《質問》ネイマールとベイルの“発表された移籍金”と“実際の移籍金”は同じ問題では?
質問があったので回答します。
「バルサミコス」さんより
「詳しくはわかりませんがネイマールの移籍金が公表された額より大幅に高いということで問題になってたと思いますが、今回のレアルのベイルの移籍金も公表?されてた額より高いという密告で証明された?みたいですが、レアルの場合は特に問題にならないのでしょうか?レアルが正式に公表してたか等は詳しくはわかりませんが…。もしネイマール移籍金問題がサントス側と揉めた件や父親問題等で違う違反?で問題になっていたらすみません」
「バルサミコス」さんコメントと質問ありがとうございます。こういう移籍金問題はあちらこちらと情報が出てくるので、本当の真相は掴みづらいものですね。自分も必死に調べて書いていますが、もしこの記事を見て間違っていると思った人がいたら正しい情報をコメントで残してくれるとありがたいです。※移籍金などの金額の細かい数字は大体と思ってください。
見解・回答
・ベイルの移籍金の差額はレアルのエースへの気遣い!?
まずはベイルの移籍金問題ですが、結論から言うとこちらは基本的に問題なしだと思われます。そもそも今回のベイルの移籍金が1億ユーロ以上と報道されているのは、『Football Leaks(フットボール・リークス)』がクラブ間契約書を公開したからだと言われています。
レアルがベイル獲得時に発表した移籍金額は約9100万ユーロであり、2013年8月にレアルとトッテナムのかわした契約書では移籍金額が約9100万ユーロと記されていたようです。
しかし移籍金の支払い方には2種類あり、マドリーは5%が引かれる約8700万ユーロの一括払いではなく、総額が約9970万ユーロとなる4回払いを選んだそうです。また、契約書にはトッテナムが移籍金について詳細を公表しないことを義務とする条項が含められていたそうです。
これらを踏まえてさらに育成費(約100万ユーロ)の支払いもあったらしく、トータル(9970+100万)すると1億ユーロを超えることから「1億ユーロ以上」と報じられています。1億ユーロ以上と言ってもほんの少ししか超えていない金額なのですが。
なぜレアル・マドリードが移籍金の発表を約9100万ユーロと発表した背景には、有名な話ですがエースと君臨していたロナウドへの配慮があったと考えられます。ロナウドが自身の移籍金の約9400万ユーロという史上最高の移籍金額を、誰かに超えられたら気分を害すと考えられたようです。
レアルのベイルに対する移籍金の発表には、書面の金額と実際に支払う金額の違いはありますが、ただロナウドにチームの中で1番だということを証明する為だと思われます。バルサファンからしたらロナウドのプライドなんてどうでも良いのですが、レアルのフロントはそれが大事だと思ったのでしょう。レアル側も書面に約9100万ユーロと書かれているので、この発表で嘘はついていないと考えたのでしょう。
レアルはトッテナムにしっかり支払い(4回払い)をしていると思われ、クラブの帳簿と考えられる支出の所ではしっかりトッテナムに移籍金を回数払いで支払っていると思われます。サッカークラブの帳簿が全て細かく公開されることは考えられず、レアルはトッテナムと自分達が言わなければ実際に支払う金額はバレずに、ロナウドのプライドが守られながらベイル獲得も出来ると思ってずっと隠していたと推測されます。
・ネイマールの移籍金額はややこしい契約内容で細かい詳細は謎
お次はネイマール問題で、バルセロナはネイマール獲得の移籍金額を公式サイトで正式に発表していましたね。N&N社(父親ネイマール・ダ・シルバとナディンの所有会社)へ4000万ユーロ、サントスへの支払いが1710万ユーロ、代理人への手数料が2700万ユーロ、契約金が1000万ユーロの合計9410万ユーロです。初めの2つの金額を足して5710万ユーロと言うのが、バルサがネイマール獲得にかかった移籍金額として加入当初に発表した金額です。
サントスへの支払い額は1710万ユーロですが、ブラジルではややこしく権利で移籍金額が分配されています。サントスは55%の権利で約940万ユーロ、『DIS』社は40%の権利で約680万ユーロ、『Teisa』社は5%の権利で約90万ユーロが分配されています。
主に問題視されているのは恐らく3つの移籍金の項目で、N&N社への4000万ユーロ、代理人への手数料の2700万ユーロ、契約金の1000万ユーロだと考えられます。
N&N社への4000万ユーロは自分も調べていて不透明で、全くの謎です。細かい詳細は出ていないと思います。
次に代理人への手数料2700万ユーロでは、内訳はサントスの若手選手3人の育成費が790万ユーロ、ネイマール父に対して「サントスの原石を探し出す」という名目で200万ユーロ、ネイマール父に対して「ブラジル企業との広告契約」を探し出すために400万ユーロ、代理人費用(ネイマール父ではなくワグナー・ロベイロ氏)に270万ユーロ、ネイマールのチャリティー基金へ250万ユーロです。実際に支払った金額は1910万ユーロであり、2700万ユーロと発表した差額の790万ユーロ近い金額は、ボーナスなど様々な項目があると推測されます。
契約金の1000万ユーロはネイマールへ支払ったものと考えられ、しかもクラブW杯2011でバルセロナがサントスと対戦する6日前に支払ったとも言われています。俗に言う「前金」であり、クラブ間交渉を無視してバルサと選手(ネイマール)の間で移籍への密約があったと言われています。
バルセロナのバルドメウ会長もネイマール獲得に正式に支払った移籍金は8620万ユーロ(1710+4000+1910+1000)と発表しています。これがネイマール獲得にかかった大体の移籍金として捉えて良いと思います。
・バルセロナが移籍金を低く発表した経緯は様々!?
