15/16リーガ第18節 1/2 エスパニョールVSバルセロナ 試合前の注目ポイント

リーガ第18節(日本時間1/2土曜日の24時キックオフ)で、エスパニョール(コルネジャ・エルプラット)と対戦する。

・エスパニョール

エスパニョールは現在勝ち点20の13位で、16得点28失点を記録している。この得点と失点数の数字だけ見ればもう少し順位が下のチームの気もするが、チームとしてまとまりがあり粘り強いチームである。

システムは4-4-2であり、2トップは縦関係で4-4-1-1とも言えるかもしれない。エスパニョールはコンスタンティン・ガルカ監督が指揮しており、攻撃より守備をベースとしたチーム作りを行っている。

そのベースの守備はしっかり4-4-1-1で守備ブロックを作り、ボールが自分達の守るゾーンに入れば囲い込みとプレスをかける守備である。最終ラインを高く設定して中盤をコンパクトにして待ち構えるオーソドックスな守備と言えるだろうが、中盤の守備力は高いものがある。

この前戦ったベティスと同様に、中盤の守備は強力だがそこを突破したらもろさを見せるチームと言える。チームの生命線は中盤の守備であり、中盤の底のビクトル・サンチェスとディオプの守備力はとても高い。

今のエスパニョールは失点数が多いチームに感じてしまうが、攻撃の方が問題のように感じる。攻撃は前線のカイセドに当てるボールが多く、単調で人数もあまりかけずに攻めようとしている。攻撃は前線の2人と中盤のサイドの2人の4人の比重が高く、後方からの上がりはあってSB1枚ぐらいである。

相手の速攻やリスクマネージメントで攻撃に人数をかけていないのかもしれないが、カイセドやアセンシオがいる前線ならもっと得点数がチームとして伸びていてもおかしくないチームである。

エスパニョールの攻撃は2トップの縦関係の飛び出しとポストプレーが要注意であり、後はサイドの選手が積極的に勝負を仕掛けてクロスを上げてくる。相手のアタッキングエリアに入れば得点の匂いを感じさせるが、そこまで侵入するのに今期のエスパニョールはとても苦戦しているように見える。

 

・バルセロナ

新年1発目の試合で、しかもバルセロナダービーとなる試合である。このダービーが終わっても国王杯でも対戦することが決まっており、約2週間の間にこの試合含めて3度戦うことになる。まずバルセロナダービー1戦目となるこの試合の予想スタメンは、

GKブラボ

DFアウベス、ピケ、マスチェラーノ、アルバ

MFブスケッツ、セルジ・ロベルト、イニエスタ

FWメッシー、スアレス、ネイマール

欠場想定選手

ドウグラスとラフィーニャ(怪我)、ビダルとアルダ(これがラストの制裁試合となる)

ほぼガチのメンバーでこのバルセロナダービーに挑む姿勢を見せ、ほぼベストメンバーで試合に挑むと予想。唯一中盤に変更があり、出ずっぱり感があるラキティッチがベンチに座りセルジ・ロベルトがスタメンだと予想。ラキティッチの可能性もあるが、怪我で休んでいたことやベティス戦を早めに交代で下がったことでスタメンと予想。

バルセロナのこの試合の最大の注目ポイントは、エスパニョールの中盤の間でボールを受けながら前線の3人にいかにパスが通せるかである。ここ最近はクラブワールドカップや休み明けの試合などコンディション面で心配な部分があり内容より結果を出せばよかったが、後半戦も本格的に始まり内容面でも向上しなければいけない。

とは言っても国王杯で勝ち上がれば1月から3月頭付近まで連戦の連戦となり、週2試合が続くことになる。バルサは選手層が決して厚いと言えるチーム状況ではないが、内容も良くないと安定的に勝利を収めるのは難しいだろう。

この試合ではバルサの原点であるポゼッションサッカーの攻撃で良い形を多く作りたい。中盤に人数をかけて待ち構えて守る戦いはこの先も多くのチームがとる戦術であり、この時にバルセロナは攻めれませんとなれば苦しすぎる。

