《質問》ビダルの良い所や課題、もしダメなら後釜の選手は?
コメント欄に質問があったので回答したいと思います。
「バルサミコス」さんより
「ビダルの課題や良い所、またビダルがダメなときの補強候補の記事が読みたいです!」
「バルサミコス」さんコメントありがとうございます。
■ 目次
見解・回答
・良い所は・・・少し・・・課題は守備
まずはビダルの良い所ですが、相手陣手における攻撃面は脅威な存在なのは昔から変わりませんね。スピードがあって逆サイドからのサイドチェンジに裏でボールを受けるシーンはビダルの良い一面で、裏に飛び出すタイミングなんかも攻撃が上手い選手だなと感じさせます。良い所はそ、そ、そ、それだけかな・・・( ̄▽ ̄)
次に課題というか悪い所、まず大きく言うと守備面で大きな課題があります。守備全般といって良いほどビダルはSBとして守備が出来ていないでしょう。ポジショニングの悪さ、1対1の弱さの2つに分けて考えたいと思います。
・ポジショニングの悪さ
1つ目のポジショニングの悪さですが、シンプルに最終ラインとラインがズレていることが言えるでしょう。ビダルの場合はほぼ常に最終ラインより前の位置にポジショニングをしており、特にこれは逆サイドや中央にボールがある時に簡単に自分の背後のスペースを取られることが問題です。スピードに自信があるビダルですが、さすがにポジショニングが悪く追いつかないこともしばしば。
これの改善点はまず最終ラインの動き(上げ下げ)のタイミングやスピードをしっかり覚えること。そして状況次第でポジショニングを使い分けることです。ビダルはSBとしてプレーした経験が浅く、特にバルサの場合はラインの上げるスピードが速く、下げるタイミングは普通ですがその最終ラインの動きが体に染みついていません。
まずは基本形の右CB(ピケ)の真横にいるポジションをある程度自然に取れるようにならなければいけません。そしてそれが出来たら自分のサイドに選手がおらず、CBのカバーリングが出来る範囲で少しずつ高いポジショニングを試すことですね。
ビダルがCBの背後をカバーしたプレーに記憶はありませんが、逆サイドのアルバがCBの背後のスペースをカバーしたプレーは何度も記憶にあると思います。SBのポジショニングが初めから前だとCBがマークしている選手に激しくタックルにいこうとしても、SBがカバーできておらず自分の背後のスペースが恐くて思い切りいけないこともありますし、バルサの右CBがピケなら尚更それは影響するでしょう。
状況次第で適正なポジショニングは違うので簡単にこのポジショニングが正しいとは言えませんが、SBとしては自分の背後のスペースを使われない、そして右CBのカバーにも入れるというのが基本のポジショニングですが、ビダルは前目にいることでそれが出来ていません。
・1対1の弱さ
2つ目の1対1の弱さですが、こちらの方が問題かなとは思います。1対1と聞くと相手選手が前を向いてボールを持ち、ビダルが構えて守備をするイメージですがそれはとても限定的な1対1の状況です。ハイボールの競り合い、マークして相手を自由にさせない、ワンツーの抜け出への対応力など様々です。ビダルはほぼ全てが甘いといって良いでしょう。厳しい言葉で言えば、1対1で相手選手を止めれないと言った方が良いでしょうか。
代表ウイーク中の日本代表で最近ハリルホジッチ監督がよく言う「デュエル」という部分ですが、そこで相手選手より劣る。バルセロナの選手はほぼ全ての選手が簡単に1対1で負けない質の高い選手が揃っており、それに加えてチームの団結力だったり連携の良さ、チームとしての強さがプラスアルファされることで世界でトップクラスのチームになっているといって良いでしょう。
サッカーはチームスポーツですが、基本は1人1人の能力に大きく影響するものです。バルサファンが大好きなグアルディオラ監督のサッカーも、そこらへんのアマチュアチームで実践しようとしてもすぐボールを奪われてただ負けるだけで終わるでしょう。ペップのサッカーには足元の技術が大きく求められますし、状況判断というサッカーでは重要な要素が求められますが、アマチュアチームでそれが出来るとは思えません。言うなればペップのサッカーも質の高い選手ありきのサッカーということです。ペップ批判ではないですよ( `ー´)ノ
言いたいことは現状ビダルの1対1の強さを考えれば、バルセロナでプレーするのは厳しいということです。ビダルが出場すればそこを対戦相手が狙ってくるのは明らか。もう少しキツイ言葉で言えばビダルが出場すれば“バルセロナの穴”ということになるでしょう。
リーガの普通のチームぐらいではビダルもそこまで1対1では負けませんが、少し強くなってヨーロッパの大会に出ているチームぐらいになるとビダルの1対1の弱さは際立ってくるでしょう。バルセロナのような全ての大会で優勝を目指すチームならば、そんな強いチームにも勝つ必要があるのでビダルの能力は少し物足りないと感じても仕方のないことでしょう。
