昨シーズンのチームの総括

シーズン前半戦

昨シーズンは、プレーシーズンでの急な監督交代によって、タタ・マルティーノにとっては難しいミッションであり、ある程度寛大な気持ちでチームを評価する必要がある。

前半戦は特に問題なく、チームは勝利を収めていた。戦い方には時より批判的な事もあり、ボールポゼッションで負けてしまう試合もあったが、大まか及第点が与えられるだろう。

少しづつ膨らむ不安

問題は2月ぐらいから発生した。タタ・マルティーノはそれまで、選手をローテーションで起用して、トップチームの多くの選手が試合に出場していた。

その為、主力選手の出場時間は例年より減少していた。リーガの後半戦やチャンピオンズリーグに、あまり疲れがたまらないで挑み、コンディションは徐々に上がってくる事を、みんなが予想していた。

しかし、チームのコンディションは逆にどんどん下がり、3月中頃には引いて守る相手に対して、チャンスを作るのがどんどん困難になってきていた。

さらに、エースであるメッシーの運動量がいつもよりさらに減り、ボールを触る場面が激減してファンの苛立ちは、チームのパフォーマンスの低下に比例するように、どんどん増幅していった。

チャンピオンズリーグでA・マドリードに負けたことにより、その苛立ちは不満の爆発へのカウントダウンが始まった。

当時は、リーガで首位争いをしており、国王杯では決勝進出を決めており、ファンの中ではまだこのチームなら2冠の夢はあると感じていたに違いない。

チームが勝つのは毎試合ギリギリであり、大変困難な試合が続き、ファンも試合を見る時、常に不安と心配があったに間違いないだろう。

爆発した不満

4月になり、W杯の影響もあって例年より早く国王杯の決勝を戦うことになった。相手は宿敵のライバルである、R・マドリードであった。

この試合に勝ちさえすれば、国王杯のタイトルが獲得出来るだけではなく、シーズン終盤への勢いがつくと、誰もが皆この理想の展開を予想をしていたに違いない。

しかし、いざ試合が始まると内容では完敗と言っても良いだろう。相手にC・ロナウドが出場していたら、0-3ぐらいで負けていてもおかしくなかっただろう。

宿敵のライバルに内容も結果も完敗したことにより、バルサファンの応援する気持ちは、数本の糸でしか結ばれていなかった。

僅かな僅かな僅かな期待

シーズン最終節の首位決戦を迎えるまでの数試合は、首位争いをする3チームが一緒に勝ち点を取れずに、そこでR・マドリードがまず、首位争いの競争から脱落が決定した。

この間にもう少し勝ち点が取れていれば、無冠でシーズンを迎えることにはならなかったであろう。

そして、最終節のA・マドリードとの首位決戦が訪れた。優勝するには、勝利するのみという分かりやすい状況にあり、誰もが勝つことを祈っていたが、心の中では勝つのは無理と感じていたファンは多かったのではないだろうか。

A・サンチェスのスーパーゴールにより、少しの間「優勝できるのでは」という夢を見てしまった事が、この後に起こる、失望をより強大にしたのは間違いないだろう。

追加点のチャンスは訪れず、このまま「時間だけ早送りしてくれ」とどれだけ願っただろうか。しかし、悪い流れのチームに、神様は手を差し伸べてはくれなかった。

後半のA・マドリードのゴディンのヘディングゴールにより、チームは得点を決めるしかない状況に追い込まれてしまった。

65分過ぎからは、A・マドリードの足が止まってきており、押し込みはしていたが相変わらず、チャンスらしいチャンスは訪れない。

しかし、サッカーというスポーツは1点なら数秒の間で入るので、試合終了の笛がなるまでは、誰もが奇跡を信じていた。まるで08/09シーズンのCL準決勝2ndレグのスタンフォード・ブリッジのチェルシー戦と同じ状況と同じ心境であった。

このまま同点で試合は終了してしまった。大きな失望で終わってしまった。

総括

13/14シーズンは、改めて勝つ事の難しさを思い知らされたシーズンであった。そして、ペップ・グアルディオラが監督に就任してから、タイトルを獲得しまくったことが、どれだけ偉業であったということを痛感させられたシーズンであった。

 

 

 

 

 
 

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