最近は速攻で多くのチャンスメイクをしているが、遅行になっても裏へのパスやワンツー、SBやCHの攻め上がりで分厚い攻撃を見せ、多くのチャンスを作りたい。

それに重要なのが相手の中盤の守備ゾーンにボールを入れて攻撃することであり、バルセロナのパスサッカーには欠かせないものである。中盤の選手の縦パスや個人技、ワンツーなどで中盤の守備を突破して前線のMSNに良い形でボールを渡したい。最後の仕上げは前線の3人でも、そこまでボールを運ぶのは後ろの7人の仕事となる。

この試合ではイニエスタの復帰も間違いないだろうし、ほぼベストメンバーと考えて良いだろう。引いた相手を崩す為にボールを相手の守備ゾーンに入れながら動かす必要があり、イニエスタを中心にSBのアウベスやアルバの動きも重要になる。しっかり守備組織を作るチームからチャンスを作るのがこの試合の最大のテーマである。

守備ではエスパニョールFWのカイセドのマークはしっかり付くのが前提で、後は攻守の切り替えのプレスである程度ボールは奪えるだろう。後ろの7人の守備はもちろん、前線の選手もボールを失ったらしっかり守備することが求められる。楽観的かもしれないが守備はほとんど心配なしと考えて良いだろう。

この試合も先制点を取るまでは我慢の時間が続くだろうが、先制点さえとればエスパニョールの出方次第では大量得点もあり得る試合になる。1点バルサが先制したらエスパニョールが待ち構える姿勢から積極的になる可能性が高いので、球際や切り替えの速さで負けないことも求められる。今のバルサなら心配いらないかもしれないが、バルセロナダービーということもあって結構タフな試合になると予想している。

 

バルセロナの注目選手

・MFセルジ・ロベルト

ベティス戦でも良い動きを見せており、何度か良いボール運びも見せていた。完全に主力級の選手へと成長し、見ていて安心感も出てきた。この試合では相手の崩しにも期待がかかり、ドリブルやパス&ムーブで良い攻撃のリズムを作ってほしい。

・MFイニエスタ

バルサの中盤に欠かせない選手であり、中盤にいてくれると安心する選手。ボールを散らすのはもちろんだが隙あらば自分からもどんどん仕掛け、クラシコのように得点を狙いに行く姿勢を見せても良いかもしれない。相手の中盤でボールを受け、相手の中盤に圧力をかけると共に試合をコントロールしてほしい。

 

エスパニョールの注目選手

・MFアセンシオ(19歳/スペイン/推定移籍金1500万ユーロ)

今季ブレイクした若手の選手の1人で、レアルマドリードのレンタル選手ということでも有名。バルサのカンテラのハリロビッチと同じ1996年生まれということもあり、比較され出した逸材。左利きでボールタッチがとても上手く、ボールを持った時の前に持ち出す推進力が半端なく高く、ボールキープ技術も高い。スピードに乗ったら止めるのは難しい存在で、体の入れ方やドリブルのコース取りの上手さも際立つ選手。レアル所属でなかったらリーガでの活躍を大いに期待したいスペインの選手である。

・FWカイセド(27歳/エクアドル/推定移籍金1600万ユーロ)

エクアドルやコロンビアによくみられるデカくて速いFWであり、さらに足元のボールタッチも柔らかい選手。ヨーロッパリーグで観たいクラスの選手であり、シュートは強力というよりボールタッチが上手いなと感じさせるシュートを放ってくる。ワントップのFWとしてターゲットマンにもなり裏への飛び出しもあり、高さや速さや強さもあり、ワントップの理想に近い選手だと言えるかもしれない。

 

バルセロナダービーの試合であり、アウェイと言うことも含めて難しい試合になるだろう。リーガではこれ以上ライバルチームに勝ち点差を縮めさせない為にも、勝ち点3獲得の勝利が求められる試合になる。国王杯の対戦も控えており、アウェイだが1発目の試合でガツンとアッパーのように強くかましたい意味合いもある試合である。

 
 

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