神がかったバルセロナの大逆転劇の要因は…謎!?

調子を上げてきていたバルセロナが、第1戦の0対4の結果をはねのける6対1での勝利でパリを退けた。バルセロナはこれで10年連続となるCLベスト8進出を決めました。

こういう試合の後は必ず逆転はいかにして起こったかという記事が出回り、若干結果論からくる強引な記事も少ないような。

ということで今回は「バルセロナ大逆転劇の要因」について書いていきます。

 

試合はほぼ完全に支配したバルセロナだったが…

バルセロナ対パリ、本来の実力ならバルセロナが少し優勢といった感じでしょうか。第1戦の後にシャビ先輩は「両チームの選手の実力は拮抗している」と発言していましたが、ひいき目に見るバルサファンでなくても、バルセロナの方が選手力とチーム力で強いと感じているのではないでしょうか。

今回はそこに要塞カンプノウ、そしてバルサファンの大歓声、最後にバルセロナが捨て身覚悟で攻撃性をみせたという3つの要因で、バルセロナが“試合内容”では勝りました。

バルセロナは素早い攻守の切り替えからのプレスとインターセプト狙いでパリの攻撃を高い位置で防ぎ、バルセロナの最終ラインから中盤のラインの間では、圧倒的というか完全にバルセロナが主導権を握りました

第2戦の結果としては6対1の勝利となり大逆転を収めたバルセロナでしたが、正直相手のゴール前ではパリにうまく守られた印象は否めません。

チーム全員で下がれば相手がたとえパリでなくても苦戦するでしょうが、バルセロナなら引いたパリでももっとチャンスと決定機を演出できると予想していました。しかし終わってみればバルセロナらしい崩しは多くありませんでした。

試合としてはほぼバルセロナが支配しましたが、チャンス数や決定機の数からして6得点取れたのは本当に不思議だった試合だと感じます。

個人的にはバルセロナは2得点、良く考えても3得点分ぐらいのチャンスしかなく、逆にパリはスコア通りの1得点取れるだけのチャンスがあり、ラスト8分間の3得点を除いた3対1のスコアで終わっても、試合内容から結果を責めることは出来ません

試合内容とスコアが反映されないなんてことはサッカーではよく起こることなので、試合内容以外で今回のバルセロナの大逆転劇には、どんな要因があったかをここからは考えていきます。

 

全ての面でバルセロナには“神がかった幸運”だった

・主審のジャッジ

今回の試合でも“いつも通り”焦点があてられるのは主審のジャッジです。このブログではほぼ審判問題は取り上げませんが、今回の逆転劇には少なからず決定的なジャッジの部分で、バルサ有利だったかなと思うので少し取り上げます。

バルサ有利だと思ったのはマスチェラーノのディ・マリアへのタックルでPKが与えられなかったことと、5点目のスアレスへのファール判定は厳しすぎだったのは間違いないです。その他のジャッジは細かい所で色々あるものの、少なからずミスはあるので許容範囲内です。

試合後にマスチェラーノ自身があのタックルはPKだったとほぼ“自供”しており、選手本人が言うぐらいだからファールがあったのは間違いないでしょう。

5点目のスアレスの獲得したPKは完全なミスジャッジで、あの接触でPK献上はディフェンダーにとってはやってられないレベルです。スアレスの体が完全にボールとDFの間に入っておりパッと見の印象は悪いですが、スローを見る限りスアレスが自分から倒れていて、マルキーニョスの対応もファールには遠く及ばなかったです。

試合後に敵将のウナイ・エメリ監督が審判のジャッジを批判するようなことを少し言っていました。バルサファンですが、その意見は“ごもっとも<(_ _)>”だと思います。

ハンドの判定に関しては一貫して意図的でない手への接触はPKを取らない主審だったので、パリの方にハンドでPKがあったのなら、バルサの方にも同じ数だけPKが与えられたはずなのでお互い様ですね。

それでもパリの選手達、会長も審判のジャッジは言い訳にできない発言をしており、この試合ではバルセロナに圧倒されたことを認めています。ウナイ・エメリ監督も最後には、バルセロナを称賛してくれていましたね。

審判のジャッジが今回の大逆転劇を生んだ1つの要因だったと言うのは間違いないでしょう。それでもジャッジは有利な時も不利な時もあるので、今回は“幸運にも”バルセロナ有利に働いたのでしょう。

パリは急成長ではないですが年々少しずつ強くなっている印象で、こういう言い訳せずピッチ上の出来事を自分達の責任と思えるリーダー(会長)や、監督や選手達がいるのでますます強くなっていきそうです。

バルセロナもまだ数年間はほぼ確実に自分達の優位性は保つでしょうが、5年後くらいには互角になっていそうです。昨季のブラン監督のパリもCLベスト16でチェルシーに敗退しましたが、とても良いサッカーをしていて敗退したのが不思議だったですからね。

 

・効率性と相手ゴール前での幸運

バルセロナはこのパリ戦で枠内シュートを7本放ったらしく、それで6得点となれば効率性が良かった試合となりました。

バルセロナの選手達の質の高さから効率性が相手チームより良いのはよくあることですが、枠内シュート7本で6得点。

PKの2本を除いたら5本の内4本はゴールネットに吸い込まれたことになり、イニエスタのヒールキックをシュートとカウントしなかくても5本のうち3本なので、異常な決定力の高さをみせました。

決定力という面でも、入る試合もあれば入らない試合もあるので、ここでも個人的には幸運だったかなと感じます。バルサの選手達の集中力の高さが決定力を上げたとも言えそうですが、それは結果論からくる少し無理な所でしょう。

