《質問》現段階でもっとも機能する3トップの並びは?
コメント欄に質問があったので回答したいと思います。
『ここ2試合を見て、メッシとスアレスの共存は今の段階では難しいと感じました。2人が真ん中にいることでイニエスタとラキティッチのパスコースが限定され中盤がまったく機能してませんでした。
また、WGのスアレスの戻りが遅いためイニエスタとアルバの守備負担が重くなっていました。
FWは右からデウロフェウ、メッシ、デニスでいいと考えます。主さんが現段階でもっとも戦術的に機能すると考えるFWの並びを教えていただきたいです。』
貴重なコメントありがとうございます。
コメント欄は記事の下にあります。質問や疑問点だけでなく思ったことなど何でも書いて頂けるとありがたいです。
■ 目次
見解・回答
1で「ここ2試合でのバルセロナのしょっぱい攻撃の原因」
2で「現在のバルセロナでベストな3トップの並びは?」
1、メッシとスアレスの孤立、中盤が守備ブロックに入っていけない
まずここ数試合でのバルセロナの攻撃がしょっぱい原因ですが、前線のスアレスとメッシの孤立、中盤の選手が相手の守備ブロックに入っていけないことが原因だと思います。
まず前線のスアレスとメッシの孤立ですが、特にスアレスが前線で出番なく孤立しているシーンはとても多いです。
相手の中央を固めた守備ブロックに圧倒的な数的不利にされてグラウンダーのパスコースを消されて、完全な孤立状態です。その為にサイドに開いたり下がってポストプレーをしていると思うのですが、その精度が少し残念ではありますね。
メッシもチームが思うようにボールを運べないことで中盤の低い位置でボールを受けることも少なくありません。するとスアレスとの距離が離れてメッシのプレーポジションも下がり、バルセロナにとっては良くない状況になっています。
そして前線の孤立の原因は、主に中盤の選手が相手の守備ブロックの中でボールを受けれないことだと考えています。
メッシとスアレスが中央にいることで対戦相手が中央の守備を固めてくるのは普通のことですが、それに伴いバルセロナの中盤の選手達がそこでボールを受けるのを嫌がって、相手の守備ブロックの外の低い位置でボールを受けることが多いです。
これをしていたらいつまでたってもボールは前に運べません。ほぼ全てのチームが中央の守備を固めてきますし、そこにくさびのパスを通さない限りバルセロナがパスサッカーで勝つことは確実に出来ません。
つまり狭くても中央にパスを通す必要があるということです。リスクを恐れてパスをサイドや後ろに下げてもただ時間が過ぎていくだけで相手を崩すことは難しいです。このバランスが難しく、出来るチームはほぼないですね。
ちなみにここ2試合で言うと、ジローナ戦では右WGにビダルが入っていましたが、中盤や中央でボールを受けれないのでどうしてもパスの受け手が少なくて厳しかったと思います。
スポルティング戦では相手のSHがバルサのSBに完全にマークに付いてくるので、相手は6-3-1の形になることもあり、中盤にはいつもより多いスペースと3対3という同数対決だったのですが、なぜかバルサの中盤の選手達は腰が引けて崩そうとしなかったですね。試合を見ながらバルセロナなら普通に中央から崩せると思っていました。
スアレスの戻りの件ですが、スアレスは一応CFの役割だと思っているので、そこまで後方まで下がる必要はないと思っています。
バルベルデバルサは4-4-2の守備ブロックですし、前線の2人にはそこまで下がって守備をすることは求められていないように思います。
しかし、メッシとスアレスは自陣の守備であまりにも下がって守備をしないので、もう少し下がってボールがあるサイドくらいはどちらかがカバーして、セカンドボールをもっと拾ってほしいとは思います。
2、セルジ・ロベルト、メッシ、スアレスの実質2トップ気味
ここからがやっと質問の回答になるのですが、戦術的に最も機能する3トップは結論から言うとセルジ・ロベルト、メッシ、スアレスの3人だと思います。
なんだかんだ言ってメッシとスアレスの2人がいるのなら起用するしかないと思います。相手チームからしたらこの2人は別格に怖い存在ですし、相手チームに絶えず守備のプレッシャーをかけるという意味でもこの2人は鉄板だと思っています。
するともう1人のFWですが、自分はセルジ・ロベルトを推したいと思います。攻撃面を考えるとデニス・スアレスという判断でもいいと思うのですが、守備やチームのバランスを考えたときにセルジ・ロベルトの方が良いと考えています。
セルジ・ロベルトを右WGで起用することで守備では4-4の8人でしっかりブロックを作れますし、また中盤の並びが右からセルジ・ロベルト、ラキティッチ、ブスケツ、イニエスタになるのは意外に重要だと思っています。
デニス・スアレスを左に入れたらラキティッチは右サイドに追いやられて、イニエスタが中央の守備を担当することになるのですが、守備の強度的にラキティッチの中央の方が安心して見ていられます。
デニスを右での起用も考えましたが、どこかデニスは左が専門的なのかなと思っているところがあります。また右なら縦の突破や裏への抜け出し含めてセルジ・ロベルトでいいのかなと思います。守備面を考えたときにもデニスよりセルジ・ロベルトですし。
上記にも書いた現在のバルセロナが相手の守備ブロックの中でボールを受けれないことも、セルジ・ロベルトとイニエスタがいれば、まだ期待はあるのかなと思います。
サイドで幅を利かせることはSBの役割で、ブスケツとラキティッチのダブルボランチ気味で、セルジ・ロベルトとイニエスタがより中央寄りで、相手の間でボールを受けるようにしたらいいと思います。
中央の狭いスペースにあえて選手を置いてさらに狭くしている感じですが、それでもくさびのパスを入れたり突破するしかないと思います。
中央の狭いスペースでのメッシとの連携も含めて考えたら、セルジ・ロベルトとイニエスタは現在のバルセロナの中でも適任と言える2人だと判断しています。デニスでも良いとは思うのですが、右ということと守備を考えてやはりセルジ・ロベルトですかね。
デウロフェウは中盤でボールを受けれないので、セルジ・ロベルトかデニスの2択となっています。
メッシとスアレスを前線で起用するのでもう1人のFWには攻撃面だけでなく守備面での貢献も重要だと思っているので、やはりセルジ・ロベルトが3トップの一角に入るのがベストだと思います。
気付けば前回のCL第2節スポルティング戦のスタメンそのままという感じです。ルイス・エンリケ監督の時もそうでしたが、自分はバルベルデ監督ともフィーリングは結構合っているように感じています。
突破力のあるウィングの不在は今後を考えると大きな不安ですね。
デンベレの離脱も痛手でしたが、デウロフェウが戦力外なのも残念です。
個人的には次のアトレティコ戦では勝てないと思います。
ユベントス戦でもカウンターメインでしたから。
ご回答ありがとうございます!
なんだかんだやっぱりスアレスは使い続けられるんですかね?自分が監督だったとしても使わざるをえないような気はします。
ただ、44のブロックの際にイニエスタがスライドする負担を考えれば、できればメッシ以外の選手には守備をして欲しいんです。最近の試合でアルバが自陣深くで相手と一対一になる機会が多いのはあきらかに左サイドを相手が狙ってきているからだと思います。左サイドは攻撃もアルバの上がりしかない状態ですし、今のスアレスが出ることでイニエスタが割りを食っているような感じがして自分は納得いかなかったです。
出るからには納得させるくらいの活躍をスアレスには期待したいです。