16/17ICC 8/6 バルセロナVSリヴァプール 試合前の注目ポイント
インターナショナル・チャンピオンズ・カップ(日本時間8/6土曜日の25時15分キックオフ)で、リヴァプール(ウェンブリー)と対戦する。
■ 目次
リヴァプール
・チーム状況
ドルトムントで長く指揮していたユルゲン・クロップ新監督が昨シーズン途中に就任してからリヴァプールは変わった印象が強い。今までは勝負弱くビッグクラブとの対戦では競り負ける印象があったが、チーム全員でのプレスと豊富な運動量をベースにチームを作り上げ、昨シーズンはEL準優勝チームまでに押し上げた。今夏は元々選手が多くクロップ監督の構想に入らない選手もおり、結構選手の移籍が多いチームとなっている。ここまでプレシーズンで7試合を戦って3失点しかしておらず、プレスをベースに堅守速攻のチームが着実に出来てきている印象がある。
・システムや戦い方
基本システムは4-5-1。4バックに1トップは固定で、中盤の5枚の配置を対戦相手によって変更してくる。中盤の真ん中はアンカー1枚にして4-1-4-1だったり、ダブルボランチにして4-2-3-1だったり、時には4-3-3と攻撃的な布陣にすることもある。このバルサ戦ではバルサのシステムを考えれば4-2-3-1が普通だが、前からプレッシャーをかけてくるなら4-1-4-1のシステムもあるかもしれない。
戦い方はチーム一丸の守備がベースのチームで、守備ブロックをしっかり作りコンパクトに守って奪ったボールを攻撃につなげる戦い方をしてくる。守備はハードワーク出来る選手が多く、誰もサボらずにしっかりプレッシングをしている。
攻撃ではサイドに良い選手がおり右にはマネ、左にはコウチーニョがおり、前線にはスターリッジやフィルミーノという結構豪華な選手が揃っている。速攻が中心だがサイド攻撃が多く、サイドの攻撃的な選手を起点に攻撃してくる。後ろの選手が追い越したり攻め上がったりするのが特徴的で、攻守どちらも豊富な運動量が求められる戦い方を実践している。
・バルセロナ戦での狙い
やはり親善試合と言うこともあり、特に奇策などはせずに自分達の守備から入るサッカーで挑んでくると予想。まだまだテストをしている段階で、選手構成もこれといって固定した起用方法はあまりしていない。このバルサ戦は良いテストになりまずは守備をメインに考え、そこから速攻で攻撃につなげる形をチームとして作るというのが狙いとなるだろう。
・リヴァプールの注目選手
19番マネ、(24歳/FW/セネガル/推定移籍金2000万ユーロ)
3400万ポンドという高額な移籍金で獲得し、今夏の獲得選手の中では1番気になる選手。スピードがあり突破力もあり、バルサが苦手そうな選手となっている。右のウイングでほぼ固定されて起用されており、クロップは今シーズンマネを中心選手として考えているようだ。
バルセロナ
・予想スタメン
欠場想定選手
ユムティティ、アンドレ・ゴメス(合流前)、ラフィーニャ、ネイマール(代表招集中)、ドウグラス、テージョ(戦力外)
・この試合での注目ポイント
この試合での一番の注目ポイントは8月に合流した選手達のコンディションチェックである。スーペル・コパまで10日を切っており、鉄板メンバーの選手であってもコンディションが上がっていなければ無理して試合に出場させなくても良い状況にある。7月から合流しているメンバーはほぼいける状態なので、コンディション次第ではスーペル・コパのスタメン争いにも影響しそうだ。
攻撃ではSBを上手く使いながらどれだけリヴァプールのプレスをかわせるかは注目である。リヴァプールのプレスや守備ブロックは中央が固いのでサイドの選手は若干フリーで空きがち。SBがボールを受けるタイミングで前線や中盤の選手がサポートに動かないと、後ろにボールを戻すハメになり攻撃が前に進まないだろう。いかにサポートを早くしてワンタッチパスや素早くパスを回せるかでは、セルティック戦やレスター戦よりさらにハイレベルが求められるかもしれない。
守備ではこれまでほとんど崩されているわけではないが、攻撃のミスを少なくして無失点で終えることが出来るかに注目したい。プレスや囲い込み、チーム全体での守備などとても良い状態なので心配はしておらず、自分達の悪いボールロストから失点しているのでそこだけ印象が悪い点となっている。この試合の後方のバルサBの選手はマルロンやカマラだけとなっているので、しっかりビルドアップして守れば無失点は十分可能に感じる。
後はバルサBの選手達ではカマラ、ムヒカ、アルファロだけ招集されているので、さらなるアピールにも期待したい。もしかしたら試合に出場できない選手もいるかもしれないが、一応試合出場時間は作ってもらえそう。この中から数選手でも来シーズン辺りにトップチーム昇格の選手が出れば、とてもバルサファンを喜ばせるニュースとなりそうだ。
・バルセロナの注目選手
FWスアレス
古巣との対戦で、リヴァプールサポーターからの歓迎(恐らく)の拍手や声援に注目。試合が始まればそんなことはないが、スアレスが得点を決めた時のリアクションやリヴァプールサポーターにも注目したい。スアレスの動き自体悪くないが、もっと試合を重ねればコンディションは上がってくると思っており、この試合では古巣との対戦で燃えているスアレスに注目である。
・最後に一言
多くの代表選手はこの試合が今シーズン初めての試合となる。7月に合流しているメンバーのコンディションは問題ナシなので、合流が遅かった代表選手達が良いプレーをすればバルサは盤石となりそうだ。その為にもこの試合はコンディションアップに大きな意味を持ち、そこまで無理しないまでもしっかり体が動いているプレーが見たい。そしてプレシーズン3連勝を決めるべく、前線の3選手は頑張って得点をあげてほしい試合となっている。