15/16リーガ第26節 2/28 バルセロナVSセビージャ 試合前の注目ポイント
リーガ第26節(日本時間2/28日曜日の28時30分キックオフ)で、セビージャ(カンプノウ)と対戦する。
・セビージャ
セビージャはこのバルサ戦にELの関係で中2日で挑むことになるが、1stレグを3対0で快勝していることもあり2ndレグはメンバーをローテーションして戦っていたので、このバルサ戦に大きな問題はないだろう。シーズン序盤の苦戦が嘘のように、セビージャは現在5位に位置している。36得点26失点であり、攻守のバランスも良いチームである。
そんなセビージャはウナイ・エメリ監督が指揮しており、ウナイ・エメリ監督は前半戦の戦いでやっとバルセロナから初勝利をもぎ取った。長年の恨み晴らしたりではないが、バルサへの苦手意識はなくなり勇敢に挑んでくるだろう。
年内では国王杯で決勝に進みながらもまだ1敗しかしておらず、引き分けの試合もあるがチームの調子は良いと考えれるだろう。今回のセビージャは守備ブロックを作って守りから入るセビージャではなく、前線からプレスをかけて積極性を見せてバルサ戦に挑んでくると予想している。
基本システムの4-2-3-1は変わらないが、守備では前線から追い回してくるだろう。セビージャの追い回しには特徴があり、相手のCBの選手に自分達のSHの選手が積極的にプレスをかけて、パスの出し手に強めにプレッシャーをかけてくる。自分の前にフリーな選手がおり、チャンスと思えば誰もがポジションを崩しながらも前に積極的にプレスを掛けてくるのが特徴である。
自陣の守備では4-4-1-1の形でしっかり守備ブロックを作り、中央を簡単に突破させない守備も健在である。前半戦のアウェイの時はDF陣のシュートブロックやGKのファインセーブもあり、チャンスは多く作ったがバルサも1点しか奪えなかった。
攻撃では「セビージャ=サイドアタック」が定着しているように、サイドからの攻撃が最も警戒すべきポイントである。同サイドをえぐるSBの攻撃参加も要注意で、1対1の状況ならマークを振り切ってクロスを上げる高い技術を兼ね備えている選手達もいる。
トップ下にイボーラが起用されれば後方からのロングボールやハイボールも要注意となり、イボーラが動いた所にハイボールを蹴り、CFの選手が空いたスペースに走り込んでくる攻撃も警戒が必要になる。後はやはり高い位置でボールを奪ってからの速攻であり、これはバルサがどれだけ悪いボールロストをさせられるかで決まりそう。
・バルセロナ
CLのアーセナル戦後から中4日空き、2連休を貰った選手達は心身ともに充電されたと思いたい。マドリードダービーで勝てなかったチームに優勝戦線から脱落させる意味がある。このセビージャ戦の予想スタメンは、
GKブラボ
DFビダル、ピケ、マスチェラーノ、アルバ
MFブスケツ、ラキティッチ、イニエスタ
FWメッシ、スアレス、ネイマール
欠場想定選手
ラフィーニャ(怪我)
ほぼベストメンバーで挑んでくるに違いない。唯一の変更点は右SBにアウベスでなくビダル起用であり、ここももしかしたらアウベススタメンで必勝を狙ってくるかもしれない。来シーズンも見越してビダルはちょこちょこ起用していきそう。
この試合の注目ポイントは、セビージャのプレスをかいくぐって一気に攻め込むことである。セビージャが前線からプレスをかければビルドアップで苦しむことは明白だが、バルサは前の4人のプレスをかいくぐって一気にメッシとネイマールで攻撃にスイッチを入れたい。
セビージャが下がって守備をすればバルサ的にボールキープで助かるのでいつも通り攻撃すればOKで、サイドを変えながらじっくり攻めれば勝利するのは難しくないだろう。下がるセビージャなら問題ナシというのが正直な本音。
バルサのビルドアップが再度試される試合になると予想しており、前線からのプレスではセビージャはトップレベルの実力がある。これをかいくぐるにはバックラインでもダイレクトパスが求められ、周りの選手の動き出しが重要になる。人数的には確実にバルサの選手の方が有利な状況なので、GK含めてビルドアップを組み立てる必要がある。
