを中盤あるいはウイングで見たいですね

  2. プラッシー より:

    ユヴェントスのハイプレスをかわし、バルサ本来のポゼッションを取り戻し、なおかつ守備を徐々に安定させてきましたね。
    正直、バルサを立て直すのにもっと時間がかかると思っていましたが、ここまで早く進んでいるのには非常に驚きました。

    ほとんどのメンバーが好調な中、スアレスだけが波に乗り切れていないのは気になりますね。ウルグアイ対アルゼンチン戦のときにも今日と同じようにボールロストが多く、動きが変だったので、多分足が万全な状態ではなく無理をしているのだと思います。

  3. レト より:

    今年一杯は我慢の時期が続くと思っていたのでこれほど早く結果を出せるとは良い意味で予想を裏切られました。
    ユベントスは守備の要を欠いていましたし、バルサの守備も曖昧なままでしたが、昨シーズンの因縁を断ち切れたのは非常に大きいです。

    ローテーションについては未だに不明なままで冬の補強もまだ必要ないとは言えませんね。
    スアレスはメッシの起用法が変わったことでかつてのイブラのような状況に陥っている気がします。パフォーマンス以上に起用法を変える必要があるかもしれません。

  4. こおろぎ鍋 より:

    スコア程の差はなく両者ともハイレベルな良いサッカーを魅せてくれて生で観た甲斐がありました。
    ユベントスは色々ゴタゴタはあったにせよボヌッチは残したほうが良かった気がしますね。
    ユベントスを欧州屈指の堅守たらしめていたのはシステムそのもの以上に個々の選手の守備センスだったと思いました。

    あと、ケンジさんが以前仰っていたデンベレには大物の雰囲気を感じるという意味が分かりました。
    選手のポテンシャルはこういった試合で推し量れると思っていますが、飄々とプレーしていて雑ですが縮こまった感じには見えませんでした。

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