15/16クラブW杯決勝 12/20 バルセロナVSリーベルプレート 試合前の注目ポイント

クラブワールドカップ2015決勝(日本時間12/20日曜日の19時30分キックオフ)で、リーベルプレート(横浜国際総合競技場)と対戦する。

・リーベルプレート

クラブワールドカップの決勝戦で戦前の予想通りというか、南米王者のリーベルプレートと対戦することになった。準決勝のサンフレッチェ広島戦では苦戦していたように見えたが、今月に入って初めての試合と、日本に来てからの初戦と言うことで本来の力は出ていなかったと推測される。準決勝の時よりもパフォーマンスが高いリーベルプレートと戦うと考えて間違いないだろう。

リーベルの監督はアルゼンチン代表やリーベルでも活躍したガジャルド氏が指揮している。システムは4-2-1-3だが、守備時には右サイドの選手が下がって4-4-2の形にもなる。4-3-1-2とも言われているが、自分が見た感じは4-2-1-3という感じがしました。今回のリーベルは攻撃的なチームと言うより、激しさとタフさがあるアルゼンチンの典型的なチームと言える。

リーベルのガジャルド監督が何かを仕掛けてくる監督らしいが、年内最終戦でバルサを相手に何も仕掛けてこないと勝手に予想している。広島戦同様に、いつものリーベルで来るのではないかと思われる。

守備は4バックに2枚のボランチの形が基本的な守備陣形で、相手の攻撃の選手に合わして他の選手が下がってくる。リーベルの守備は4バックに中盤の2枚の6人で守るチームである。他の前線の選手はあまり下がってこず、前線で体力を温存して得点を奪うのを狙っている。

アルゼンチンの選手らしく球際は粘り強くとても強い。バルサのマスチェラーノのような選手が多く、1対1でも簡単に抜くのは難しいだろう。

攻撃では前線に選手が残っている割に、カウンターはあまり少ないのかなと思われる。どちらかというとパスを回して上がってきたSBを使う攻撃が多い。前線でボールをキープできるFWがいるので、その選手は結構厄介になりそうだ。

攻撃は右より左が強いイメージで、左SBの選手は結構攻撃力がある。ボール保持時は左SBの選手が高めの位置をキープし、右SBの選手の方が低い位置を取る。中盤の選手もテクニックがあり、簡単にボールを奪えることはないだろう。前線の4人は3トップに1枚下がっている形だが、選手は自由にポジションチェンジを行いながら流動的である。

広島戦を見る限り攻撃力が高いチームとは思わなかったが、セカンドボールやリスクマネージメントには最大の注意を払っており、セカンドボールを拾いまくって何度も攻めてくるチームでもある。

もし広島が決勝に勝ち上がったら1点目を奪うのに苦労するチームというイメージであり、このリーベルの方がチームの守備力では弱いだろう。得点を奪いやすいかもしれないが、地力があるチームなのでそこからの逆襲や得点を奪う力は広島より高い。広島は先制点を奪いにくいが奪ったら勝てるチームで、リーベルは先制点を奪えるかもしれないがそこからも注意が必要なチームである。

個人的に好きなルイス・ゴンサレスとサビオラがいるチームである。ベンチスタートかもしれないが、ルイス・ゴンサレスはよくサッカーを理解している選手で、同国のサネッティやカンビアッソ、シヤフタールで活躍しているスルナ同様にとても相手の嫌なプレーが出来る賢い選手である。メディアでは取り上げられないが、隠れ偉大な選手である。サビオラは元バルサの選手ということもあって、当時から日本でも人気が高かった選手だと思う。得点感覚に優れており、ゴール前での一瞬のスピードが持ち味である。注目選手には挙げないですが、一応チェックしてほしい選手。

リーベルはアルゼンチンから多くのサポーター(恐らく1万人以上)が駆けつけており、スタジアムでの声援はリーベルの選手の大きな味方になるだろう。声援と言う点ではバルセロナの完敗は間違いない。この試合に賭けているリーベルが怖い存在なのは変わらない。

 

・バルセロナ

準決勝で広州を破ったバルセロナは年内の5冠目をかけた戦いに挑む。これまでリーガ、チャンピオンズ、国王杯、ヨーロッパスーパーカップと制したバルセロナは、クラブワールドカップの決勝に挑む。この最後の一発勝負で出し惜しみをせずに現状の全力メンバーで戦うだろう。予想スタメンは

GKブラボ

DFアウベス、ピケ、マスチェラーノ、アルバ

MFブスケツ、ラキティッチ、イニエスタ

FWメッシ、スアレス、セルジ・ロベルト

欠場想定選手

ドウグラスとラフィーニャ(怪我)、ビダルとアルダ(制裁)

