《質問》バルベルデバルサはメッシ依存症に戻っている?メッシを絡めない攻撃パターンは?

コメント欄に質問があったので回答したいと思います。

『もしかしてメッシ依存に戻ってます?

結局は世界最高峰のドリブラーを外に置くかカウンター増量サッカーじゃないと上のレベルでは勝てないんですかねぇ…

流石にゴール前のスペースがなさすぎる(このヘタフェ戦に限ってはそこまで押し込んでいたわけでもないですが)

やっぱり敵を押し込んでしかもクロスをなかなかあげないバルサのスタイルからすると、メッシみたいなチャンスメイカーが常に居て活躍しないと勝ち続けるのは難しそうですね…

常に無失点というわけにはいきませんし

でもバルサに限ってカウンター増量サッカーは観たくないですし。

メッシと関係ないところで連携で崩せるようなオプションが出てこない限りは今年も厳しいシーズンになりそうですね』

またこんなコメントも頂きました。

『最近の試合では、相手チームがメッシにマンマークをつけることが非常に多くなっています。それは、ネイマールがいなくなったことにより、攻撃の際メッシを経由する割合がより高くなったからだと思います。

メッシを経由しない、ないしメッシを囮にして攻撃する形として、この前の試合であったパウリーニョの前線への飛び出しは1つの有効な攻撃パターンとなると思います。

ただ、それだけでは足りないと自分は思います。主さんは、他に何かメッシを極力経由しない攻撃パターンの候補として思い浮かぶものはありますか?』

貴重なコメントありがとうございます。今回は2つの質問がとても関連していると思ったので、一緒に回答したいと思います。

コメント欄は記事の下にあります。質問や疑問点だけでなく思ったことなど何でも書いて頂けるとありがたいです。

 

見解・回答

1で「バルベルデバルサのメッシ依存度はどれくらい」

2で「メッシの絡まない攻撃のオプションを考える」

について書いています。

 

1、バルベルデバルサ攻撃のメッシ依存度は80%!?

まずバルベルデバルサの攻撃におけるメッシ依存度ですが、個人的な見解ですが数値化すれば80%になると考えています。(少し大袈裟ですかね)

メッシを抑えればバルセロナの攻撃力は半減などとよく言われますが、現状のバルベルデバルサの場合はほぼ攻撃力を失うといっても過言ではないと思います。

ただしこれは”現状”のメッシ依存度であって、シーズンが過ぎていきメッシを絡めない攻撃が出来れば、この数値を下げることは可能です。この数値を下げることは今シーズンの大きな課題として捉えているバルサファンは多いでしょう。

この攻撃におけるメッシ依存度を下げたいのですが、今シーズンでの目標は60~65%が妥当だと思います。

この数値を下げるためにもデンベレには期待していたのですが、全治3~4ヵ月の怪我をしたということで、年内復帰は難しいらしいので1日でも早く復帰してほしいところです。焦らずですが。

しかし現戦力でもバルセロナには攻撃のメンツがある程度揃っていると思うので、解決策を見つけることは不可能ではありません。

今までメッシに頼ってきたチームがいきなりメッシを絡めない攻撃がバンバンできることはないでしょうし、ボールをメッシに集めるということ自体悪いことでもないので、少しずつメッシを絡めない攻撃が増えてくることを願いたいところです。

 

2、メッシを絡めない攻撃・・・少ない!?

ここからはメッシを絡めない具体的な攻撃パターンについて考えていきます。

少しバルセロナと関係ない話に脱線するのですが、このブログを見ている方は恐らくサッカー経験者が多いと思っております。

今までサッカーをしてきた中で指導者の方から攻撃のオプションについて様々なパターンを教えてもらい、それをピッチ上でほぼ完璧に実践できたという方はどれくらいいるのでしょうか?

自分の話になりますが、高校2年まで本格的にサッカーを続けていましたが、攻撃のオプションについて教えてくれる指導者に出会ったことはありません。

守備では個人だけでなくチームとして色々教えられてきましたが、攻撃に関して明確なアイデアを教えられたことはありません。

攻撃ではボールを受けるフォローの入り方、体の向き方などは細かく教えられてきましたがどれも個人的なことで、チームとしてこうやって相手を崩しましょうという具体的な明確なプランはなかったです。

このことからも攻撃に関しては、基本的に選手個々の創造力というその状況における判断力、そしてそこから為せる技術力や動きという、選手の実力任せになるものだと解釈しています

デザインされた攻撃を考えることはできますが、それを対戦相手がいる状況の中で狙い通りに実行して、このパターンで必ず上手くいくというのは不可能ではないのかなと思っています。

「蒼き伝説シュート」というアニメで『フラッシュパス』という完全にデザインされたワンタッチのパス回しがあったのですが、現実的には完全にデザインされた攻撃は実現不可能だろうと。(アニメなので現実にしようとするのがムリな話かもしれませんが^^)

なので、今回ここで書く攻撃のオプションはいくつかのオプションでしかないので、後は選手たちがその状況においてアドリブを利かして攻撃することが前提になっています。

バルセロナの選手達なら技術力もありますし、状況判断も優れている選手が多いのである程度実行可能だろうとは思っています。

また、ここではショートカウンターと呼ばれるボールを相手から奪い返して、数秒で相手ゴールまで迫る攻撃は省いています。

バルセロナに求められるのはボールポゼッション時の攻撃の崩しのはずで、ボールを奪い返した直後の速攻の攻撃は前提としていないからです。

 

