メッシのアルゼンチン代表引退に賛成?反対?
最近ではメッシがコパ・アメリカのMVPを辞退し、代表引退(一時休止)も検討しているというニュースが報道されている。MVPの辞退も自分への批判への不満の表れという報道も。
10月のロシアW杯南米予選までは抗議への姿勢も見せる為に、代表を一時休止するというのが落ちどころになりそうである。このメッシへの批判に心を痛めて、マスチェラーノも代表引退を検討しているらしい。
今回は「メッシの代表引退(一時休止)は正しい決断なのか?」というテーマです。アルゼンチン代表、バルセロナ、メッシの3視点で見ていきます。
■ 目次
メッシ不在で大打撃のアルゼンチン代表
まずアルゼンチン代表の視点では、メッシの代表休止は大きな痛手になるのは間違いない。監督であるマルティーノはメッシ中心のチームを作ろうとしており(多分)、その当事者がいなければプランの変更も強いられる結果になるだろう。
アルゼンチン代表にはメッシ以外に攻撃面では、アグエロ、ディ・マリア、イグアイン、パストーレなど優秀な選手は多くいるが、それでもメッシ以上の影響をもたらす選手はもちろんいない。メッシ抜きでのアルヘンティーナは正直インパクトに欠ける布陣になりそうだ。
メッシ休止が決定した場合は良くも悪くも批判する選手がいなくなり、本来の代表の全ての選手達、テクニカルスタッフ、協会などに批判が分散されそうである。アルゼンチン代表からしたらメッシ不在後に変にまとまって強くなる可能性もあるが、世界最高の選手でもあるメッシを使いたいと言うのが本音であろう。
バルセロナ(外野)から見たら代表休止はラッキー!?
次にバルセロナから見た視点では、正直なところ代表に選手を気持ちよく送り出していないと言うのが現状であろう。怪我のリスク、移動からの疲れ、チーム練習への不参加からくる試合への準備の大変さ、全てを含めたコンディション不良につながる可能性があり、バルセロナに残ってコンディション調整をしてくれれば一番嬉しいことなのは間違いない。
バルセロナ自体もバルサファン自体も声を大にして言えないが、バルセロナで活躍してくれれば代表での活躍を望んでいる人は少ないだろう。もちろん活躍を祈って代表でのタイトル獲得を願ってはいるが、バルセロナの時より真剣に応援している人は少ないだろう。
バルセロナからしたらメッシが代表から離れることに、心底喜んでいる人は多いだろう。これでバルセロナに集中でき、年間の試合出場数も減り、よりコンディション調整の心配はなくなるという点でバルセロナにとっては嬉しいニュースなのかもしれない。
タイトル獲得を熱望するメッシだが
あまりのアルゼンチン人の多くの批判に嫌気がさしているであろうメッシは、アルゼンチン代表のタイトル獲得を熱望している選手の1人であろう。カテゴリー世代の代表ではオリンピック、Uー20のワールドユース選手権と優勝しているが、フル代表でも勝ちたい意欲は今もなくなっていない。
コパ・アメリカではバルセロナと同じような活躍をしたとはいえないが、メッシ自身は一生懸命全力でプレーしていた(試合は見ていないが、タッチ集を見る限り)。準優勝と結果自体は残念だったが、やりきった感はあったように思える。
メッシの意外な弱点ではないが、去年のバルセロナから移籍を考慮したこともバルサファンの信頼感不足であり、意外にサポーターの信頼度が大きく影響する選手である。今までは絶対的な信頼感はあったが、あまりの苦境に立たされると自分の存在はいらないと感じてしまうようだ。
バルサからの移籍、アルゼンチン代表の引退(一時休止)から見るに、やはりメッシも人の子であり、メンタル面では周りのサポートが必要なのは間違いない。常にバルセロナではヒョイヒョイとプレーしている感はあるが、やはりプレッシャーは大きく受けているのであろう。特別メンタルが強い選手ではないようだ。
メッシがアルゼンチン代表でプレーするには、サポーターの厚い信頼が必要なのだろう。全力でプレーしている選手を批判するのは正しい事ではない。そして代表と国民の為にタイトルの獲得をしようと戦っているメッシを批判すれば、メッシにも代表にも国民にも良い結末にはならないだろう。
アルゼンチンは監督交代してからは前線の個人技頼みで4年前の状況に逆戻りしてるんですよね。
そんな中での孤軍奮闘の末に戦犯扱いされているという状況がメッシをさらに追い込んでいるんでしょう。
アルゼンチンのレジェンドもこうした批判に強く反発していて国外のアルゼンチンサポーターもメッシを擁護していることもアルゼンチン国内での批判が理不尽なものであることを物語っています。
特にスペインのファンによる批判は「メッシはスペインが育てた」「アルゼンチンは何をした?」という思いも背景にあるんじゃないでしょうか。
アルゼンチンがタイトルを獲得するにはサッカー協会が変わるしかないと思います。
前会長時代もスタッフ総入れ替えによるユース年代の弱体化やマラドーナの監督就任、テベスの代表締め出しなど悪いこと尽くめでしたけど、今回の人選も・・