バルセロナがネイマール加入当初に、なぜ後に正式発表した9410万ユーロではなく、5710万ユーロと発表したのには様々な要因が考えられると推測されます。見てきたニュースと自分の憶測が強いので、真実とは限りませんのでご注意を。
1つ目は、バルサファンを納得させる為とも思われます。ネイマール獲得時には5710万ユーロでも高額な移籍金で獲得したなと思った人は少なくないはずです。より莫大な移籍金がかかっていると思われると面倒なので、それなりの金額の発表にとどめたというのがあるかもしれません。
2つ目は、バルサ側に本当にネイマール獲得の経費は5710万ユーロという考えがあったとも考えれます。代理人への支払いや契約金は違う項目で考えており、ネイマール獲得にかけた金額ではなく将来の投資やボーナスみたいなものだったのかもしれません。
3つ目は、獲得を狙っていた他クラブなどへのアピールとも考えられます。凡人が考えればネイマールの移籍金の発表はサントスに支払った1710万ユーロでも問題なかったのではとも考えられますが、レアルやチェルシーなども高額な移籍金でネイマールを狙っており、1710万ユーロと発表すれば何かの密約があったと噂がたつ心配があったとも考えられます。低すぎたら他クラブなどから責められ、高かったらファンから非難が出そうなので、良い感じの5710万ユーロとしたのかもしれません。
・本当の問題点はどこ???
ネイマール獲得の問題点はいったいどこなのかと言うと、正直現在の裁判でどこが争われているのかは自分は把握していないです。ネイマール周辺では何個も裁判が起きている感じであり、バルサもそれについて色々言及しなければいけないという立場なのでしょう。
1つ目は、ネイマール獲得でバルサと選手の間であらかじめ密約があったのかと言うのが問題です。契約金の1000万ユーロがもし先払いで支払われており、サントスとの交渉の前にネイマールとの接触があれば黒でしょう。基本はクラブ間同士で話し合いが行われ、次にクラブが選手へのコンタクトを認めて選手や代理人との話し合いが行われるものであり、バルサが選手獲得の交渉における原理原則の順番を守っていないというのが問題です。
2つ目は、不透明なお金の流れが多く『DIS』社が受け取る金額が明らかに少ないとも考えられます。移籍金の40%を受け取るはずの『DIS』社がバルサの初めの5710万ユーロという発表を受けて、自分達の取り分(約680万ユーロの受け取り)では少ないと感じるのはごく普通の事でしょう。また、N&N社とサントスの関係はよく分かりません(恐らくつながっている)が、バルサが実際に支払った金額の8620万ユーロの内、サントスが4620万ユーロ受け取ったとも言われています。サントスとバルサが悪いお話のもとクラブへの支払いは1710万ユーロで決め、N&N社からお金がまわってくるようにしたのかもしれません。
3つ目は、2つ目の問題のお話の続編みたいな感じでバルサが多大な額の課税を逃れる為とも言われています。自分に税金という課税に対しての知識はありませんが、クラブ(サントス)に移籍金を支払うよりN&N社への支払いの方が対象とされる課税額が少なくなるらしいです。バルサからしたら多大の課税が免れ、サントスからしたら『DIS』社や『Teisa』社への分配がなく大きな金額がN&N社から流れてくるので、バルサとサントスでお互いに「Win-Winの関係」でネイマールの移籍金額のお話が進められたとも言われています。
・真実は分かりませんがここまでのお話でバルサは・・・
全ては報道されたニュースを見てまとめて書いたことであり、どこまでが本当の真実かは分かりません。でも、ネイマールやバルサが移籍金問題で裁判所から呼ばれている理由は理解できたと思います。裁判が何処を焦点に争い、何処が問題と捉えているは分かりませんが、問題がありそうなテーマだと言うのは明らかだと思います。
バルサファンなので言いたくはありませんが、バルセロナが黒に限りなく近いグレー状態だとは思います。選手獲得の順序を守っていないことや、サントスとの金額での密約がもし黒と判断されれば、バルサもなんらかの処分は受けるはずです。裁判所からは元会長のロセー氏や現会長のバルドメウ氏らへの処罰は免れず、バルサも意図的に課税を隠したのなら多大な罰金も考えられます。
サッカー界からも選手獲得のルールを守っていないことでの処罰も考えられ、2重3重の処罰になるでしょう。裁判の判決が出るまでは分かりませんが、そこまで楽観視できないテーマなのは間違いないと思います。
ここまで長く書いてきましたが情報はしっかりとした情報が良いので、情報の追加や情報の修正があれば下のコメント欄に書き込みお願いします<(_ _)>