ビルドアップと言えばバルサではブスケツが重要な選手となり、ブスケツのポジショニングは1番のキーになるかもしれない。ブスケツの頭脳ならどんな状況でも臨機応変に対応してくれるはずなので、ブスケツがパスを貰うだけでなくパスコースを作る動き含めてブスケツの動きは見ていて楽しみな所ではある。
ビルドアップでセビージャのプレスをかいくぐって前線のMSNにパスを通せればバルサの得点はもう間近で、今のバルサは「MSNにパスを通す=得点」という構図が完全に出来上がっている。この試合でも理不尽なまでの爆発的な攻撃力に期待。
守備では、まずセビージャのプレスで悪いボールロストをすれば守備以前の問題となり、バルサのビルドアップが安定しているならばセビージャの前の選手にしっかりプレスをかけることである。まずセビージャの攻撃をスピードに乗せないことが1番重要であり、前線からのプレスと中盤の囲い込みも重要だが、後ろの選手がセビージャの選手に前を向かせない寄せの速さを見せる必要がある。
セビージャがパスをつないで遅行の攻撃になれば、同サイドにしっかりSBと左右のCHの選手が寄り、ブスケツもいつもよりサイドに引っ張られる形で同サイドのケアを最大限する必要がある。セビージャにクロスや折り返しをさせない為に、素早いチェックでその同サイドでボールを奪い返したい。
セビージャの出方次第でバルサの苦労する度合いが変化しそうだが、恐らくセビージャの現在の調子の良さならバルサが苦労する前線からのプレスを選択しそうである。それでも多少試合の日程が空いて休んだバルサの選手達は、元気にプレーしてセビージャを破ってくれるだろう。この試合にしっかり勝利して首都のチームのどちらかを完全に優勝戦線から脱落させてやりたい試合である。
バルセロナの注目選手
・MFブスケツ
ビルドアップ含め守備でも重要な存在になる。セビージャがサイドをえぐればマイナスの折り返しにもブスケツが対応することになり、この試合ではブスケツがフル回転する活躍に期待。代えの効かないアンカーの選手だけに、バルサファンの信頼度が高くプレーのハードルが高いが、それをさらに超えてくるプレーに期待したい。
・MFイニエスタ
ビルドアップで苦しくなればイニエスタの鬼キープがバルサの頼りたい所となり、イニエスタにはまだまだ他の選手と違うプレーが出来るレベルにある。チーム内での役割の変更もあり攻撃面での活躍が減ってきているが、それでもイニエスタがバルサのサッカーの体現にまだまだ必要な存在である。ポーカーフェイスのまま大活躍に期待したい。
セビージャの注目選手
・MFビトロ(26歳/スペイン/推定移籍金1400万ユーロ)
スピードあるサイドアタッカーであり、ドリブルからのクロスには定評がある。最近はスペイン代表に招集されていないが、セビージャでしっかり活躍すればユーロで招集される可能性もある。今シーズンはウナイ・エメリ監督から厚く信頼されており、セビージャ内でガメイロと並ぶフィールドプレーヤー最多のリーグ23試合の出場を記録している。
・FWガメイロ(28歳/フランス/推定移籍金1500万ユーロ)
前半戦のアウェイの時にはスピードも見せ、今シーズンはバッカが抜けた穴を埋めている。リーグで13得点を決めており、最近のセビージャの調子の良さなら20得点ぐらいまで伸びる可能性もある。ゴール前へ侵入する動きが上手く、ストライカーでありながらもサイドに流れてクロスや折り返しでもチャンスメイクをする厄介な選手。
国王杯の決勝で今シーズンもう一度対戦するチームであり、前半戦に負けただけあって今度はホームのカンプノウということもありしっかり勝利したい試合になる。敵将のウナイ・エメリ監督が国王杯の決勝の開催場所の時に「カンプノウで決勝が行われるのであれば、バルセロナに12人目の選手としてメッシが加わるようなもの」とコメントしていたが、その言葉通りホームの試合で圧倒的な強さを見せるバルサがこの試合も勝利をもぎ取らなければいけない。