圧倒的な存在感のＭＳＮで前線はやはり固定か！？

この数日間でアラベス戦に大幅なローテーションをして敗戦、そして主力が揃ったセルティック戦では７対０という大勝劇で、バルセロナは激しい浮き沈みを受けた数日間となったわけだが、この２試合での違いはＭＳＮが揃っていたかと揃っていなかったというテーマは大きい。

今回は「ＭＳＮ以上に違いを作れる組み合わせはない」というテーマです。

好調アルダでも太刀打ちできないＭＳＮの南米トリデンテ

先日のセルティック戦で今シーズン初めてＭＳＮ揃い踏みの試合となったわけだが、結論は手のつけようがないほどの破壊力があるということを再認識したことだ。３選手とも得点シーンに多く絡み、メッシは４得点、スアレスは３得点、ネイマールは５得点に絡んだ。バルセロナの７ゴールは全てこの３人の誰かを経由して生まれた。

自分の予想スタメンでは好調アルダを左ＷＧでスタメン起用し、ネイマールを休ませる起用で良いと思っていたが、ルイス・エンリケはセルティック戦に主力選手を多く並べた盤石の布陣で挑んだ。プレシーズンから好調をキープしていたアルダを起用してもセルティック相手から十分に得点を奪って勝利出来ると考えていたが、ネイマールを起用してＭＳＮ揃い踏みにしたことで攻撃力は爆発した。

アルダを起用していても勝利自体は出来ていただろうが、ここまでの快勝劇と大勝をできたという保証はない。アラベス戦の敗戦でバルサ周辺を嫌な空気が流れていたが、完全にその空気を吹き飛ばすほぼ完璧な内容の試合を演じた。

アルダ起用自体も悪い判断ではなく試合には勝てる決断だと思うが、セルティック戦のＭＳＮのコンビネーションと３人全員が活きるサッカーを見せられると、この３人同時起用に反対の意見を言うことは難しい。今までのサッカー界でも最強クラスのトリデンテの１つであり、この３人の中に割って入れる選手は完全にいないのかもしれない。

誰か１人スタメンを外す作業が馬鹿らしく感じる！？

それでも長いシーズンを考えれば試合をベンチで見守ったりと出場時間をコントロールしなければいけないのだが、誰かを外すということを考えるのは相当頭を悩ます。序列的に言ったらネイマール、スアレス、メッシの順番になるのかもしれないが、圧倒的な攻撃力を見せる３人のトリデンテをわざわざ外すことにメリットがあるのだろうかとも考えてしまう。

試合を休む（スタメンから外す）時にはルイス・エンリケが事前に話をしておかなければ揉めそうな３人であり、誰を休ませるや話し合いで理解してもらう悩みを考えれば、スタメンで出場（固定）させれば勝利出来るし問題がないとも思えてくる。

消化試合感がある試合、国王杯の下部リーグの対戦相手の時以外はＭＳＮ揃い踏みの起用で、勝利を貪欲に狙っていくという選択が悪い判断には思えない。出場時間をコントロールするなら余裕のある試合でベンチに下げたり、明らかにコンディションが悪い時だけスタメンを外すだけでも良いのかもしれない。

ローテーションでＭＳＮの誰かを外す作業は頭を悩ませ精神的にも大変なので、スタメンでこの３人は固定するべきだろう。怪我人などが出た時は心配な部分はあるが、パコ・アルカセルやアルダやラフィーニャで穴埋めして、まずは勝利主義でＭＳＮをスタメン固定するという判断も間違いではないだろう。

ＭＳＮに攻撃で自由を与えることが“本命”バルセロナへの道！？

セルティック戦でＭＳＮの破壊力を久しぶりに思い出してしまったバルサファンなのだが、ＭＳＮ頼みのサッカーに不安がない訳ではない。怪我人やコンディション不良で前線の３人が得点を奪えないと、バルセロナはほぼ得点を奪えないチームとなっているのが現状である。

しかしＭＳＮ揃い踏みなら勝てるというある種の保証があり、「この３人に頼りたいがこのままでいいのか」という葛藤がある人も多いだろう。時よりペップバルサとエンリケバルサが対戦したらどっちが強いか？という内容の記事もあったりするが、個人的にはエンリケバルサの柔軟な戦いを見る限りエンリケバルサの方が強いと思う。

この強さもＭＳＮの３人が揃ったときの強さであり、ＭＳＮが揃えばいかなる状況でもチャンスを作って誰かが得点を決めてくれるという思いがある。ＭＳＮを今のようにほぼ自由に攻撃させて、最低限の守備をさせるだけでバルセロナは他のチームから頭１つ抜け出すチーム力となっている。

もちろん中盤から後ろの選手もハイレベルの選手が揃っておりＭＳＮを除く８人でもトップレベルのチームなのだが、頭１つ抜け出すチームになっているかというと疑問である。どの大会でも優勝候補筆頭と見られ全ての試合で本命になるバルセロナになるわけだが、その本命をキープする為には現状ＭＳＮを同時起用して今までのようにほぼ自由に攻撃させることが１番なのかもしれない。