《質問》クラシコでなぜラキティッチはアンドレ・ゴメスより先に交代した?
コメント欄に質問があったので回答したいと思います。
「メシコシ」さんより
『お疲れ様です。
今回のクラシコはどっちに転んでも全くおかしく無い内容でしたね。
バルサも相変わらず調子が上がって来ませんが、マドリーから圧倒的な強さを感じたことは、ベニテス以降で一度もないくらいに思います。
優勝争いはまだまだまだ序盤という印象ですので、覚醒して欲しいものです。
試合で気になったのですが、なぜエンリケはゴメスを残してラキを替えるのでしょうか。
ラキと比べるとゴメスは静的で、守備力もあまりない。
ボール回しも低いところで捌いてる事が多いですし、才能豊かな選手というのは分かりますが、少しモヤっとします。』
「メシコシ」さんコメントありがとうございます。今回は直近のクラシコの試合に関しての質問で、CLの試合など時間が経つほどに試合の記憶も薄くなるので、優先して質問に答えることにしました。質問くれている方はご了承ください。
■ 目次
見解・回答
・8割のバルサファンがゴメスではなくラキティッチ交代に不満!?
今回の質問のシーンは59分で、バルセロナはラキティッチに代えてイニエスタを投入した所ですね。それに伴ってゴメスは左CHから右CH(ほぼ右SH)へポジションを変え、ラキティッチの仕事をそのまま引き受けました。
恐らくバルサファンの多くの人がこの交代に疑問を持ったのではないでしょうか。イニエスタ投入自体は大体60~70分ぐらいの間かなと予想していたでしょうが、あの試合を見ている限りベンチに下がるのは同ポジションでプレーしていたゴメスだと思ったはずです。
自分の予想では80%ぐらいのバルサファンが「ラキティッチをなぜ下げる!?」と感じたとみています。あのクラシコでの出来だけでなく、チームにとっても現状ではラキティッチの方が重要な存在な(パフォーマンスが高い)はずです。
ゴメスはスピードがある選手についていけないシーンが目立ち、あのクラシコでは右に変更後はマークに付くのがマルセロとなるわけですから、正直自分も何の意図でゴメスを右に移動させたのかは分からなかったです。
戦術面で考えるならマドリーのセットプレー(高さ)対策のためぐらいしか考えられませんが、ゴメスでもラキティッチでもそこまで高さでは変わらないという感じは受けます。攻撃面でも後ろで捌くだけのゴメスなら、右でセルジ・ロベルトともなかなか連携の良いラキティッチの方が残るべきだったと思います。
正直戦術面やチーム力でゴメスを残すよりもラキティッチを残した方が良いという感覚を自分も受けましたが、ルイス・エンリケには他の意図があったのでしょう。
このままでは今回の質問が謎のままなので、この交代劇には最近のアンドレ・ゴメス起用方法から、ルイス・エンリケがどう考えているのかを推測したいと思います。
・ルイス・エンリケはアンドレ・ゴメスを育てたい!?
