《質問》17/18シーズンのメッシの最適ポジションはどこ?
コメント欄に質問があったので回答したいと思います。
『メッシの最適ポジションについて
メッシのポジションは
①右WG(ただし中に入りがち)
②トップ下(中央、0トップ)
③2トップの一角(今回のようなパターン)
の3通りが主なものではないかと思います。
それぞれのメリットとしては
①の場合
・球を受けやすい
・守備のウエイトがやや低い?
・勝率が高い(ただし、MSN時代の話。また、中に入る必要性がない試合だったとも考えられる)
②の場合
・球を散らしやすい、ややゴールに近い
③の場合
・よりゴールに近い
デメリットは
①の場合
・ややゴールから遠い
②、③の場合
・マークが厳しい(コバチッチにやられましたし)
ということが挙げられると思います。
個人的には中では厳しいかなと思いつつも、メッシの創造性・得点力の両方に頼らなくてはならない現状では致し方ない気もします。
管理人さんはどのようにお考えでしょうか。』
貴重なコメントありがとうございます。分析のほとんど正しいと思いますよ。メリットとデメリットも考えていて、とても良い考察だと感じました。
コメント欄は記事の下にあります。質問や疑問点だけでなく思ったことなど何でも書いて頂けるとありがたいです。
■ 目次
見解・回答
1で「バルベルデバルサでのメッシの最適ポジション」
2で「バルベルデバルサでのメッシの役割」
3で「メッシに頼らない攻撃を実現させるための4-4-2」
について書いています。メッシのこと以外にチームのことにも言及しています。
1、チームのバランスから2トップの一角の少し下がり目
まずメッシの今シーズンの最適ポジションですが、2トップの1角で少し下がり目のポジションだと考えています。これには2つの理由があります。
1つ目は、バルセロナの選手や戦力から考えるとメッシが2トップ気味で前線に入るとことが一番良いと考えています。
これから補強する選手によって話は変わってくるかもしれませんが、前線でこれ以上誰も補強されない状況なら、サイドアタッカーで強力な選手もいないので、メッシが中央の前線に入る形が良いです。
CFにスアレスとパコ・アルカセルの2人がいますし、メッシは基本ローテーションの対象外と考えれば、メッシ+スアレス、メッシ+パコ・アルカセルの組み合わせでシーズンを戦っていくのがベストだと思います。
そして中盤の選手が多いので、チームは4-3-3から4-4-2にシステム変更したほうがよいと思っています。4-2-3-1とも呼べるシステムの形で、バルベルデ監督もこっちの方が戦い慣れているかなということも考慮しています。
2つ目は、チームの攻守のバランスからメッシは前線で中央起用が良いと考えています。
攻撃面から考えるに、メッシが右に入れば攻撃は右に偏りますし、現在のバルサで攻撃を引っ張れる存在はメッシだけです。
それならメッシが気持ちよくプレーできるように好きなエリア(中央の高い位置)でプレーさせであげた方がいいでしょう。また、その方がチームの攻撃のバランスは取りやすいように感じます。
守備面から考えるに、メッシはそこまでチームの守備に参加しないので、攻守の切り替え時以外は前線の中央付近で少しプレッシャーをかける形だけで十分と考えています。
現在のバルベルデバルサは4-3-3のシステムなのに守備陣形は4-4-2になっています。それなら初めから4-4-2で戦った方が選手も戦いやすいように感じます。
攻撃では主に両サイドからバランス良く攻撃できる視点、守備ではプレスがかからずにハーフライン付近で守備をする視点から、メッシは中央付近でのプレーが良いと思います。
今回はメッシ自身の活躍という視点ではなく、チームのバランスからメッシの最適ポジションを考えました。
メッシの場合はボールを持って前さえ向けばアンタッチャブルな存在で、それがより相手のゴールに近いほうが良いということだけです。
中盤に下がってメッシがボールを触るのも悪くないですが、今シーズンのメッシは中央付近で動き出しを見せてボールを貰う姿も多くあり、2トップの1角という1.5列目感覚のポジションが最適だと考えました。
2、攻撃の中心選手ながらも敵の注意を引くおとりの存在
ここではメッシの今シーズンのバルベルデバルサでの役割について書きます。