またイニエスタのヒールキックがオウンゴールを誘ったり、先制点のシーンでもゴール前のスアレスにボールが来たりと、パリの選手達のゴール前での対応が問題と言えそうですが、普通の試合ならそういうことも90分の間で何回も起きないので、バルサには幸運な一面だったと思います。

パリの選手達が攻撃的なカンプノウの雰囲気に呑まれていた一面はありましたが、パリの選手達の実力なら本来もう少しうまくプレーすることは出来たでしょう。

 

ここまでバルセロナの大逆転の要因をいろいろ考えてみましたが、正直これといった1つの要因だけでバルセロナの大逆転劇が起きたのではないように感じます。

バルセロナの選手達の気迫や攻撃性、ルイス・エンリケの捨て身の攻撃的な戦い方とシステム変更、熱狂的なカンプノウという環境、審判のジャッジ、相手ゴール前での幸運など、様々なことがバルセロナの大逆転劇を生んだ要因だったのでしょう。

全ての面でバルセロナには幸運でしたし、これだけ全ての面で幸運が訪れるのはやはり“神がかった幸運”だったのかなと思います。

最終的に何と言われようともバルセロナは大逆転で次のラウンド進出を決めました。バルサファンはバルセロナのリアクションが呼び込んだ幸運と良い解釈をして、また次の試合からも必死に応援しましょう( `ー´)ノ

リーグ戦残り12試合にCLもまだベスト8、国王杯の決勝などまだまだ試合は残っており、油断せずいきましょう。それでも3月に入り、3冠獲得は少し見えてきたかなと思う次第です( ̄▽ ̄)

 

敵将ウナイ・エメリの思惑・誤算、そしてこうしとけば…

最後にこのバルサ戦で大逆転されてしまった、パリの戦い方についてパリ目線で書いていきます。

敵将ウナイ・エメリ監督は自陣に下がった“超守備的”ともいえる戦い方を選択しましたが、試合内容から見るにその判断自体そこまで悪くなかったのかなと思います。

上記でも書きましたがバルセロナは本来なら良くても3得点分ぐらいのチャンスしかなく、ラスト7分間の連続失点さえなければパリが狙い通り次のラウンドに勝ち進んでいたはずです。

ウナイ・エメリ監督としてはこのカンプノウの1戦で敗戦上等でこの試合に挑み、バルセロナの得点を3点以内に抑え、なおかつ自分達が1得点奪って次のラウンド進出を決める狙いだったのでしょう。

このスコアを実現するためには自陣に下がった戦いが一番良いと判断し、下手に前からプレスをかけてかわされてMSNにスペースを与えるぐらいなら、下がって人数をかけてスペースを消し、数的有利さえ作れば、このミッションは達成出来ると判断したのでしょう。

ウナイ・エメリ監督の誤算としてはボールを奪った後に全く攻撃できず、バルセロナのプレスにあまりにも自分達の選手が何も出来なかったことでしょう。ほぼパスをつなげず、すぐにボールを奪い返されて自陣から脱出できず、バルセロナの波状攻撃をここまで受けることは大きな問題となりました。

試合後にウナイ・エメリ監督も「上手くプレー出来なかった」発言をしており、これを指すものとしては攻撃の面が大きいと推測されます。

 

他の戦い方を選択していたら結果は違ったものになったかもしれないし、今回のように大逆転されたのかは完全に“たられば”の世界になります。ウナイ・エメリ監督の戦い方の判断を尊重したいので、バルサファンとしてバルセロナの嫌がる選手起用をここからは書いていきます。個人的にこうしとけば…という点ですね。

ウナイ・エメリ監督が今回のような超守備的な戦いを選択するなら、スタメンの選手起用で2つの変更点があった方が良かったかなと思います。パリの選手達のコンディションは分からないので、実力面だけで判断してます。

1人目は中盤の真ん中に位置したラビオで、お世辞にも守備的な選手ではないはずで、ここに強引ですがチアゴ・シウバかマルキーニョスを起用して、CBには第1戦で良いプレーをしたキンペンベ起用で、もっと中央の守備を強固にした方がバルセロナ的には嫌だったでしょう。

2人目は前線にドラクスラーではなくディ・マリア起用の方がバルサ的には相当嫌で、バルサファンはディ・マリアの評価が高い人は多いでしょう。それだけディ・マリアは出来るプレーが多く、ドリブルだけでなくスピードもあり、キープ力しかりパスセンスもあり、守備でもハードワーク出来るのでディ・マリアを起用しなかったのは少し謎の起用でした。

この選手起用なら今日のパリは守備に強さがあり強固というイメージを受け、速攻では厄介な選手が前線に並んだなとバルサファンは感じたでしょう。

この選手起用も“たられば”になりますが、このパリのメンバーならバルサはもっと苦戦したと思います。この2選手の起用だけは、ウナイ・エメリ監督の起用の意図がわからなかった次第です。

 
 

2 Responses to “神がかったバルセロナの大逆転劇の要因は…謎!?”

  1. しろ より:

    ディマリアはコンディション不良から戻ったばっかりだったので、スピードがよりあるルーカスをあえて使ったと思います。そしてなにより、6点も取られるなんて思っても無かったでしょうしねー
    ほんとに幸運だった。

  2. しげる より:

    ディ・マリアがスタメンにいないのは、みんなラッキーと思ったのではないでしょうか。

    ドラクスラーの先発は、アンドレゴメスを重用していたルイス・エンリケを思い出しました。
    若さやフィジカルに期待してしまうのかな。

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