《疑問》ブスケツの守備のポジショニングが悪くなっている!?

コメント欄に疑問があったので回答したいと思います。

「フィンチ」さんより

「昨シーズンの後半戦から続いている、ブスケツのポジショニングが非常に悪く、バイタルをガラ空きにさせまっくている問題が全然解決出来てないのが残念です。

とにかく動き過ぎでインテリジェンスのあるプレーが全然無くなってしまったのが非常に悲しい限りです。

もういっそのこと他の選手を使うなり、ダブルボランチにしたほうがいいかと思います。」

「フィンチ」さんコメントありがとうございます。ブログを1か月ほど休んでいたこともあり、遅くなりました<(_ _)>。

最近質問くれた方もおられますが、緊急性もないと判断してコメントを貰った順番通りに記事を作成したいと思っております。質問や疑問などお待ちしております。

見解・回答

・守備時に積極的に前にプレスをかけるブスケツ

そうですね。ブスケツが高い位置でプレスを見られるシーンは増えており、4-4-2気味の守備ブロックの中盤の中で、トップ下の選手のように先陣切ってプレスをかけているシーンも見られますね。

しかし、自分はこのブスケツの行動はブスケツ本人の問題とは思っていません。バルセロナの守備の仕方が徐々に変化したことが、ブスケツのこの行動につながっているように感じます。

自分もブスケツはDFラインの前でどっしり構えて守備をし、DFラインのカバーリングや危険なエリアへのパスコースを切ることも出来る賢い選手なので、今のブスケツの守備位置には疑問は感じています。

今のブスケツのポジショニングなら高い位置でボールを奪って速攻という期待は出来るでしょうが、前線からのプレスもそこまで機能していないこともあり、このメリットの部分は出ていないでしょう。

 

・エンリケバルサの守備ブロックの変化

エンリケバルサはこれまでの2シーズン結構守備が固く、失点が少なかったチームのように感じます。セットプレーでの改善、カウンター対策としてのリスクマネージメントでは守備面で向上しており、ここはルイス・エンリケ(テクニカルスタッフ)の手腕だと認めるべきでしょう。

エンリケバルサの中盤の守備を振り返ると、基本は前線からのプレスをベースとして、守備ブロックの作り方は年々マイナーチェンジしています。

1年目はシステム通りの4-3-3の4枚と3枚の7人で守備ブロックを作っており、中盤3枚は少なすぎで苦労したこともあり、シーズン終盤にはネイマールが時より左サイドに戻ることで対処しました。

2年目は1年目の反省点もあり、相手の右SBや中盤で人数が足りない時のみネイマールが左サイドに戻るようになりました。またメッシの右サイドは相手が遅行の場合はスアレスが戻ることもチームとして決め、その代わりにメッシがCFの位置で守備は免除というルールも追加されました。

3年目(今シーズン)は2年目と特にチームの守備ブロックを形成するルールに変更はありませんが、バルサで最も大事な前線からのプレスを忘れてしまったことで、守備をする時間が増えてボール支配にもつながらない試合が増えているように思います。

 

・プレス出来ずに守備ブロックしかないバルサ

今では4-4-2の守備ブロックを作ることが優先されており、プレスをかけるよりも下がって守備をする機会が確実に増えています。

プレスは敵陣地でその威力と効果を発揮するものですが、簡単に自陣で守備をするようになったことで、守備ブロックを作らざるを得ない状況となっています。

バルサセロナは基本的にボールを奪われたら素早く攻守を切り替えてプレスをかけるもので、初めから下がって守備をすることを良しとすれば、ある意味苦手分野で戦っていると言えるでしょう。

また、最近ではビルドアップで相手の前からのプレスに苦しむシーンが多くあり、ボールを敵陣地で奪われるのではなく自陣でボールを奪われることも、守備ブロックを作る機会が増えている一因と考えれます。

 

・ブスケツ単体というよりもチームの問題

攻撃と守備は常に連動しているもので、どちらかが上手くいかない場合はどちらとも悪くなるものです。しかしバルセロナほどレベルの高い選手が揃ったチームなら、片方を改善すればもう片方も良くなる可能性は高いと思います。

クラシコではイニエスタ投入でボールを前に運べるようになり、“中盤が復活”という攻撃面でまず良さが出て、ハーフライン付近で守備をする機会も増えてレアルの攻撃はそこまで破壊力が出なかったように感じます。

攻撃も守備も1人の選手が悪いという部分は基本少ない(今回のクラシコのイニエスタは特例)ので、ブスケツ単体が悪いというよりもチームとして攻守が上手く機能していないと思う方が妥当でしょう。その中でブスケツのポジショニングだったり、バイタルエリアを空けてしまう一面が見えているように感じます。

 

・チーム向上の起爆剤となるであろうイニエスタ

質問を受けていたのは1か月前だったので、その時なら守備面で前線からのプレスを改善すると書いていたと思います。しかしクラシコの試合からもイニエスタの存在感を考えれば、ある程度攻撃面からアプローチしてもチームは向上するように思います。普通のチームなら攻撃面からの改善は難しいので、守備から入るべきだとは思います。

最近の攻撃では中盤を省略するのが間違いなく悪い部分で、ロングパスを多用したりと結果的に前線と後方の7人が分断されて、コンパクトなチームにはなっていませんでした。安定したビルドアップからチーム全体が押し上げれずに、チームが分断されたと言いかえても良いでしょう。

イニエスタに頼るのは将来的には心配な部分はありますが、今はチームの調子を上げる為にもある程度イニエスタには頑張ってもらいたい所です。今シーズンは少しイニエスタの出場時間に気を遣いすぎたのかもしれませんね。

まとめるとバルセロナは攻撃面(安定したビルドアップ)で改善を図り、まずはボールを支配して敵陣地に侵入して相手を押し込むことが第1目標と考えて良いでしょう。第2にプレスをしっかりかければ自陣で守備をする機会を減らせるので、そこを目標としたいですね。

 

・ブスケツ以外の3人で中を絞る

自陣やハーフラインでの守備ではブスケツ以外の選手が前に出て守備してほしい所ですが、そこは恐らく改善されないと思うので、他の3人(ラキティッチ、イニエスタ、ネイマール)で中に絞る守備が重要になってくると思います。

最近はイニエスタ不在もあってアンドレ・ゴメスが中央をブスケツと守っていましたが、ブスケツが前に出たスペース(バイタルエリア)のカバーリングが全くされていないので、これはゴメスだけでなくチームとして改善すべきでしょう。

ゴメスは守備面で結構課題(カバーリング、対人の守備、危険なゾーンへの配慮など)が見られていると思うので、現状少し守備ではリスクは高いですが成長していってほしいですね。ゴメスのポテンシャルは間違いないので心配はしていませんが( ̄▽ ̄)

現状の守備ブロックでは中盤の真ん中に2人いても結構スカスカ感は否めないので、チームの守備が問題なのは間違いないです。

コメントにあったダブルボランチ気味で守って現状なので、システムの変更は特にいらないと思います。また、ブスケツはイニエスタ同様に代えの効かないポテンシャルの選手だけに、メンバーから外す必要もないでしょう。

中盤の4枚の守備の並びは個人的には1つ左にスライドして、右からスアレス、ラキティッチ、ブスケツ、イニエスタの方がしっかり守れる並びに感じます。中盤の中央はラキティッチとブスケツの並びが一番良い気がしますが、スアレスが右に戻ることは非現実的なので難しいでしょうね。

 
 

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