メッシと言えばバルセロナのエースで王様なので、これまで攻撃面では当たり前のように頼ってきました。
誰もがボールが来る前にメッシのポジションを確認していますし、ボールを渡せるなら誰もがメッシにボールを預けてきました。
これまでのバルセロナはメッシに攻撃面を頼ってきたのは確かですが、今シーズンからメッシに頼らずに攻撃するバルセロナに、変化が求められた時なのだと思います。
ネイマールが退団して、メッシも年齢では30歳というベテランの域に達してきており、そろそろチームが攻撃面でメッシ頼りのチームから脱却する時が来たのだと思います。
メッシにボールを預けなくても他の選手達だけで相手を崩す必要性が出てきており、今のバルベルデバルサの攻撃面ではそれが大きな課題となっています。
いつか来るであろうと思っていたメッシからの脱却という時代が、メッシがまだチームに存在する今来たということです。
メッシ自身のプレーの出来がチームの出来に強く影響するのは変わりませんが、そのウェイトを少しずつ下げる時が今です。
その為にメッシには中央付近の高い位置で攻撃の舵とりをしながらも、相手の目を惹きつけるおとりの役割が求められているのだと思います。
3、メッシが絡まず同サイドの突破を実現させる4-4-2
今シーズンのバルセロナはサイドを縦に突破するという、同サイドでの突破が大きなカギを握っているように感じ、その為に4-4-2のシステム変更が必要です。
4-3-3でメッシが中央付近に入ると右の攻撃は手薄になります。両サイドでメッシがいなくても2人が絡んで攻撃できる形が4-4-2のシステムです。
チームがシステム変更をしてメッシ頼みの攻撃から脱却しようとすることこそ、バルセロナの復権の第一歩になるのではないかと思っています。
「メッシの活躍=チームの勝利」があるのでメッシを活かす戦い方を今まで推奨してきましたが、今シーズンは「他の選手の活躍+メッシの少しの活躍=チームの勝利」とチームの視点を少し変える時だと思います。
その為にも今シーズンのバルベルデバルサでは、メッシ以外の選手達が「自分が攻撃で相手を崩してやる」という自覚をもって攻撃しなければいけません。
今までのようなメッシにボールを預ける役割だけしていればOKという時代ではないということです。選手の1人1人が自分の攻撃面でできることを最大限発揮する必要があり、それをチームやメッシに遠慮せずにトライする時です。
そうすればバルセロナの復権は十分可能だとみています。バルセロナの現戦力の多くは自分の持っている能力を発揮できていないことが多いので、それを発揮するだけで強豪と対等以上に争えるレベルのチームにあると思います。
メッシのエースや王様という役割に変更はありませんが、その比重は今シーズンは少し下がることがチームにとっては重要なのだと思います。逆に言えば今シーズンも周りの選手達がメッシに頼って何もできない状況なら、それこそバルセロナは撃沈のシーズンになるでしょう。
お答えいただきありがとうございます。
さすが管理人さんの分析です。
メッシへの依存度を下げなくてはならないですね。
ネイが居た当時でもメッシの有無で勝率が3割ほど違っていたはずなので、今年はどうなるか見物です。
再度の質問になってしまい恐縮ですが
①メッシ離脱時(ケガなど)や去った際のチームの在り方
②将来的に典型的な9番を獲る是非
についてご教授ください。
以下は個人的な見解ですが、
①については
・メッシと同タイプの中継役(タクトを振れる選手)を置く
・守備面でメッシより優れた選手を置き、プレスに重点を置く
という手段があると思います。
②については、メッシという強力なフィニッシャーを失った後、フィニッシャーをどうするかという考えです。
現状、バルサに典型的な9番はいないでしょう。
また、イブラは失敗とされており、バルサは典型的な9番がなじめるチームではないと思います。
しかし、
・イブラの件はメッシとのポジション被りが問題だったとされていること
・ゴールを決めきれる選手の必要性(現状ではスアレスくらいしか思い浮かばず、彼も長くはないでしょう。)
という点を考慮すると、他の要素には多少目を瞑っても確実にゴールを決められる選手は検討に値するのではないでしょうか。
長文失礼いたしました。