まず初めに結論を言いますが、「ルイス・エンリケはアンドレ・ゴメスのポテンシャルを相当買っており、多少我慢してでも起用して育てたい!」という意図があるように思います。
クラシコの前のソシエダ戦では、試合終盤フラフラに見えるアンドレ・ゴメスはフル出場しました。あの試合ではアルダが欠場していましたが、ベンチにラフィーニャがいるのだから交代カードを切らないのは相当な謎でした。
試合を通してバルサは走らされまくって消耗度の高い試合でしたし、ゴメスは明らかに疲弊してカバーリングが全く間に合っておらず、ゴメスだけでなく交代カード3枚では足らないぐらいバルサの選手は疲れた試合だったように感じます。ベンチにバルサBの選手がいたこともあり、現実的にはラフィーニャ投入が2枚目の交代枠で最後の交代カードになったとは思いますが。
ゴメスと言えばイニエスタ不在後はビッグマッチ(シティ戦など)と考えられる試合ではスタメンで起用されてきました。ルイス・エンリケの中では中盤のセントラルではイニエスタ、ラキティッチに次ぐ3番手がアンドレ・ゴメスという考えなのは間違いないでしょう。
今夏の市場でもマーケットに出ていたということで多少無理して獲得した感があるアンドレ・ゴメスですし、ルイス・エンリケの中では相当なお気に入りで、そのポテンシャルや才能を買っているように感じます。
バルセロナはイニエスタ引退後の中盤のセントラルは不安視されていますし、イニエスタを大事なシーズン終盤で休ませる為にも、最低1人は中盤で信頼のおける選手を作りたいという意図があるのかなと推測しています。
最近ルイス・エンリケの交代枠3枚を使い切らないことが問題視されていますが、均衡した試合やビハインドで鉄板メンバーから交代するだけの選手がベンチにいないという考えの表れだと思います。
全ては中盤で相当な信頼のおける選手を1人現チームの中から育てたいと思ったときに、ルイス・エンリケはアンドレ・ゴメスをチョイスしたことが、クラシコやソシエダ戦でも出場時間を伸ばした大きな要因だと推測しています。
2試合ともビハインドな状況ではなく引き分けや1点差のリードだったことで、ルイス・エンリケも多少リスクを冒してでもアンドレ・ゴメスに出場時間を与えて、成長させたいという意図があるように感じます。
バルサファンからすればカンテラ出身ということを除いて考えてもやる気に満ちたデニス・スアレスやラフィーニャという若い選手もいて、ある程度この2人にも出場時間や大事な試合でも起用してくれとは思うでしょう。
しかしルイス・エンリケの中では今シーズンも数か月経ち、自分の中で1つの答えを出したように感じます。
・ジダンマドリーも圧倒的に強いわけではない!
クラシコを終えて現在のジダンマドリーは33戦無敗らしく、リーガでも首位に立ち、CLでも決勝トーナメント進出を決め、国王杯でも勝ち上がりを決めて順調といった感じですね。
最近では「ジダン監督は名将の仲間入り!?」とも言われ、数週間前の勝てなかった時の批判はどこへやら。結果主義のメディアの報道もこう見たら信念や一本の軸もなく、面白おかしく見ているのは自分以外にもいるのかな( ̄▽ ̄)
ジダンマドリーは強いチームなわけですが、確かに圧倒的に強いチームという訳ではありません。最近のバルセロナも圧倒的に強いチームという状況ではなくなっていますが。
バルセロナがリーガで勝ち点を落としてきたように、ジダンマドリーも間違いなくこの先、チームの調子が悪くなって勝てなくなる時期は来るはずです。大体シーズンを通したら2度ほどチームの調子が下がるとみています。
後はチームの調子が落ちた時にV字回復で上がる必要があり、ジダンマドリーはカゼミーロ不在で少し悪くなりましたがある程度立ち直っているように感じます。
対するバルセロナは少しチーム状態が落ちすぎた感はありますが、イニエスタ復帰でここからV字回復で強さを取り戻すでしょう。
まだリーガは折り返しにも来ていませんし、勝ち点差6は開いているように見えますが、昨季のバルセロナは勝ち点差10近く離れたシーズン終盤に追いつかれたわけですから、試合に勝ち続ければ間違いなくプレッシャーがかかり追いつく時が来るはずです。
だから今は目の前の試合に勝ち続け、あらよあらよと言ってる間に、ジダンマドリーの背中に追いつき追い越す可能性は十分あります。敵チームは無視して目の前の試合に勝つことだけに集中しましょう。あっ、この言葉使うとシメオネのパクリと思われる( `ー´)ノ
そんなバルセロナは、CL第6節12/6の28時45分にボルシアMG(H)と対戦。首位通過を決めているのでメンバーは抜くでしょうが、最近勝てない感もあるカンプノウでの試合なので、良い流れを作る為にも勝利を狙って挑むでしょう。
回答ありがとうございます。
成長枠の線が濃いかもしれませんね。
できれば、ブスケの守備力とイニエスタの攻撃力を兼ね備えた化け物になって欲しいものです笑。