中盤と前線の3選手、どっちがいなくなると困る?(もしも話)
クラブワールドカップも優勝して年内5冠を達成したバルセロナは、つかの間の冬休みに入っている。冬休みは26日までの約5日間となっている。
今回は「中盤の3人と前線のMSNのどちらがいなくなればバルセロナは困る?」というもしも話がテーマです。
■ 目次
バルセロナらしさが維持されているのは中盤のおかげ
まずは中盤のブスケツ、ラキティッチ、イニエスタの特徴を考えていきたい。ブスケツとイニエスタはバルサのカンテラ出身であり、バルサのパス回しを体現できる数少ない選手である。クラブW杯の準決勝の戦いでも、ブスケツとイニエスタがいることでパス回しに特化した戦い方で勝利出来た代表的な試合である。
最近は前線のMSNばかりが注目を集めているが、攻撃の縁の下の力持ちという意味では中盤の3人は欠かせない。ブスケツほどバルサのアンカーにピタッとはまる選手はおらず、イニエスタほど試合をコントロールしながらボールを失わない選手も今のサッカー界にはいない。この2人がいないとバルセロナのパス回しの攻撃の形が上手くいかないのは明白である。
ラキティッチに関してはもしかしたら替えが効くかもしれないが、右でバランスを取りながらメッシやアウベスを活かせ、パス回しもしっかりとこなしながらキープ力も高く、バルサがあまり得意としない中盤の肉弾戦や球際でも決して引けを取らずに戦えるファイターであり、運動量もあるのでブスケツやイニエスタだけでは補えない要素をラキティッチが補っているように感じる。バルセロナが様々なチームから勝利を収めれるのは、ラキティッチの存在はとても大きいように感じる。
ブスケツ、シャビ、イニエスタのコンビが最強と考える人も多くいるだろうが、バランスだけを見れば今の3人の方が良いバランスに感じる。バルセロナがポゼッションサッカーをしながら勝てるのは中盤の3人のおかげと言える。
前線のMSNはサッカー史上でも最強ユニット!?
次に前線の3選手の特徴を考えていきたい。このメッシ、スアレス、ネイマールはそれぞれ自分達のエゴを捨てながらも周りを活かして勝利を目指せるのが最大の強みである。スアレスとネイマールは「1番はメッシ」と理解してコンビを組んでおり、メッシも周りに得点を取らすことを忘れないでプレーが出来ている。
サッカーではチームプレーが重要だと言われるが、ある程度上のレベルまで来ると個の力も重要になってくる。その個の力でもトップクラスの3人が組んでおり、チームプレーも出来るこの3人はサッカーの歴史上最強の3トップと考えられてもおかしくはないだろう。
何と言ってもその爆発的な得点力は脅威的な存在を超えている。決定力やチャンスメイク、誰もがその役割をこなしながら右や中央や左とバランスよく攻撃することも出来る。この3人が得点を決めると分かっていても止めれないというのが現状のレベルである。
替えのメンバーを入れてどっち?
もしいなくなった場合に代えのメンバーを考えてみたい。現状の実力だけで選んでみました。ここは個人的な意見が強いので、ある程度納得してください<(_ _)>
中盤はアンカーからヴェラッティ、マルキージオ、モドリッチ
前線は右からロッペン、アグエロ、アザール
なるべくタイプの似た選手を配置したつもりです。怪我がちだろとかそういうのは抜きで、コンディションが普通の時を考えた場合のメンバーで構成しています。では最後に組合わした場合を考えてみたいと思います。
中盤が抜けた場合に上記の3人を入れても、前線の3選手を特に活かせないことはないだろう。MSNの場合は3人が揃うだけで反則的で、周りの選手のフォローがほとんどなくても得点が取れそうですし、中盤の組み合わせとかあまり関係ない気がします。バルセロナらしいパスサッカーは多少出来なくても、ヴェラッティがパスを散らしながらそれなりに形になるのかなとも思える。モドリッチが攻撃にアクセントを入れながら、マルキージオはバランスを取りながら飛び出しやミドルでも得点を狙える。正直、このメンバーでも今のバルセロナ同様に常勝チーム状態はキープ出来るのかなと考えられます。
次に前線のMSNが抜けた場合に上記の3人を入れて考えてみたいと思います。中盤から後ろはバルサの現メンバーで構成されている為、パス回しや守備ではある程度計算できそうである。前線の選手の能力は全体的に若干劣るものの、このメンバーでも勝利には導いてくれそうである。連携など周りとの共存ではどの一流選手を並べても問題は出てきそうなので、全員の持ち味が出るかは少し微妙である。メッシ不在も含め強豪との対戦では、完全に頼れる選手がいなく苦労する可能性があるかもしれない。CLではベスト4辺りで敗退しても、何故か納得できるメンバーという感じを受けるのではないだろうか。このメンバーなら多くの試合に勝てても、強豪相手に勝てるかはイーブンになりそうだなと感じずにはいられないのが本音だろう。
最終的に、勝利する為には前線のMSNの方が大事!
このテーマ自体もしも話なので本気にしなくて良いが、バルセロナが勝利するという意味では前線のMSNの方がいてくれた方が良いだろう。やはり得点力という意味で頼れる3選手であり、前線を他の選手で組み合わせてもここまでうまくいく可能性は極めて低いだろう。
中盤は替えが効くわけではないが、ブスケツやイニエスタの1人が不在でも今のバルサなら持ちこたえれそうである。それはやはり前線の3選手の存在感が大きく、得点を取ってくれるからであろう。バルサのパスサッカーと中盤を支配する意味では中盤の3人は必要だが、今のバルサはカウンターや個人技からでも得点を奪えるので、前の3人がいるということはある程度の得点の保証をしてくれる存在だと考えれる。
試合を相手に支配されての勝利は望まぬ、パスサッカーをしなければバルサではないなど、今のスタイルを捨てて勝利することを嫌う人は多いかもしれないが、試合に勝利出来ないと全てにおいてネガティブに見えてくる部分はあるので、やはり勝利することが1番だと思う。
バルサのスタイルを完全になくすわけではないし、来年もスタイルを貫き通しながらのさらなる勝利を期待したい。でも、他に勝てる確率が高いのであれば、戦い方を変更することも求められるだろう。現代のサッカーは相手が対応してくるのも速いし、バルサ側からもさらなる変化が求められる来年になるかもしれない。
バルサの大黒柱は間違いなく中盤ですが、バルサが再び世界の頂点に立てたのはMSNの結成あってこそでしょうね。
ペップ・バルサ最終年からバルサはブロック守備に苦しむようになっていきましたが、彼らがバルサから失われていた横幅と奥行きを取り戻したように思います。
ハインケス・バイエルン戦やタタ・バルサ時代のウィングがペドロとサンチェスだったことを考えるとMSNがもたらしたのが決定力だけでないことを実感します。