前回の広州戦に引き続いて、GKも含めて中盤から後ろの8人はベストメンバーと予想。前線には怪我の回復が気になるネイマールだが、この試合では無理させず先発起用はしないと予想。途中交代の投入は必ずあると思うが。メッシの方は結果的に練習を数日休んだだけで、コンディション的にも悪くなっていないと思うのでスタメンで間違いないだろう。前日練習にはメッシとネイマールの2人とも参加していたので、出場自体は間違いなくあるだろう。

この試合の最大の注目ポイントは、リーベルのCBにどれだけ圧力をかけれるかである。長居でリーベルの試合を見た限り、リーベルは横や前への対応には強いが後ろの対応には弱い。それは特にCBに見られるもので、一発でスライディングで滑って入れ替わられたり、ロングボールで広島に裏を取られる機会が何度もあった。

また、リーベルのCBは前線の選手がサイドに流れてもそのままついてマークするので、中央のスペースが空いている状況が何度かあった。リーベルの中盤の選手も最終ラインに吸収されて守ろうとすることはなく、パスコースを消すぐらいである。

あのリーベルの守備なら恐らくバルサならスアレスの所で相当優位性を見せれると思われる。スアレスの裏への飛び出しやポストプレー、またはサイドに流れてスペースを作った所への飛び出しで得点チャンスは十分作れるだろう。中盤のラキティッチやイニエスタが飛び出したり、右のメッシや左のセルジ・ロベルトがポジションを移動して飛び出しても面白いだろう。リーベルの守備は中盤やプレスは強く迫力はあるが、最終ラインまでもっていくと一気にもろさを見せるように感じる

攻撃ではボールを支配してパスを回しながら、相手のCBに圧力をかけ続けることが重要である。スアレスだけでなく、周りの選手もサポートしながら攻撃を繰り返せば得点を奪えるだけのチャンスをは作れるだろう。

守備ではリーベルの前線の選手のキープ力は厄介そうで、後は左の攻撃は止めなければいけない。基本はハーフコートマッチでリーベルの攻撃回数を減らすことが重要だが、守備をする時はリーベルのSBへのケアも含めてしっかり守備ブロックを構成することが重要になる。

特に特別な守備をする必要はなく、相手の枚数や状況を考えてウイングも下がったりといつも通りの守備で十分対応できるだろう。後はやはりセットプレーが怖いので、無駄なファールだけは避けなければいけない。

攻守においてバルセロナがリーベルを上回っているのは間違いないが、激しさやタフさではセビージャやビルバオに匹敵すると考えておいた方が良いだろう。リーベルのサポーターを調子に乗らせると完全アウェイの状況にもなりそうなので、先制点を確実にバルサが先に奪わなければいけない。

 

バルセロナの注目選手

・MFブスケツ

攻守でバランスを取りながらリスクマネージメントもしなければいけない。いつも通り仕事は多いが、ブスケツの出来がバルサの出来を左右するので頑張ってほしい。リーベルは前線に選手が残っているので、パスコースを消したりカバーリングには最大の注意が必要になる。

・FWスアレス

裏への飛び出し、ポストプレー、ボールキープなど攻撃ではスアレスが鍵になると言って間違いない。速攻含めスアレスのプレーから得点が生まれると考えれば、スアレスの勝負強く、どのチームからでも得点が奪える力が絶対バルサには必要になる。

 

リーベルプレートの注目選手

・MFクラネビッテル(22歳/アルゼンチン/推定移籍金1500万ユーロ)

マスチェラーノの後継者と言われ、そのプレーぶりは本当にマスチェラーノそっくりである。攻撃ではシンプルにパスを散らし、守備では常にCBの前にいて睨みをきかしている。冬にはアトレティコへのレンタル(実質加入)も決まっており、ここでガツンと倒しておかなければいけない選手である。

・FWアラリオ(23歳/アルゼンチン/推定移籍金700万ユーロ)

前線で相手のDFを背負うプレーがとても上手く、ポストプレーが出来、キープ力やドリブルもある。動き出しでマークとの距離を作る動きも上手く、リーベルの攻撃の起点にしてはいけない。ピケとマスチェラーノがしっかり厳しく当たり、止めなければいけない。結構欧州のチームからも注目されている選手らしい。

 

横浜の現地で見る人もテレビの前で見る人も、全力で応援しなければいけない試合である。ほぼ年内の最終戦であり、これに勝つか負けるかで年内の締めくくり方が違ってくる。勝ってこの1年強かったなと終わりたいので、絶対に勝たなければいけない試合である。普通にいけばバルセロナが勝てる試合だが、一発勝負もあって油断大敵である。

 
 

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