バルセロナの今夏の移籍市場の動きは成功?失敗?
8月末から始まった代表ウイークの中、バルセロナの今夏の移籍市場もいつの間にか終わってしまいました。
移籍市場の最後の最後で大物獲得の発言をしていたものの、やはりお金の問題から踏み切れずに最後は補強しないという結果になりました。
今回は「バルセロナの今夏の移籍市場の動きをどう見たか」というテーマです。
■ 目次
ネイマール移籍により8月から極めて難しくなった今夏
まず今夏の移籍市場のバルセロナの動きを振り返ると、「8月からとても苦しくなった」という印象です。
バルサフロントとテクニカルの本当の狙っていた選手が獲得出来たかは分かりませんが、メディアの情報からはそこまでうまく進まなかったように思います。
それもネイマールのパリへの移籍騒動が出てからネイマールの方に手がかかりました。最後はバルサと選手達の説得も意味がなく、契約解除金での移籍によってバルベルデバルサの計画が大幅に狂いました。
さらにネイマールマネーと呼ばれる多額のお金を保持しているバルセロナとの交渉に、他のチームが今まで以上に強気に出るようになり、交渉下手のバルセロナの交渉はさらに難しくなりました。
8月になって獲得した選手はデンベレだけとなりました。デンベレ獲得には多額の移籍金がかかりましたが、将来性を考えればペイしそうな金額です。
また普通に活躍してくれたら、例えデンベレがバルセロナを離れる時になってもそれなりの移籍金を回収、またはそれ以上の移籍金の回収も出来るでしょう。
8月からは特に、バルサのオファーもほぼ門前払いで拒否されていたように思えますし、8月以降のバルセロナの動きに文句をつけれないでしょう。
問題は8月に入るまでの動きが全体的に遅かったように思え、それだけが悔やまれる今夏の移籍市場となりました。
バルセロナが今夏獲得した選手はセメド、パウリーニョ、デウロフェウ、デンベレの4選手となりました。
終わってみれば補強ポジションは一応埋めたバルセロナ!?
そもそもバルセロナの今夏の補強ポジションは、
マテューが抜けたCB
手薄な右SB
パス回しで違いをみせれるMF
手薄なWG
の4選手でした。
つい先日今シーズンのバルセロナの正式な背番号の発表がありました。そこから推測するに
マテューが抜けたCB⇒ベルマーレンの復帰!?
手薄な右SB⇒セメド獲得
パス回しで違いをみせれるMF⇒パウリーニョ獲得???
手薄なWG⇒デウロフェウ復帰
ネイマールの後釜⇒デンベレ獲得
ネイマールの抜けた所にはデンベレが加入しましたし、一応選手の頭数は揃えたバルセロナとなりました。
タイプや予想に反する選手も加入しましたが、バルサフロントは最低限の補強はしたのかなという印象です。移籍金の高さはさておいて。
これを見て今夏のバルセロナの選手獲得の評価は人それぞれだと思います。
個人的な評価としましては、
「最悪とまではいかないが良いというわけでもなく、最低限のミッションはこなした」
という評価です。
選手放出では完全に失敗したバルセロナ
最後は選手獲得ではなく選手放出について少し。こちらの方は上手くいかなかったという印象です。
本当ならレンタル移籍ではなく完全移籍で放出したかった選手も仕方なくレンタルで放出したりと、補強資金捻出のための選手売却が全くできませんでした。
ネイマールマネーで放出の方は注目が集まりませんでしたが、人員整理や戦力に数えない選手の放出に失敗した夏なのは間違いないでしょう。
ネイマールの件から大忙しとなったのは言い訳で、やはりこちらも8月に入るまでに話を強引にでも進めておくべきだったでしょう。
問題を後に残しておいたら問題が山積みとなっていて、気づけば全部解決できなかったという感じで、やはり今夏のバルセロナの動きは全体的に遅かった印象です。
そして、出場機会の問題でしょうがマルロンをレンタル移籍させたのは大きな謎です。
4番手のCBにベルマーレンなのか、それとも冬にジェリー・ミナ(パルメイラス所属)が加入する予定でそれまでは3人で耐える戦略なのか、後者のほうが強いのかもしれませんね。
元々最重要補強ポジションはsbで、セメドのフィット具合を見れば、これだけで60点を与える事が出来るのでは無いかと思います。
問題はネイマールの後釜問題ですが、msnからチームとしての強さを得るためにはむしろ好機で、より若く中に入ってのプレーも光るデンベレは市場に出ている選手の中ではベストと言っていいでしょう。
その上デロウフェウも精力的な動きを披露しており、予想外の献身性に驚きました。ここで20点。
中盤は、余剰戦力もあるわ、カンテラーノ軽視になり得るわのパウリーニョでマイナス20点。
後は移籍金が高騰しすぎたと言う面でマイナス20点、合計40点ぐらいとしましょうか。
クラスの中ではアホのバルサと言われる様な夏でしたね。
頭数だけで考えれば悪くないように見えますが、
当初のフロントの計画と照らし合わせれば失敗としか言いようがないでしょう。
コウチーニョに拘らずともマレズなら獲れた可能性がありますし、最後に獲得を狙っていたのがよりによってディ・マリアというのもフロントの判断力のなさを物語っています(デンベレを獲れたのは不幸中の幸いといえ)。
なにより、ただでさえ交渉下手として知られていたバルサが今夏のゴタゴタで大きくブランドイメージを落としたのは看過できない問題です。PSGには完全に弄ばれましたし、セリのケースなんて獲得をそこまで歓迎していなかった私ですら非常に気の毒に思いましたから。
副会長はシーズン終盤まで結論を先延ばしにする腹積もりのようですが、即刻不信任投票を実施すべきだと思います。