・サイドで1対1の状況での個人技によるドリブル突破

まずはとてもシンプルですが、高い位置でサイドで1対1の状況であれば、ドリブルで仕掛けて相手DFを抜き去り、サイドをえぐってからのクロスだったり折り返しという攻撃があります。

昔のバルサ(フィーゴやオーフェルマウスがいた時代)はこのようなサッカーをしていたこともあり、この攻撃に抵抗感はないように思います。

現在のバルサならデンベレ、デウロフェウ、デニス・スアレス辺りにこの攻撃は期待がかかりますが、それ以外の選手もドリブルで抜けると思えば積極的に仕掛けていいと思います。

 

・サイドでSBとWGの2人の関係でゴールラインまでえぐる攻撃

この攻撃が個人的に出来れば嬉しいと思っているのですが、サイドの2人の関係でサイドをえぐることができれば、相手が守備を固めている中央にボールを運ばずに深い陣地までえぐれます。ここにCHの選手が絡んで3人の関係でもいいと思います。

サイドで相手と2対2の状況での勝負なら良いのですが、実情は2対3の状況での勝負になる機会が多いと思います。

2対2の状況にするためにも中盤でパスを素早く回して、相手の中盤の中央の選手のスライドを間に合わせなくすることが肝になるのかもしれません。

2対3の数的不利でも崩せそうなら仕掛けても良いと思いますが、ボールを失ったときのリスクもあるので考えものですね。

現在のバルサなら特に右サイドのセメド、デウロフェウ(デンベレ)の関係です。左ならデニス・スアレス投入時のアルバとデニスの関係になります。

 

・WGやSBの飛び出しに合わせた大きな斜めのスルーパス

ペップバルサのボールポゼッションを得意としたバルセロナにはこの攻撃が多かった気がしますが、最近のバルサはメッシから左サイドのアルバへのパスしかこの攻撃がなくなっている印象です。

しかし、このパスを出す選手は中盤のブスケツ、ラキティッチ、イニエスタの3人なら誰でもできると思っています。

特にボールがある逆サイドの大外のSBの飛び出しはとても有効で、相手も簡単にマークはつけないでしょう。

現在のバルサならラキティッチ→アルバ、イニエスタ→セメド、デウロフェウの形が王道になります。

現在のバルサは全体的に足元のプレーが多くなっているので、アルバのように裏へのランニングでボールを受けようとする選手が少ないのは気がかりなところです。

 

・中盤の選手のゴール前への飛び出し

ヘタフェ戦でのパウリーニョの2列目からの飛び出しのゴールが思い出されますが、スアレスが空けたスペースは有効活用したいところです。

スアレスがいてポストプレーに絡めてその横に飛び出してもいいと思いますし、バルベルデバルサになってからはこの中盤の選手の2列目からの飛び出しの攻撃は増えている印象を受けます。

現在のバルサならラキティッチ、パウリーニョ、デニス・スアレス、セルジ・ロベルト、アンドレ・ゴメスにこの役割は求めたいところです。

 

・スアレスの裏への動き出しにシンプルにパスを合わせる

最後は攻撃のオプションと呼べるものではないですが、スアレスの飛び出しに合わせて多少ロングボールを使っても良いとは思います。

ショートパスしかないなら相手は守りやすいですし、時にはシンプルに裏のスペースにパスを送ることも必要でしょう。

相手の最終ラインの選手に背後のスペースを意識させる必要があり、そうすることで前線の選手が足元でボールを受けやすくもなります。

また、メッシなどが中盤を突破する時に裏のスペースを意識させておくことで、中盤へのフォローが半歩でも遅くなればより崩せそうですし、基本的に相手の最終ラインの選手に裏のスペースを意識させておくことは必要です。

その為のパスの意味合いが大きいのですが、時にはスアレスがそのままゴールを決めてくれるシーンも生まれると思います。

15~30分に1回くらいはこのパスを出したいので、1試合では3~6回くらいはこのようなパスがあっても良いとは思います。

 

今までのバルセロナの攻撃を思い出してみて、これらの攻撃の形を状況に合わしてできれば、メッシを絡めないでも攻撃できるのかなという印象です。

正直まだまだ少ないという印象ですが、攻撃のオプションを考えるのは難しいですね。

この他にも何かアイデアがあるのであれば、この記事の下のコメント欄に書いていただければありがたいです。どんな攻撃の形でも歓迎しています。

 
 

4 Responses to “《質問》バルベルデバルサはメッシ依存症に戻っている?メッシを絡めない攻撃パターンは?”

  1. アイコン より:

    なるほど…歳もとってきましたが、今年も(特に序盤は)大きな怪我がないように祈るばかりです笑
    というかメッシ怪我しなさすぎ…

  2. しろ より:

    メッシの得点能力が衰えない限り、メッシ中心は当然ではありますよね。
    個人的にはイニエスタの後釜にはアレニャを推したいですが、中盤飽和してるのでなかなか厳しいですよね

  3. Jack より:

    今季のバルサはバイタルエリア攻略の色がかなり強くなったのでメッシへの依存が高まったのは当然という感じですよね。
    出し手にもなれますし、受け手としては世界一ですから。

    スアレスの動き、両サイドからの崩しを整理すればより良くなるとは思いますが、バイタルエリアのメッシを使う崩しが軸になるのは変わらないでしょうね。

  4. レト より:

    エイバル戦後半ではパウリーニョもDFを引きつけてスペースやドリブルのコースを作ったりしていたので
    逆にパウリーニョの飛び出しによってスアレスをフリーにするパターンもアリかもしれません。

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