《質問》イニエスタ不在時にネイマールを一列下げるオプションは?
コメント欄に質問があったので回答したいと思います。
「大魔人プジョル」さんより
『思い付きですがイニエスタ不在時の代替案が今のバルサの課題になっていると思うのですが、同点orビハインドになった時の打開策として、ネイマールを1段下げて左CHにし、アルダを左エストレーモに入れるのはいかがでしょう? ネイマールの打開力&アシスト力と、アルダの決定力を最大限に共存させるにはこれがいいと思うのですが(^_^)』
「大魔人プジョル」さんコメントありがとうございます。昨年の質問でしたが遅くなって申し訳ありません。
■ 目次
見解・回答
ネイマールを中央に配置するなんて「大魔人プジョル」さん考えましたね。ネイマールを中央に配置しようとは全く考えたことありませんでした。メッシを完全に中央でアルダを右とかは考えましたが、アルダは右より左エストレーモの方が良い働きをするので、アルダを活かすことを考えれば左一択ですね。今回の目次は
「アルダの途中投入とエストレーモ起用で攻撃の厚みは増す」
「ネイマールは中央付近では活躍出来ない!?」
「将来的にはネイマールも中央で自由に」
・アルダの途中投入とエストレーモ起用で攻撃の厚みは増す
まずアルダの途中投入ですが、得点が欲しい状況でアルダの途中出場は理にかなっていて、アルダという攻撃のジョーカーがいるバルセロナではこれから行われるであろう途中交代の1つの形になるでしょう。アルダを活かすことを考えれば、左エストレーモ起用もナイス起用です。
アルダはクロスなどフィニッシュのラストパスが送られる時にエストレーモ起用時は、間違いなくゴール前に侵入してよい動き出しをしていますし、これをしっかりしているからこそ今シーズンのアルダは得点が多くなっています。中盤での起用時はゴール前に侵入する回数は激減しますので、アルダの決定力という要素は出てこないですね。
アルダの途中投入は攻撃の厚みを増すだけでなく、フィニッシャーの選手の数を増やすという意味でも良い途中交代になります。本来ならパコ・アルカセル投入と言いたい所ですが、今のパコならラスト10分ぐらいでわらにもすがる思いで投入という形が限界かもしれませんね。
シーズン後半戦も前線はMSNがスタメン起用される機会は多いでしょうが、アルダは途中交代での出場が増えてくるでしょう。試合に余裕があればMSNをベンチに下げる交代で起用しても良いですし、今ではアルダは完璧にバルセロナの攻撃の1つのオプションとなっていますね。
・ネイマールは中央付近では活躍出来ない!?
今回はイニエスタ不在と試合終盤に得点を奪いにいくという前提なので、ラスト20~30分でアルダを左CHの選手と交代で投入し、ネイマールを中盤に一列下げたという状況で考えていきます。この状況を頭の片隅に入れて読んでください。
上記にも書いていますが、アルダはこの途中投入と起用で活躍が期待できます。しかし、ネイマールの方は1列下げて中盤の位置に入れることで、活躍できるかは微妙な気がします。
ネイマールのアシスト力では通常の左サイドからラストパスを送るよりも、中央付近でパスを出せる方が活きてきます。右サイドへの斜めのスルーパスや、スアレスへのラストパスなどネイマールのアシスト数は今よりも伸びるかもしれませんね。
それでも突破力という部分は中盤に入れることで半減する気がします。中央付近は相手の選手で密集地帯ですし、ネイマールのドリブルを活かそうにもボールが引っ掛かる確率はとても高くなります。
それがラスト30分ぐらいでバルサが得点が欲しい状況ですから、相手もある程度守備に重点を置いてますます中央に人数をかけてくることも考えられます。
相手が疲れていてネイマールなら抜けるということも考えられますが、それなら初めから左サイド近辺でスペースも存在し、ある程度半身や前を向いた状態でボールを受けた方がネイマールの突破力は活きてきます。
ネイマールが中盤起用で左サイドに流れてきても、アルダが前にいればスペースは限定されて相手選手も増えてきますし、ネイマールのドリブル突破は通常より落ちるのかなと考察しています。
ネイマールの中盤起用はアシスト力や得点力が発揮されネイマール自身が得点に絡む回数は増えそうですが、突破力という点では少し疑問ですね。
試合によって状況が違うのでこの起用でも良い時はあるでしょうし、ネイマールの中盤起用は1つ面白い起用ですね。スアレスの下にメッシとネイマールが近い距離で並んでいることも面白そうですし、ネイマールが中盤とは言わないまでも中央付近でプレーするのは将来的に訪れるでしょう。
・将来的にはネイマールも中央で自由に
今回のこれまでの記事を読んでネイマールは中央付近ではダメで、サイド付近でのプレーしか無理なんだと勘違いしてほしくないです。
ネイマールは左サイドだけでなく、中央でも右サイドでもどこでも攻撃できる数少ない選手です。両足でボールを蹴れますし、攻撃で出来ないことを考えれば少しヘディングが苦手ということぐらいでしょうか。
そんな攻撃では何でもできるネイマールですが、“現状”中央付近でのプレーは厳しいと自分は見ています。ネイマールはドリブル突破という最大の特徴がありますが、さすがにドリブルしすぎてボールを持ちすぎることもしばしばあります。
ネイマールのドリブルでのトライ回数は個人的にはメリットに考えていますが、中央付近では囲まれてボールが引っ掛かって危ない形でのボールロストは目立ちます。サイドならある程度1対1の状況なのでスイスイドリブル出来ますが、中央付近ではネイマールのドリブル突破は難しいです。
それでもなぜネイマールが中央付近でも活躍できる可能性があるかといいますと、今のプレースタイル(完全なドリブラー)を少し変えて、もっとシンプルにパスを散らす状況で味方選手にパスを預けれるようになれば、中央付近でも問題なくプレー出来ます。
今のボールを持ちすぎるプレースタイルでは中央付近では少しリスクが高く、さすがにネイマールびいき(ブラジル人のエースには甘いので( ̄▽ ̄))で見ている自分でも厳しいと感じます。
ネイマールはパスを出そうと思えば出せますし、出来るプレーが多いので本来ならどんなプレーでも可能です。ワンツーやボールを貰う動きなどとてつもなくハイレベルですし、オフザボールの動きでも世界トップクラスです。
後はネイマール自身が中央でプレーするなら、もっとシンプルにプレーすべきところでそうすべきです。これが出来るようになれば中央付近でのメッシとの並列起用も可能で、サイドのスペースを他の選手が使えればバルセロナは1つ攻撃の形を見つけることになるかもしれませんね。
もしかしたら「大魔人プジョル」さんはネイマールならこれぐらいできると考えているかもしれませんが、現状少しドリブルに偏りすぎという印象ですね。