現状ビダルを起用するなら少し対戦相手が弱いチームでないと出場は厳しいでしょう。プレシーズンのリヴァプール戦でビダルの出来は悪かったですが、単純に実力的に厳しいということだと思います。あの時はコンディションが悪いというのもあるかもしれませんが、コンディションの良し悪し関係なく見ていて厳しいなと感じました。
後、攻撃では自陣でのビルドアップが不安定ですね。パスをカットされるシーンだったりボールを奪われるシーンもありますし、厳しい状況になるとボールロストの確率がグンと高くなっています。これは状況判断だったり経験が大きく影響し、数試合で良くなるというよりも試合を多く経験してビダル自身が自分なりの解決策を見つけるべきでしょう。
・誰かがビダルに崖っぷちを気付かせてあげないと・・・
これまではビダルの選手としての能力面のお話でしたが、少し精神面のお話も。ビダルは守備が大きな課題と書いてきましたが、それが改善されないの精神面が大きく影響していると思っています。それは何かというと、ビダルには“危機感”がない。
今のままでは右SBとしてセルジ・ロベルトのベンチに座るパフォーマンスしか出来ていないのは明らかですが、ビダルがそれに気付いているか。そしてビダル自身が今のままではバルセロナで活躍できるレベルにないということに気付いているか。
ビダルはこの2点に気付いていない気がします。今のままではダメで、もっと選手として向上しないと試合に出れない危機感を持っていれば、守備面でももっと改善されていることがあったように思えます。ビダルの場合は成長している感じがしないというのがバルサファンとして見ていて辛い所。
見ている私達にはビダルがもっと出来ると思い、さらに良くなる選手と思っているでしょうが、ビダルにそこまでの向上心が感じられないというのが本音。選手として伸び悩む面はあると思いますが、守備面であれだけ悪い所が全く改善が見られないのはさすがにあり得ない気がします。
ルイス・エンリケ監督やコーチ陣、本当はチームメイトの選手がビダルに対して「お前、このままじゃダメだぞ!」ということを伝えて気付かせてあげなければいけないと思います。問題点や課題に対して当人が気付いていなければ改善があるわけないので、恐らくビダルは現状の自分の能力や立ち位置を楽観視し過ぎというのがまず1番初めに改善すべきだと思います。昨年のシーズン終盤のベンチ外もこのメンタル面が影響していたのかなと今となっては推測しています。
・ダメな時の後釜はマリアーノorカンセロ!?
最後にビダルがダメな時の後釜ですが、リーガ以外の選手はあまり知らないので良い提案かは分かりませんが、最近ではセビージャのマリアーノ(30)なんか良い気がします。セビージャでとても目立っている選手ですし、スピードもありますし攻撃面だけでなく守備面でも粘り強い守備をしているなという印象。リーガで屈指の右SBの選手な気がします。
若手で言えばバレンシアのカンセロ(22)辺りなんですかね。個人的にほとんど記憶がないのでオススメとは言えませんが、バルサファンには人気があるみたいですね。プレー集を見る限りテクニックがあり攻撃的な選手のようですが、守備面ではどうなのかなという印象。バレンシアでも完璧なスタメンの選手という訳でもなさそうですし、どこかに大きな弱点があるのかなと推測しています。
後はバルサファンの中では恐らく最大の希望であるアーセナルのベジェリン(21)ですが、現実的に獲得出来そうにないのでスルーですね。アーセナルもベジェリンも現状に満足しているようなので、あと数年はベジェリンがチームを離れることはないでしょう。
バルセロナでは現在セルジ・ロベルトが右SBで1番手として試合に出ており、ビダルの後釜ですがそこまで若手の選手にこだわらなくても良いのではと思います。セルジ・ロベルトが右SBとして長く1番手の選手として君臨し、バックアッパーの選手獲得で十分だと思います。中盤がパンク気味でセルジ・ロベルトがわざわざ中盤に戻る意味もないですし、このまま右SBとして試合に出場させ続けるのがベストな選択だと思います。
ここでバルサの補強には関係ありませんが、現役の右SBの選手として結構なお気に入りの選手はバイエルンのラーム、シャフタールのスルナの2人です。両選手ともとても頭が賢くサッカーを熟知しているので、欲しているプレーをしてくれるということで目を惹く右SBの選手だと思います。ラームは有名ですが、スルナなんて以外にレジェンドクラスの右SBの選手だと思っています( ̄▽ ̄)
この夏の移籍市場が閉まりましたが今回の選手補強はどう思いましたか?自分は例年に比べれば良い補強はできたと思ったのですが。放出した選手の移籍金には納得できないところもありましたが…