14/15シーズン評価⑯ マルク・バルトラ

今回は「14/15シーズンの選手評価、バルトラ編」についてのテーマです。シーズン前の期待、その達成感と実績、来シーズンへの期待という3つのテーマで考えていきます。

※点数はシーズンを通した評価の点数。10点満点で、6点を平均点とする。

才能爆発には試合に出続けるだけだが・・・

バルトラの才能には多くのバルサファンが認めていることだと思う。しかし、シーズン開始時の23歳でもバルサでスタメンの座を掴んだことは一度もない。怪我人が出た時などは使われても他のCBの選手がいる場合、使われないのがバルトラのシーズン前までの状況であった。

昨シーズンのCBはプジョルの怪我もあり、ピケとマスチェラーノとの3人だったので使われていた感はあったが、今シーズンからマテューとベルマーレンという実績ある即戦力が加わった。5人体制の中でバルトラの順位は恐らく、一番下の5番目になることが予想出来た。

しかし、才能が一度爆発するとピケクラスまで行きそうだという期待が持てるのがバルトラでもあった。今シーズンも数少ないチャンスをしっかりつかみながら、ルイス・エンリケの中での優先順位を上げ、シーズン途中でバルトラのスタメンもあるのではないかという期待があった。

4番手の順位は変動せず厳しい状況は続いた、6.5点

バルトラはシーズン開幕をベンチで迎えた。やはりシーズン当初、ベルマーレンが怪我で欠場した中では4番手のCBという立場にあった。しかし、シーズン当初から前半戦はローテーションが積極に導入され、バルトラの出番も決して少なくないという状況ではあった。

バルトラは重要な試合ではスタメン起用されずとも、出場した試合では多くの試合でそれなりに高いパフォーマンスを見せた。普通なら使われても良いレベルのプレーなのだが、バルトラにとっては不幸なほどにチームの守備が良かった。また、CBにほとんど怪我人が出ず、常に前には3人いる状況が続いた。

前半戦は4番手にしては起用されていたが、後半戦には状況が激変した。怪我人がベルマーレンだけの状態という状況も多くなり、ベンチ外の試合も珍しくはなかった。前線の南米トリデンテを中心にローテーションが減り、後半戦は前半戦より出場機会が減ってしまった。

途中交代でもマテューは起用され続けていたが、バルトラは今シーズンは重要な試合ではほとんど起用されなかった。リーガでも下位チームとの対戦時にしか起用されず、バルトラとしては不本意なシーズンとなった。

リーガでは14試合(スタメン11試合)に出場したが、CLや国王杯の終盤は全く出場しなかった。ピケやマスチェラーノを休ませる為に起用されたという、4番手のままシーズンの終了を迎えた。

来季も厳しい状況が予想、バルトラ自身の決断に任せる

来季はベルマーレンが怪我から回復するので、CBとしては厳しい状況が続くことが容易に予想できる。最近では移籍も検討しているらしく、この状況の先にゴールが見えない為、仕方ない部分とクレも納得するしかないかもしれない。

バルサの指揮官からの絶対的な評価を得られないままシーズンを戦うのはそろそろ限界かもしれない。といってもルイス・エンリケが来季もバルサを指揮する上で、優先順位が大きく変動することは難しいとも思われる。

移籍もやむなしだが、バルトラの残留希望のファンは多いはず。残留した場合は、来季の前半戦に限っては右サイドバックも含めてローテーションに入れて起用するのがバルトラの為になりそうである。モントーヤ(インテルに2年レンタルで確定)、アドリアーノ、ドウグラスが移籍濃厚の為、右サイドバックはアウベスだけという状況になる。

バルトラは年齢的にも試合に出場することで、経験と実力をつける時期に来ている。CBというポジションに捉われず、多くの試合に出場する事こそが来季への期待である。少しのマイナスポイントは周りの選手がカバーしてくれれば、そこまで目立たなくなるはずである。試合に出続ければ第2のプジョルとしても期待できる逸材だと信じている。

 
 

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